イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

天国のイメージを東北で膨らます!(東北の旅 3/3)

2014-05-31 | 旅・雑記帳

 東日本大震災の前年に福島いわき市の白水阿弥陀堂に行ったことがある。藤原清衡の娘(徳姫)が嫁いで、奥州藤原氏の毛越寺等の浄土庭園の影響が強いとも言われていたが、その時の印象は実に忘れがたかった。そんなこともあり、いつか中尊寺に行きたいと願っていたが、それが今回実現した。

 世界遺産にも指定され、多くのガイドブックやWikipediaにも紹介されているので、興味のある方は読まれたらと思うが、今日は、私の現地で感じたことを中心に述べさせていただく。U先生によれはアースフィーリングというのだろう。

 写真は毛越寺の庭園であるが、浄土というか天国というか、そういう世界を実感することができる。京都や奈良でも全く味わえない不思議な空間であることは間違いない。平安感ー>友好的感情ー>健康感ー>幸福感ー>統御感の幸福曲線の階段を登っていくようでもある。実際は嘉祥寺等、今では焼失している建物があり、さらに素晴らしかったのではと想像の翼をひろげ(つまり妄想か)られる。奥州藤原氏の鎮魂の地のひとつなのだろう。

 セキレイが池のほとりに一匹いて、楽しげに遊んでいたのが印象的であり、五感での実感をともにしてくれたような気がする。天国のイメージを羽ばたかせる場所の一つであることは確実だと思う。

  

  

  

 

 毛越寺に行く前には中尊寺を訪れ弁慶堂から金堂、讃衡蔵、野外能楽堂なども拝観させていただいた。金堂旧覆堂の隣には芭蕉の像と有名な句碑がある。讃衡蔵で4代の棺や首桶を観たり、金色堂で感動したあとでもあり、芭蕉の、「五月雨の降りのこしてや光堂」の俳句が胸に響いた。ここで感動したのは、芭蕉のころにもあった、覆堂の発想である。高村光太郎記念館のとなりの高村山荘も覆堂?があったが、風雪の中で後生に残そうという優しい気持ちが伝わってきたようだ。

 また、三代のミイラは有名であるが、なんとも不思議な感じがした。調べてみると日本のミイラは東日本に集中している。保存の問題もあるのだろうが、文化的にも何かあるのではと思う。天国のイメージ。時間のイメージ。こうしたものは、宗教を信じて初めて観える何かかなと思う。

   

 昨日は、生き甲斐の心理学の勉強会を八王子でしたが、その時に話題になったのが、パスカルのかけの話であった。宗教を信じあの世を信じるほうが良いか、信じない方が良いかを合理的に考えたパスカルの話だ。私もカトリックの信徒ではあるが、浄土庭園を観たり、中尊寺を拝見するなかで、信じて観えるものが何か分かったようだ。日本に生まれてよかった。

東北の旅 3/3

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岩手の旅はよかった!(東北の旅 2/3)

2014-05-27 | 旅・雑記帳

二泊三日の東北の旅を終えて昨晩帰りました。

百聞は一見にしかずという言葉がありますが、実際に現地に行ってアースフィーリングを楽しみ、地元の人と会話を楽しんでいくと、今まで見えてなかったものが顔を出してくるようです。

また、今回は車を使っての気ままな旅であったので、先日書いた行きたいところリストと、実際に行ったところリストと比較すると、程よい変化というか遊びがあり、使用前、使用後のような変化を感じさせていただきました。

行きたいところリスト・・・

 平泉周辺: 高館・義経堂、中尊寺、毛越寺、平泉郷土館、胆沢城址

 花巻周辺: 羅須人協会、宮沢賢治記念館、雨ニモマケズ詩碑

 盛岡周辺: 志波城古代公園、小岩井農場、啄木新婚の家、陣が岡蜂神社

実際に行ったところリスト・・・(☆は特に感動したところ)

 平泉周辺: ☆高館・義経堂、☆中尊寺、白山神社(中尊寺内)、毛越寺、☆達谷窟毘沙門堂、厳美渓 (以上初日) ☆えさし藤原の郷、胆沢城址 (以上3日目)

 花巻周辺: ☆宮沢賢治記念館、宮沢賢治童話村、花巻温泉 (以上2日目) 

 盛岡周辺: ☆志波城古代公園、☆原敬記念館、遺跡の学び館、☆小岩井農場(以上2日目)、☆高村光太郎記念館・高村山荘(以上3日目)

この変化は、何か私の変化を象徴しているようにも思え、ちょっと感想を述べてみたくなりました。

一つ目は、北上川など川の印象です。「岩手ふしぎ旅」(荒俣宏・高橋克彦著)を旅行前と旅行中に読みましたが、素晴らしいガイドブックともいえ、とても参考になりました。平泉では真っ先に高館・義経堂に行ったのですが、北上川が綺麗に眺望できる場所で、雨がちょうど上がったばかりの美しい景色が見られました。中尊寺の金堂は当時の技術や資金にものを言わせての貴重な素材や工芸技術に驚嘆しました。象牙をはじめ世界中から、恐らく北上川などの河川の交通を駆使していたのだろうと想像します。日本の古層の海民文化を思わず見直してしまいました。

    

二つ目は、石の文化です。阿弖流為と坂上田村麻呂とが深い関わりをもつ達谷窟毘沙門堂を厳美渓に行く途中で発見して、訪れました。巨大な岩壁等は、日本人の古層の巨石文化を妄想してしまいます。

    

三つ目は、こうした文化の中での人そのものへの驚きでした。原敬記念館で今の政治家にはない何かを感じたのですが、宮沢賢治記念館でも石川啄木の影響とか、当時の時代背景などに興味津々でした。記念館の雰囲気の良さから、高村光太郎の記念館まで訪れてしまいました。以前フロイト記念館に行き実際に住んだ家とか遺品のパワーに圧倒されましたが、それと同じような感動を得ることができました。

 また、小岩井農場やえさき藤原の郷も、単なる観光スポットというより、背景に何か深いものを感じます。小岩井農場は、宮沢賢治の春と修羅にも詩があり、勿論今とは違う小岩井農場ですが、流れている柱というか、そういうものを感じます。えさき藤原の郷も、日本人のアイデンティティに関わるような凄さをどこかにもっているようでした。

 さて、2日目と3日目の朝は、開場時間より早く到着したのですが、どちらも優しい担当者に10分とかおまけをして開館前に入れていただいたり、特別の心配りをしていただき・・・感動しました。

コンビニでお酒を買ったときも、20歳以上の認証のとき「19歳ですが!」と冗談を言ったところ、結構楽しく話すことができました。岩手の人はいい人が多いですね!

明日は、アースフィーリングについて語りたいと思います。

東北の旅 2/3

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今日は東北に行ってきます!(東北の旅 1/3)

2014-05-27 | 旅・雑記帳

 急遽、東北の旅をすることに。実は別の用事で休暇をとったのですが、中止になったこともあり、急遽東北に。

 行き先は、最近興味をもっている宮沢賢治関連もありますが、阿弖流為や安倍貞任、奥州藤原氏、義経・・・の歴史に触れることもあり、さらに宮沢賢治の外にも、石川啄木や高村光太郎・・・若いころから思い出深い作家たちに所縁のある場所も。

 さて、芭蕉は日本各地を旅したが、何と言っても奥州の旅日記、「奥の細道」が最も有名である。

 芭蕉の個人的な想い等もあったのだろうが、私には普遍的な何か意味があるように思えてならない。高橋克彦氏の本によると、奥州は4回の中央政権との戦いに敗れたとある。そして、表面的には大和の文化が根付いているようにさえ見えるが、縄文や旧石器時代にまで遡る野生のかおりがする。

 現地を訪れて、「湧きあがる感情を観る」。先日もアースフィーリングのことを書いたが、恐らく東北は、アースフィーリングを楽しむ絶好の土地ではないだろうか。平泉をはじめ、そこで湧き起こる感情。それは、自分の中の、しっかり纏わりついた構成概念のセット(自己概念かな?)を変える起爆剤かもしれない。

 以下、行きたいところリスト。実際は、どうなることやら・・・

 平泉: 高館・義経堂、中尊寺、毛越寺、平泉郷土館、胆沢城址

 花巻: 羅須人協会、宮沢賢治記念館、雨ニモマケズ詩碑

 盛岡: 志波城古代公園、小岩井農場、啄木新婚の家、陣が岡蜂神社

 東北の旅 1/3

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自分に共感してみる!(心の健康度 ⑤ 4/10)

2014-05-26 | 第四章「愛とゆるし」

 昔、外資系大企業に勤めていた時、知識を単に増やす研修より、態度が変容する研修のが大事だ・・・ということを学んだことがある。これは、生き甲斐の心理学を学んでいても痛感することで、生き甲斐の心理学、現代の臨床心理学等はまさに、例えば「わかっちゃいるけど、やめられない」何かについて、新たな光をあてるお勉強だと思う。

 心理療法やカウンセリングについても、いろいろ学んだが、その真髄として、ロジャースの6条件、あるいは、それを端折って「受容」「共感」「純粋と一致」が良く言われる。これは、新たな光を得るに大切な条件なのだと思う。

 今日は、その中の「共感」について考えている。時に人は、自分の能力をはるかに超えた問題(と思われること)にぶつかる。こうした時、問題は、昨日の写真の石垣のようなイメージそのもので押してもびくともせず迫りくる。しかし、同じような経験をしても、大変だ!という人もいるが、幸いだ!という人もいる。これは解釈の問題でもあるからだ。

 それは、さておき、自分がこうしたときに、まず考えるべき知恵は「自分に共感してみる!」ことではないかと思う。押してもダメなら引いてみる。

 共感。これは、まず自分の感情・ストレス曲線(不安、怒り、身体症状、ウツ、錯乱)に気が付くことであり、その感情が湧気起こった原因としての、理想や現実に思いめぐらすことでもある。そして、理想や現実にだいたい集中してしまって、石垣のように堅くなって、どこか自分を責めるのをやめ、そんな自分に「がんばってるね」とか「そんなこともあるね」とか声掛けしてみるといい。一旦善悪等倫理道徳から離れ自分を自然に受け入れることは大事だ。

 これは、渦中にあればなかなか難しいが、親しい人の暖かい会話のなかや、神仏への祈りを捧げるなかで、ふと出来たりする。そんな経験を積んでいくと、自分への共感が上手になり、そして、その延長として他人への共感も上手にできるようになっていく。

 善悪そのものに固執せず、そんな境遇に陥った自分や他者に、ちょっとしたエールをあげることかなと思う。

 御濠の白鳥も優雅であったが、白鳥だけでなく、水鳥も亀も元気そうだ!石垣など眼中にないようだ。

 

心の健康度 ⑤ 4/10

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江戸の暮らしと善悪の基準!(心の健康度 ⑤ 3/10)

2014-05-25 | 第四章「愛とゆるし」

 7月5日(土)午後に久しぶりに四谷で勉強会をすることに・・・そんなこともあり、昨日は東京のアースフィーリングを味わいたいと思い、皇居東御苑に行った。

 北の丸公園で車を駐車し、北詰橋門から東御苑に入るとすぐに江戸城天守閣跡。家光の時までかかって完成した天守閣であったが、4代将軍家綱の時に振袖火事があり江戸の6割以上が焼失したが、天守閣もつむじ風から真っ先に焼失したsそうだ。その後は、石垣まで再建したものの、補佐役保科正之のアドバイスもあり、建設途上で中止され、なんとそのままになったということだ。

 近くには、本丸大奥、本丸など歴史小説や映画などでお馴染みの建物もあったが、これも第二次大戦の時に焼失して、今は広々とした公園となっている。昨日は快晴で心地よい風が吹きわたり、実に爽快。外国人の観光客に混じりつつ、江戸城跡のアースフィーリングを堪能した(もちろん風水的には最高の土地なのだろう)。

   

   

 

   

 

   

   

 

写真はクリックすると拡大するので、皇居の東御苑を楽しんでください。

 さて、ここに来ていつも想うのは、今は広大な空き地となっている、本丸大奥や本丸のことである。後官3000人と言われる大奥も今は一夫一婦制となり何かピンとこないが、江戸時代はもちろん、昭和天皇の前までは、一夫多妻せいだったという事実もある。

 一夫一婦制の普及はキリスト教文化と関係が深いが、今読んでいる「キリシタン黒田官兵衛」でも、戦国時代に有名な大名がキリシタンになるが、その中でも大友宗麟や豊臣秀吉などは教義におおむね賛同しても、多妻制をあきらめられないため踏み込めなかったようだ(豊臣秀吉はその後バテレン追放令を出す)。

 心の健康度を示す、構成概念の問題は善悪の判断と密接に結びつくようだ。仕事や家庭でも、親しい関係になってくると、個人個人の善悪の基準の違いで結構右往左往する。一夫多妻も石炭王と白蓮さんの結構にもつながっていくが、日々のちょっとしたことで、Aさんは気づきもしないことが、Bさんが深く傷ついたりもする。それも、微妙な各自の構成概念(思い込みや思想など)の違い、善悪の基準の違いからだ。

 昨日は、皇居東御苑散策と前後して、四谷の歴史博物館に行ったり落合に行ったりした。どちらも新宿区である。そして、新宿区の観光案内などを眺める機会があったが、特に二葉亭四迷のことに想像を羽ばたかせた。二葉亭四迷は明治の作家だが、尾張藩上屋敷(今の市ヶ谷自衛隊)で生まれ、四ツ谷駅近くに旧邸があった。思わず「浮雲」(日本で初めての口語体の文学で名高い)をダウンロードして少し読んだが、驚いた。当時は文語体で書くのが当たり前の時代。その中で今でも違和感の少ない口語体の文書を出したのは大変だったと思う。自身を「くたばってしまえ」と嘲り、それをペンネームにしたとも。構成概念の中で奮闘する明治のお蔭で、今、私もブログを書いていることも、ちょっと不思議だ。

心の健康度 ⑤ 3/10

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