イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

地底探検の体感!(好きなコト 5/10)

2010-09-30 | 第二章「五感と体感」
 小学生のころに、父と映画に行った記憶がある。ジュール・ベルヌの小説≪地底旅行≫を1959年に映画化した作品である。地底深く探検しアトランティスを見つけたり、気持ちの悪い恐竜にであったりし、最後は火山の噴火でロケットのように地上、海上に投げ出される楽しい映画であった。

 その映画の影響もあったのか、小学校中学校とクラブ活動は地学部。天体観測もしたが、古生物や岩石採集にも興味を持った。

 この≪地底探検≫の不思議な体感は今でも自分の中にあり、時に血が騒ぐようである。例えば、鍾乳洞では、秋芳洞、龍河洞、満奇洞、井倉洞 などに行ったが、先日も福島県に行ったついでに、あぶくま洞を訪れた。そして、少年や若者に混じり探検コースまで行ってしまった。

 さて、洞内に入ると、ライトアップされ美しい鍾乳洞の景観が観られるが、やはりどこかに恐怖心が残るようである。また、自分の鍾乳洞への独特の想いや関心もあり万人(日本人)向けの観光サイトでは物足らない気分もある。そんなことで結構変なストレスを感じてしまった。

 考えてみれば、日本神話にも黄泉の国の話があり、日本人ならば洞内に入れば共通に感じるストレスというものがあるのではないか。

 本来は、闇でありサンショウウオがいたりコウモリがいたりし、迷い込んだ動物の死体があったりする。それが、ライトアップされ、綺麗に拭い去られる。そんなギャップが逆にストレスを生むのだろうか。

 黄泉の国の王であるイザナミと、イザナギは最終的に和解する。自分の中のこころの古層にある黄泉の国は、西欧風のライトアップではなく、何か別の光の当てかたで落ち着きを取り戻すのかもしれない。8000万年の歴史を誇る鍾乳洞は、それ自体で何かを語っているようである。耳をすましたい。

好きなコト(五感・体感) 5/10

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日本の古代を動物園で体感する!(好きなコト 4/10)

2010-09-29 | 第二章「五感と体感」
 道鏡は葛城山系などで、どんな修行をしたのだろう。最澄は比叡山で、どんな風景を見ていたのだろう。大海人皇子が吉野に逃れた時に、どんな動物を観たり、あるいは食したのだろうか。そんなことを想像していると、熊や狸、イノシシや鹿、猿やムササビなどがむしょうに観たくなる。

 多摩動物園の年間パスポートに写真を貼り、昨日動物園に行った。午後からは晴れ間も出ていて、人影もまばらな動物園を楽しんだ。12歳の高齢狸がちょこんとこちらを見ていたり、愛きょうを振りまいていた。タヌキは実に楽しい動物である。動物園に詳しい次女によると、牙をむいたりすることもあるが、本当にかわいいとのこと。

 熊や鹿も、先日、人混みの中で観た時とは変わり、イキイキとしていた。猿も、前回より落ち着いていて、とげとげしい動きはなかった。

 テレビもパソコンも映画も携帯もない昔。古代の人々はもっと動物や植物を慈しみ、自然の神秘を堪能したのだと思う。

 動物園に行くと、以前は一つの動物2-3分で駆け足で回ったが、10分以上のんびり見ていると、今まで気づかなかった何かが見えてくる。

好きなコト(五感・体感) 4/10

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天国をかいま観る場所!(好きなコト 3/10)

2010-09-28 | 第二章「五感と体感」
 先日の小旅行。当初は平泉・中尊寺に行きたかったが、時間の関係であきらめることになった。その代わりといっては失礼であるが藤原清衡の娘、徳姫が建立したという、いわき市の白水阿弥陀堂に行った。雨の中であったが、帰る頃には晴れ間も差し、清らかな時を過ごさせていただいた。

 850年の歴史を誇るお堂は、素晴らしい装飾が施され(勿論、長い年月で剥がれ落ちたりしているが、今年の春に行った平等院を思い出した)、ここを参拝する人は地上で極楽を垣間見ることもできるのだとと思う。周りには、広大な浄土庭園(昭和47年に復元)があり、背後の山と一体となりこの世のものとは思えなかった。

 比較宗教学を基盤とした心理学を学ぶと、信じて見える世界、見えなくなる世界の研究があるが、まさに仏の世界を信じて見える世界が具現化されている。私はカトリック信徒ではあるが、極楽、天国がこの世で体感できることもあると思う(信仰とはそんなものではないだろうか)。私も白水阿弥陀堂で不思議な時間感覚の中で、天国をちょっと味わせていただいたようだ。850年を支えた祖先たちの熱い想いに深く感謝したい。

 好きなコト(五感・体感) 3/10

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滝、深山・・・日本の霊性!(好きなコト 2/10)

2010-09-27 | 第二章「五感と体感」
 20歳台の冬のある日、会社の同僚と関西の葛城山系の山々に行った。小雪が舞い散る中、登山をしていると、時折行者の方が山を掛けあがっていく。こんな風にして、今も昔も厳しい修業をしたのかと、不思議な気持ちになったものだ。

 それから夏山登山に行く機会が増えた。八ヶ岳や槍ヶ岳を同僚と登ったりした。既に退職された先輩も参加されていて、朗々と詩吟を披露していただき、豊かな時間を過ごした。登山は何か行のようであり、心身ともにリフレッシュしていくのが判った。

 50歳台になり、高野山に初めて行き、比叡山にも泊まりがけで行った。日本の仏教の中にも古代からの山岳信仰などが影響しているのだろう。実際に行ってみて、のんびり時間を過ごすと、何か日本の霊性というようなものだろうか、判るような気がする。

 さて、一昨日猪苗代町の滝沢不動滝に行った。丁度雨が降る悪天候のためか、私たち以外に誰もいない。ちょっとした不安の中で、やっと滝を見つけた時は、神秘的な気持ちがした。何か、縄文からの何かが流れ込んでくるような体感で(お不動さんだったこともあり)、思わず身震いしたくなった。尚、白虎隊が飯盛山に向かった洞門も近くにあることを後で知り、若い隊員の気持ちを考えると何とも言えない。

 日本の古代からの禊ぎ(みそぎ)の思想。イザナギが黄泉の国から戻り、神聖な禊ぎをする日本神話は、自分の中にも息づいているようだ。汚れを取り除き、新しくなる。深山での滝を観、滝の音を聴いただけであるが、知覚が変わり自分が新しくなったように感じた。
 
 新しくなるという体感。これが、どんな宗教でも大切にされている体感だと思う。私は、その体感が好きである。


好きなコト(五感・体感) 2/10

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数式で人間を思索すること!(好きなコト 1/10)

2010-09-26 | 第二章「五感と体感」
大学生の時。今から40年くらい前であるが、従兄弟から当時同志社大学教授の市川亀久弥先生の等価変換理論の存在を教えていただいた。創造活動のプロセスを数式で表現したもので、湯川秀樹先生と対談をされていて、その事例研究が雑誌で良く発表され、必死に読んだ思い出がある。今考えても、この数式の中にはカウンセリング理論でいうと、無意識の意識化とか自己概念の再構築といった発想が入っていて楽しい。

 そんな興味から、専門課程は迷わず管理工学科に、そして、等価変換理論研究は出来なかったが、実験心理学を勉強した。理論的には、ハンガリーの行動科学者であるブルンスウィックのレンズモデルであった。これは、医療などで、医者が患者をどう診断していくかなどを解明するものであり、今でも応用されているようである。

 会社に入ってからは、先輩に糸川英夫ファンがいて、私も、糸川英夫の本を沢山読んだ。1980年台から1990年台だと思う。その中の一つに、人間方程式があった。

 これは、人間=A+BX  (Aは定数項:一生変わらない部分(遺伝系、民族の伝統、) 
               BXは変数項:成長、環境によって変化する部分、学習によって得られた部分)
 糸川氏はAとBXのバランスが大事としている。

 これも今思うと、変わる部分、変わらない部分を分けたり、バランスを捉えるなど、この智恵を活かせば人生も豊かになったり、こころの平安が保たれたりするなと思う。

 50歳代になって、心理療法家であるU先生から、愛の数式をはじめて教えていただいた。これは、このブログでも何回も紹介したもので、生き甲斐の心理学の中にも息づいている。私の、最も好きな数式である。日々のこころの問題を考える上で、とても役に立つ。

 数式というと、何か特別のイメージがあるが、実際は日本語などと同様に表現の一つの方法なので、私の場合は特別なものという感じはしない。人間の表面的なものだけでなく、もっと見えない何かを表現することで、人生を豊かにする。

 今ワクワクしているのは、古代の日本人が、どのように魂を考え生きてきたかということである。現代の日本人にも脈々と流れる魂観。そんなことを数式で考えることはできるのだろうか?

 好きなコト(五感・体感) 1/10

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