食の旅人

~ 食べることは生きること、生きることは旅すること、そうだ食べることは旅すること~
  野村洋文

チャップリン~フーバー~追憶

2019-12-26 07:00:00 | 日記
昨晩、深夜に目が覚めて、BS-NHKをつけると、「チャップリン Vs FBI長官フーバー」を放映しておりました。 遺憾にも、15分ほどで再び瞼が閉じてしまいましたが、大凡、推測で語ることはできます。チャップリンは言わずもがな、チャップリンですが、フーバーとは、ケネディとマリリン・モンローの不倫を盗聴したり、キング牧師の女性関係を赤裸々に暴いたりと、秘密情報を武器に、アメリカ政権を長期に渡り影で牛耳り続けた人物です( FBI長官として )。 冷戦による米ソの緊張の高まりを背景に、1950年代、アメリカで「レッドパージ」いわゆる赤狩りの嵐が吹き荒れました。マッカーシーという、共和党右派のイケイケおじちゃんが言い出しっぺで、とにかく、うるさいことをいう奴は、何でもかんでも共産党員の烙印を押して、取り調べ、弾圧する。言わば、言論・表現の自由を踏みにじった、どっちが共産党だかわからない感じの一時代でした。政治家・文学者・ハリウッドスターなど、多数の著名人が被告・証人として召喚されたのは事実です。 資本主義を皮肉ったり、アメリカ軍部に批判的だったチャップリンに、その矛先が向けられたのは当然の成り行きでしょう。 おそらく、番組では、そこを焦点に、チャップリンと国家権力(フーバー)との戦いを綴ったと考えます。 ところで、上記した「レッドパージ」を背景に描いた映画に「追憶」があります。 ロバート・レッドフォードとバーブラ・ストライサンド主演。 ネスカフェゴールドブレンドのCMに流れた、「The Way We Were 」が、あまりにも有名です。 バーブラ演じる女の子は、共産主義活動にのめり込む、みにくいアヒルの子って感じ。それでも、ロバート演じる言ってみれば美しい白鳥と恋に落ちます。 ふたりの数十年に渡る断続的な関係を、第二次世界大戦から、レッドパージ吹き荒れる時代まで描いたこの映画。 最後は、政治活動を続けているバーブラが、新しい魅力的な妻を連れているロバートに、ニューヨークでばったり出会い、幕が閉じます。 ハッピーエンドでないところが、それまでの記憶を風化させない、さらに、続編を観たいという気持ちに
させるのかもしれません。 

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