はれっとの旅路具

(はれっとのたびろぐ)田舎暮らしと旅日記
金沢・能登発 きまぐれ便

指揮者・岩城宏之さんの訃報

2006-06-14 21:01:45 | つぶやきあれこれ
朝日新聞石川版での報道写真昨日訃報が飛び込んできました。

世界的な指揮者の岩城さん。岩城さんは、オーケストラアンサンブル金沢(以下、OEKと略)の音楽監督として日本を代表する室内オーケストラに育てられた方としても金沢・北陸では知られています。

朝日新聞石川版での報道北陸朝日放送からの逝去報道では、地元金沢のオーケストラアンザンブル金沢との関係にも触れられていました。
「岩城さんが金沢にオーケストラを作ろうと決心したのは70年代後半」(朝日新聞石川版での報道)なのだそうです。その後、石川県などに働きかけて設立。現在はOEKのホームホールでもある石川県立音楽堂も金沢駅前に建てられています。

実は、昨年末ちょっと関連するお仕事をさせて頂きました。

石川県内の民放各局のローカル番組をインターネットを通じて放送する実験「石川デジタルタワー」が昨年末から3月に掛けて実施されました。

その中で、北陸朝日放送さんが担当されたのは、昨年末大晦日に東京で行われた岩城さん指揮によるベートーベン交響曲の第一番から第九番までの連続演奏「人生振るマラソン」の生中継(実際の放送は衛星からスカイAさん)。

岩城さんが9曲連続で指揮をとる演奏会は、一昨年に続き2度目の挑戦で、「もはや運命!」と副題されていましたが、まさに関係者一同、岩城さんにとって命がけでもあるため心配をしていました。

その演奏会もインターネットで同時生中継するとなると、時差はありますが、全世界から観る事ができます。
当日は、岩城さんを始めとする関係者の方々の口コミもあって、それこそ全世界からアクセスがありました。クラシックコンサートの生中継としては異例のアクセス数だったようです。

この企画を北陸朝日放送のプロデューサが岩城さんに持ちかけたところ、「自分たちの演奏を世界中の人に見てもらいたい」と即座に理解を示され、全面的に協力をしていただいたと伺っていました。
が、こういうことになるとは。

手術を繰り返して満身創痍だった岩城さんの指揮が、全世界へ流れた昨年末のあのコンサート。
それにわずかばかりでもご縁を頂いたこと。
訃報に接し、こみ上げてくるものがあります。

蔭ながら、ご冥福をお祈り申し上げます。