はれっとの旅路具

(はれっとのたびろぐ)田舎暮らしと旅日記
金沢・能登発 きまぐれ便

ダッチオーブンのシーズニング(慣らし)

2006-05-27 18:28:42 | 田舎暮らし雑記
ちょっと寝坊をしてしまいましたので、買っておいたダッチオーブンの慣らし作業は午前10時頃からとなってしまいました。
半日ほどの作業との事ですが、さてはて、巧くいくのやら…
幸いにして晴天です。夕方から雲行きが怪しくなるそうですが、それまでには終えられるでしょう。(写真はクリックすると拡大します)

参考書はこちらも随分前に買ってあった「ダッチオーブン&燻製入門」山と渓谷社。

準備●準備
早速準備を始めます。作業は概ね、ワックス落としの洗浄・ワックス焼き切り・オリーブオイルでの油焼き・くず野菜炒めの順です。どうもこれらは一連に作業した方が良さそうなので、必要なものは一式最初に準備しました。(当たり前かぁ~)写真ではティッシュペーパーとなっていますがこれはキッチンペーパーに変更して作業しました。
ワックス洗浄は浴室でもできそうですが、ワックスや油焼き切りは、戸外で無いと臭いが大変になりそうです。田舎暮らしはこの点、良いですね。祭事などで使う大鍋用のコンロとLPGも用意します。キャンプ用のガスコンロでも良いようですが、火力が違うのと後始末が楽なのでこちらに。ちなみに、数時間ガスを使いっぱなしなのでガスの残量には注意した方が良さそうです。途中でガスが無くなると[泣き]確実です。

ワックス洗浄するとすぐに錆が…●ワックス洗浄
金属系のたわしは厳禁という説もありますが、製品の防錆用ワックスは工業用だし、後から焼き切るときに、あまり油煙を被りたくないので、できるだけ洗浄して置きたいです。そこで、台所にあったスチールたわしで、まず蓋からゴシゴシ。水が見る見る黒くなり、指先も真っ黒。蓋は銀色に輝きだします。う~ん、良しよし。
ところが、ワックスを落とした瞬間から錆び始めるのですね~。写真で左側の本体は洗浄前。蓋は内側を先に洗浄してあり、外側を終えて裏返したところのものです。右側の蓋内側が既に、黄色く変色しているのがお分かりかと。
直ちに、次の工程に入った方が良さそうです。

ワックス焼き切り●ワックス焼き切り
洗浄した水の乾燥もかねてコンロにかけます。徐々に色が変わって行きます。写真では手前側が既に焼き切れた状態。左奥がいまからの色です。少しずらしながら淵の部分にもしっかり火が通るようにしました。やはりこの作業は戸外でして良かったです。特有の異臭がして、風向きによっては眼にしみます。煙が出なくなって表面に艶が無くなったらワックス焼き切り完了のようです。
ちなみに、下になっている内側は同時に火を通しているのでこの状態で同時に終わっています。

オリーブオイルでの油焼き●オリーブオイルでの油焼き
さて、此処からが大事な作業のようです。ワックスが焼き切れた後の表面はそれは可哀相な位に艶が無くしょぼしょぼなのですが、参考書にも「この状態が一番無防備で非常に錆びやすい」とありますので、直ぐにオリーブオイルを流していきます。トングで挟んだキッチンペーパーをぐるぐる回して全体にオイルを塗り広げていきます。ワックスが焼け切れる程なので相当な温度となっているようで、自然発火して、ペーパーにも引火しますが、慌てずに油を広げました。ワックスのときと同様、少しずらしながら淵の部分も順に焼き切っていきます。コンロの火は内側を弱火、外側を中火にしました。
参考書に従い、オリーブオイルを塗っては焼き切るという作業を5回繰り返します。
蓋は、内側も外側も料理に使うので、外側が済んだらひっくり返して内側も繰り返します。写真のように内側の番では、取っ手が無いのでずらしながら火を通していくことができません。コンロの内側が高温になりすぎないよう、火を止めてみました。

くず野菜炒め用の野菜●くず野菜炒め
香味野菜を使うようですが、今の季節セロリがありません。仕方が無いので、昨日スーパーの見切り品だった長ネギと、自家製玉ねぎの芽が出てしまったもの、効果があるのか無いのか判りませんがこれも自家製の唐辛子を適当に切って使いました。
この時、家内は補習授業に行っていた娘を迎えに行ったため、生姜など在り処が判らず、入れませんでした。出掛けに蓋をボーッと眺めている私を見て、家内が「楽しそうね~」と微笑んでいます。そうか、僕は楽しそうなんだな。判ってくれたのかと「あぁ、ありがとう」と返します。素直が一番。
さて、蓋の内外両面で一度ずつ炒めました。炒めた野菜は食べられないので、畑の肥料用に直行です。
こうやって、シーズニングが終わり、黒光りし始めた蓋を眺めていると蒸機(SL)の顔(煙火室扉)のように見えてくるから不思議です。やっぱり鉄道少年なんだなぁ。

本体に係る前に正午のサイレン…。
昼食も採らずにそのまま邁進します。
やがて、家内が娘と帰ってきました。
一心にダッチオーブンに向かっているので、大きなおにぎりを作って持ってきてくれました。有難や~。「申し訳ないご主人様ぁ」って感じです。
したがって、昼休みも無く、このまま続行です。

蓋を慣らしている間に本体はすっかり錆が出てしまった…●本体編
蓋が終わって本体を見てみると、錆で変色しています。蓋のワックスを焼き切っている間、本体のワックス洗浄をしたのですが、大失敗です。コンロが一口しかない場合は、完全に順次作業にすべきでした。トホホ…。洗い直しです。

本体をオリーブオイルでの油焼き本体のワックス焼き切りは大変でした。いきなり初心者の癖に12inchディープなどという大物を購入した罰ですね。写真のようにコンロにかけていても、底と側面の下1/3位にしか焼き切りが広がりません。底の焼き切りが一段落しても、側面の中程から上側の色が変わらないのです。

本体側面も油焼き仕方なく、本体を寝かせて側面に対して順に火を通して焼きます。軍手を二重にしているのですが、それでも熱いです。写真で右側の側面が焼き切りの終わっている部分。左手から上側が終わっていない部分です。これだけ色が違います。
この作業を5回。3回目で疲れがピークに。それでも要領が判って来て手持ちしなくても側面焼きの状態でコンロに置けるようになり、火が当たっていない上部の外側にオイルを事前塗布できるようになって、少し楽に。

漸くすべての作業を終え、諸道具の片づけが終わったのが、16時。
なんとか、無事始めてのダッチオーブンの慣らし作業を完了することができました。
ネットや書籍に手順を記してくださった先輩諸兄各位。ありがとうございました。
ようやくシーズニングが完了した状態がトップの写真です。如何でしょうか。

ところで、こうやってみると、ダッチオーブンのシーズニングが半日程度の作業というのは、10inchレギュラーサイズののことのようです。12inchディープをお買いになったらまぁ初めてならモタモタと6時間掛かるようですので、そのおつもりで。

あぁ、疲れたぁ~。腰が痛いーっ。

500mlペットのお茶で一服し、焼いたせいか取れ取れになってしまった本体の取っ手をヤットコで矯正して外れにくくし、デジカメの写真を整理。ブログを書いてこの時間となりました。

ダッチオーブンの最初の料理は、空焚き系、水分(鍋)系よりも、天婦羅やオイルフォンデュのような油系の方がよいそうなので、我がダッチオーブン12inchディープ号君は今夜の夕食から天婦羅鍋としてデビューをなされるご予定です。V(^^)v