はれっとの旅路具

(はれっとのたびろぐ)田舎暮らしと旅日記
金沢・能登発 きまぐれ便

田植えの準備

2006-05-04 18:57:59 | 田舎暮らし雑記
昨夜は、青柏祭のでか山初日。
深夜1時に曳き出しがある府中町の山を曳きに行った家内と帰省中の次男が帰宅したのは、午前3時。(^^;ゞ

家内は、能登路市場に出店するため、今朝9時には起きて出かけました。今夜の帰りは20時過ぎとの事。自分達が開発した特産品の販売に燃えています。

私はといえば、お昼を済ませて義母と明日の田植えの準備。
義叔父から軽トラを借り、昨日育苗センターから貰ってきた苗、48枚を田んぼに配置。
ついでに畑の雑用や、畦の草刈など。(今ごろ草刈っていたのでは遅いのですが…)

あちらこちらで田植え・田起しと、集落の方々が思い思いに動き、耕運機・田植え機などの音も響いて、田は賑やかです。

我が家の田んぼは、減反で作付け面積が増えました。
一瞬矛盾した物言いですが、実はこうです。
我が家の田んぼは、全部作っても自給できる分しかありません。しかし、政府の減反施策では、自給農家にも減反の割り当てがあります。
「集団転作なんとか」という厭らしい制度があって、1戸でも減反に従わないと集落に貰えるはずの奨励金が、貰えなくなります。他人に迷惑を掛けられないという日本人の貴重な感覚を逆手に取った中々優秀な(?)やり方です。
このため、我が家でも毎年減反しているため、ついに自給できなくなりました。数年間は、農家なのに米を買っていました。しかし、子どもも大きくなってきたので、高齢化など家庭の事情で耕作されなくなった田んぼを近隣からお借りて小作し、米の収量を確保しているのです。もちろん、小作料を払って。

私が来てから20年程一家総出で手で植えていたのも、田んぼが増えたお蔭で機械植えになりました。
さすが、機械ですね~。以前よりもかなり大きな面積を僅か半日で植えてしまいます。しかも、楽。
これまで、数日間体全体、痛い思いをするのもそれはそれで、働いている!って感じで良かったのですが、一度楽をすると人間元に戻れないものです。(^^;ゞ

ほんの3時間ほどの準備作業でしたが、普段口先と指先しか使わない仕事(自分では気も頭も使っているつもりですが…)なので、結構疲れました。
ふぅぅ。

こんな調子では、明日の田植えが思いやられます。

田植え河原の田んぼからは、集落越しに立山連邦がうっすら望めます。
(デジカメにはやはり写らなかった…)
写真の(他所様の)田んぼでは、中程まで機械で植え、手前を手で植えているようです。写真右手前には幾何学模様が見えますが、これは苗を手で植える際の場所の目印です。能登では、田んぼを転がしていくと、このような跡をつけられる農具を使って植える位置をつけていきます。田んぼといえども、完全に水平ではなく、でこぼこがありますから、これを上手く調整しながら転がしていかないと、跡がずれてきて大変です。こんな作業にもコツが要りましたが、これも無くなって行く光景でしょう。

蛙たちが嬉しそうに合唱しています。
川にはアオサギがいました。

初夏には蛍も乱舞するのですよ~。
都会育ちの私は、能登に来て初めて実際に見ました。それはそれは幻想的で、自分が宙に浮いていると錯覚するほどの時もあります。

今夜は、早めに寝て明日に備えましょう。