ふりかえれば、フランス。

かつて住んでいたフランス。日本とは似ても似つかぬ国ですが、この国を鏡に日本を見ると、あら不思議、いろいろと見えてきます。

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UFO、OVNI、未確認飛行物体・・・70周年を祝う!?

2012-02-27 21:17:36 | 社会
“UFO”と言えば、ピンクレディー。

♪♪それでもいいわ 近頃少し
  地球の男に あきたところよ
  でも私は確かめたいわ
  その素顔を一度は見たい

あるいは、カップ麺を思い出したりしますが、“UFO”が“OVNI”となると、パリで発行されている情報誌。

大学に入る前後だったとかと思いますが、パリで日本語の情報誌『いりふね・でふね』が刊行されたという情報に、これはすごいなと思った記憶があります。「ウィキペディア」によると、創刊は1974年。当初は有料だったようです。1979年に『OVNI』と誌名を替え、無料配布(広告料収入で運営)されるようになったようです。

1981年には「エスパス・ジャポン」を開設。イベントや図書の貸し出しを行っています。個人的にも、パリ滞在中は、たいへんお世話になりました。『50歳のフランス滞在記』で「先人たちの知恵」としてご紹介した本は、この「エスパス・ジャポン」でお借りしたものが大半です。日本人によって書かれたフランス関連の図書、特に年代物が充実しており、日本では手に入れにくい作品も読むことができます。

また、各種イベントも。作品展示、講演会、演奏会など、狭いスペースですが、熱気あふれるイベントを行っています。手作り感のある、草の根的な日仏交流の場となっています。

さて、その“OVNI”。“objet volant non identifié”の略ですね。日本語では、未確認飛行物体。UFOやOVNIに関する情報は昔からあるのだろうと思いがちですが、少なくとも私はそう思っていたのですが、実は公式な報告がなされてから、今年で70年なんだそうです。

情報誌『OVNI』は創刊38年。その倍ほどの70周年を迎えた“OVNI”。フランスでは、どのような状況にあるのでしょうか。信じられているのでしょうか、科学的な研究が行われているのでしょうか・・・26日の『ル・モンド』(電子版)が伝えています。

空飛ぶ円盤(les soucoupes)とその乗組員である宇宙人(leurs occupants extraterrestres)は、26日、70周年を祝った。奇妙な飛行物体が昔から存在するにせよ、“ovni”が公式に誕生したのは1942年2月26日のこと。第二次大戦中のその日、ロサンジェルス上空で不審な飛行物体が確認された。飛び立ったアメリカ空軍のパイロットはその物体へ攻撃を行った。アメリカ軍は日本軍の攻撃だと思ったのだ。何しろ、パール・ハーバーから3カ月も経っていなかったのだから。

翌日、軍は単純な誤認によるスクランブルだったと説明した。しかし、1974年になって、その未確認飛行物体をある将軍が当時のルーズベルト大統領(Franklin Roosevelt)に報告していたという事実が公になり、UFOの存在を信じる人々に確信を与えることになった。

この「ロサンジェルスの攻撃」の記念日を翌日に控えて、グザヴィエ・パッソ(Xavier Passot)は58歳の誕生日を迎えた。「運命づけられているとしか思えない」と、彼は笑って述べている。このエンジニアは、2011年から“Geipan”という至って真面目な団体の代表になっている。“Geipan”とは、“le Groupe d’études et d’information sur les phénomènes aérospatiaux non identifiés”(未確認航空宇宙物体に関する研究情報グループ)の略で、国立宇宙研究センター(le Centre national d’études spatiales:CNES)の一部門となっている。ovniに関する研究機関としては世界で唯一の政府の支援を受ける民間団体なのだ。

“Geipan”は、緑や灰色の小人に関する神話ではなく、観察によって未確認物体の厳格で科学的な存在証明を行おうとしている。グザヴィエ・パッソは「ovniは科学的な手法によって分析されるべきだと常に考えている」と語っているが、彼やそのグループが調査を行うには、その情報はあらかじめ文書によって警察に通報されなければならない。突飛な証言や作り話を排除するためのフィルターとなっているのだ。

“Geipan”が注意を払うケースは、4つのカテゴリーに分類されている。37%の目撃証言は完全に、あるいは間違いなく確認される情報で、41%が確認されそうもなく、22%は確認できない情報だ。ほとんど確認できない情報を排除すると、本当に不思議な出来事に関する情報は少ししか残らない。グザヴィエ・パッソもこうした困惑にぶち当たっている。

では、説明しえないケースは地球外物体(une existance extraterrestre)の存在証明になるのだろうか。“Geipan”の代表者だったジャン=ジャック・ヴラスコ(Jean-Jacques Velasco)をはじめとする一定の人々は、「ウイ」へとその一歩を踏み出している。ヴラスコによれば、いくつかの目撃証言はプロのパイロットから寄せられたもので、疑いようのないものだ。彼らは空での勤務に慣れており、判断に影響を与えるような社会的事情からは距離を取っているからだ。またヴラスコはレーダーに捉えられた未確認物体についても言及している。最もありえる科学的仮定は、ovniは存在するというものだ。

この種の信用のおける証言にもかかわらず、“Geipan”の現代表はそこまで言い切ることはしない。「パイロットたちは自然現象を見誤った可能性がある。またパイロットたちが社会的影響から隔絶されていると言いきることもできない。パイロットたちの中には、ovni信者もおり、信仰が判断をゆがめることもありえる」と語っている。

グザヴィエ・パッソにとって、ovniの存在をめぐる論争は、しばしば宗教論争でしかなくなってしまう。「ovniの存在を信じる気持ちは、神を信じる宗教心に近いと思う。こうした場合、すべてのものが科学的に説明しうるという考えは、一種の宗教と言えないだろか」と、語っている。

そして、「異常に懐疑的な人たちの判断もまた歪んでいる。宇宙人が存在するという仮定よりもさらにばかげた仮定を提案するほどだ。実際、我々人間は、自分には分からない、と言う勇気を持つことが必要だ」と述べている。

・・・ということで、“ovni”つまり“UFO”の存在を調べる組織が、フランスでは国立の組織にあるそうです。合理主義的なフランス人のこと、未確認物体であろうと、単に夢見るのではなく、科学的に究明しよう、分析しようとしているのでしょうね。

「合理的」と「情緒的」。対極的であるようですが、もちろん、どちらかが優れているというわけではありません。違う、ということですね。

いつもご紹介する『世界の日本人ジョーク集』にも、対極的行動を取るとして紹介される日本人とフランス人。しかし、もちろん、すべてが対極的なのではなく、同じ部分、似た部分もありますね。

同じ人間と言えども、異なる点がある。されど、似ている部分もある。どこがどう違うのか、どう似ているのか・・・「ヒューマン・ウォッチング」の面白さでもあります。
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