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みんなの幼稚園

ひぶな幼稚園での子どもたちの様子
モンテッソーリ教育について紹介いたします。

子供時代の手伝い

2010年10月14日 | モンテッソーリ教育
今日は「ヤフーニュース」より

“婚活”準備は子供の時から-。子供のころの自然体験やお手伝い経験が豊富な人ほど、結婚している割合が高いことが、14日公表された独立行政法人「国立青少年教育振興機構」の調査結果で明らかになった。調査では、自然体験などが多いほどマナーや教養への意識が高いことも分かった。専門家は「子供のころの体験で人間として幅が広がり、異性にも好かれる魅力的な人物に成長できるのでは」と分析している。

 同機構は昨年11月、20~60代の男女計5千人にアンケートを実施。子供のころに「チョウやトンボなど昆虫をつかまえた」「食器をそろえたり、片づけたりした」「弱い者いじめを注意するなどした」など30項目について体験の有無や頻度を質問し、多いグループ、中間的なグループ、少ないグループに3分類した。

 そのうえで、現在の生活実態についても集計した結果、体験の多いグループでは「結婚している」という回答が68・5%、中間グループで67・7%に上ったのに対して、少ないグループは約1割低い58・8%にとどまった。

 「子供がいる」という回答も、体験が多いほど割合が高く、多いグループは63・4%、中間グループは61・4%だったのに対し、少ないグループは約1割少ない51・8%だった。

 子供のころの体験は、異性との関係だけではなく、自らのマナーや教養についても大きな影響を及ぼしているという結果が出た。

 言葉遣いやはしの使い方など「文化的な作法や規範意識」を調べたところ、意識が高いという結果が出たのは、子供のころの体験が多いグループで54%。これに対し、少ないグループは17・5%にとどまっており、約3倍の開きが出た。中間グループは34・1%だった。

 調査に携わった千葉大学の明石要一教授(教育社会学)は「子供のころのさまざまな体験を通じて、心が豊かになり、人間関係を学ぶ。社会上の大切なマナーや作法を学んでいるから、自然と異性にも魅力的に映るのではないか」と分析した。



当然と言えば当然ですが、やはり幼少期に日常生活を充分に経験し、その習得、
そして習得したことの自信、それを他に伝えたい・教えたいと思う気持ち、
もっと他にやってみたいという意欲、etc・・・

全てが繋がっていきます。

そして、なぜ幼少期かというと
この時期が、人生で最も日常生活の練習が身に付く時期であり、
自身も習得したい・やってみたいと強く思う時期だからなんですね。



今日のひぶなの杜アンパンマンワールド



大相撲「ひぶな場所」

『自分でする』と言い出すとき。

2010年10月04日 | モンテッソーリ教育
「自分でする」と言い出す時は一生懸命に努力する。

「自分でする自分でする。」と言って何でも1人でしたがるからやらせると全然出来ない。そんな姿を見て、大人はイライラしたりハラハラしたりしてつい手を出してしまいます。

しかし、この時期こそ本当に自分でしたいのですから、少々の困難はものともせずに一生懸命にやり遂げようとします。

ですから、子どもがひとりで出来るよう手伝ってあげることが大切です。

この時期のこの努力をさせないで、大人がすぐ手を出し、代わりにやってしまうと、「自分でしようとしない」「努力をしない」「やる気がない」などの態度が身についてしまいます。

そうなってしまってから、計り知れない長い時間をかけて直していくことを考えると、適切な時期にゆとりを持って接する方がよっぽど時間はかからないですし、何より子どこの自然な発達にそっているのです。


おせっかい?

「まだ小さいから何も出来ない」と考えたり、かわいいので、つい手を出して助けたくなるものです。

手を出して子どもに代わってしてあげることは、よくないことだと知らなければ、反射的に無意識のうちにしてしまうでしょう。

 お家の方は、お子様のお世話をし過ぎてはいませんか?子どもがひとりでしようとしていたら、じっと見守り、上手くいかないときは見本を見せたりと視線を変えてみてください。

お子様の違った側面を発見できるかもしれません。

出来た時の何とも言えない喜びや満足の表情を見られるのは、「゜ひとりで出来るように゜手伝った」者の特権ですね。

そしてその表情を見ていると、イライラしていたことも忘れますし、何よりそれ自体が間違っていたことに気がつくのではないでしょうか。


先週のある日の白組風景。
子ども達は思い思いにお仕事をしています。




ひとりで出来るように手伝う

2010年09月27日 | モンテッソーリ教育
今日から何回かに分けて『1歳からモンテッソーリ』について掲載いたします。
よく「三つ子の魂百まで」と言いますが、3歳までに人格の基礎のほとんどが形成されます。

そんな大切な時期をどう過ごしたらよいのか、大人どうは援助したらよいのか…
楽しい子育ての手助けになれると幸いです。



『ひとりで出来るように手伝う』それが教育の原点です。

「ひとりでする!」と言い張る子どもの主張は、1歳からもう始まります。それは、自分の力で生きようとする生命の表現であり、自立と自律への強い願望の表れです。

1歳を過ぎ自分の思いを言葉で伝えることができるようになるころから、子どもは「するする。やるやる」等と言い始めます。

その時期に落ち着かず乱暴をするこどもは、「やり方が分からない」からです。

こういう時期こそ、「やり方」を根気よく、丁寧に、繰り返し、教えてあげることが大事です。


ひとりでやってみたい

1歳を過ぎてやってくるのが「ことばの敏感期」です。

片言ではありますが、少しずつ自分の思いを相手に伝えることが出来るようになってきます。

同時に、身の回りのことを自分でやりたがるようにもなってきます。「するする。やるやる」が多くなり、回りの大人と衝突する機会が増えてきます。
やりたいというからやらせてみたら失敗し、ほら見たことかと衝突するのです。

しかし、その衝突の原因は子どもにあるでしょうか。子どもは「出来ないのではなく、やり方を知らないだけ」なのです。

いつも問題を起こす子や、不安で泣いている子も、「やり方を教えてください!」と心の中で叫んでいると思うと、私達も怒鳴ることが恥ずかしく思えますね。

そして、「やりたい」とおもった活動を通して、こどもは自信や責任感を持つことができ、さらには人格形成へとつながっていくのです。


今日の保育室の様子
「着衣枠」に夢中

筋肉運動の敏感期・・・模倣期

2010年09月25日 | モンテッソーリ教育
2歳から4歳にかけての子どもは、すでにある程度の筋肉の力をつけており、その力を使いたくてたまらないものです。

また、模倣期でもあるので、自分の身近にいる人たち、特に親や先生のやっていることを真似したがります。

その中で、子どもが一番真似をしたいのは(特に親)がやっている身近な活動です。
そしてその中には、2歳から4歳の子どもが身に付けなければならない動作が全て含まれていて、筋肉をどんどん発達させてくれます。

それはまさにたわいもない日常での活動で、モンテッソーリ教育では「日常生活の練習」と言われているものです。

3歳から6歳の頃の子どもは、筋肉運動の調整の時期にいるので「どう動けばよいか」ということに非常に興味を持っています。

「こうしたい」と思ったことを、思った通りに出来るようになっていく子どもは、自分の行動の主人公になっていく、また、自分の意志通りに、自由に行動できるようになっていくことは、人格者として、目覚めていくことでもあります。

「日常生活の練習」とは、ちょうどこのような子どもの関心事を最大に満たす場です。そして大人が何気なくやっている日常生活の一つ一つの行動は、実はこの時期の子どもにとっては、一つ一つ挑戦し、乗り越え、身に付けていくべき課題なのです。

『スポンジを絞る』


『巻く』


『注ぐ』


『戸の開け閉め』


『切る』


▼日常生活の練習の種類(一例)
①環境への配慮
 ・歩く(物をふんだりまたいだりしない・音を立てない)
 ・腰掛ける(床や椅子への座り方、立ち方。)
 ・運ぶ(椅子、机、絨毯、教具)
 ・掛ける(かけひもの使い方)
・洗濯・あけ移し・花の水替え・掃くetc
②自己自身への配慮
・着る脱ぐ・靴を履・手を洗う・洟をかむ
・着衣枠etc
③社会への適応
 ・戸の開け閉め(取っ手、引き手に手をかけて静かに)
・どうぞとありがとうを使う
・ごめんなさいと失礼します。
・他人の仕事を見る態度・握手
・刃物の受け渡し
④運動の分析と調整
・線上歩行・静粛

日常生活の練習を園で行う意義

2010年09月02日 | モンテッソーリ教育
その一つは、家庭での教育を再現しているということです。

現在のように家庭内の仕事が便利になる以前は、家庭で洗濯・掃除・裁縫などの手作業を子どもの目の前でやっていました。

家事の合理化が進んだ現代では、なかなか直接体験することが少なくなった活動が、モンテッソーリ教育の「日常生活の練習」で再現されています。

 また、核家族化や少子化で家庭内活動が減り、更に直接体験の機会が少なくなって来ているのでその重要性は増しています。


次に、先生が子ども達に教える手順は、①正確に、②精密に、③順序正しく、④段階をつけて、⑤規律良く示されます。

子どもサイズで、子どものペースで示されます。秩序の敏感期にいる子どもは、完璧さを求めるので、私たちもそれに応えなければなりません。
 

三番目は、日常生活の練習の繰り返しで、子ども達が身に付けていく自立心や生活具術の習得が、今後の人生に大きく影響する点です。自立することで周囲への気配りが出来て、社会性を身に付けていくのです。


今日の緑組さんの風景

初めて保育室の風景を見学される方はよくこう言います。
『子ども達に何をさせているのですか? なぜこんなに静かなのですか?』

’させて’いるわけではありません。自由活動です。
’静か’なのは集中しているからです。
なぜ『集中』するかというと、自分の成長に必要な教具を、自由に、そして思う存分に繰り返し出来るからなのです。


『手を洗う』
準備から片付けまで自分一人で出来ます。
もしこぼれても大丈夫。 自分でふき取れば良いですし、誰も叱りません。
だから『次はこぼさないようにやってみよう』となるのです。

もしこぼして叱られたら・・・・
今度は『叱られないように』と間違った目的でやったり、
こぼしても隠したり、周りの目を気にしたり・・・
最終的にはやりたくなくなります。。。

手の清潔な洗い方を知るのは勿論、順序・秩序や水の入ったピッチューやバケツを運ぶと言った運動機能の発達、そして自信や自立・自律心が育ちます。



『洗濯』
保育室には先生が沢山います。
やり方が分からない子がいたらお姉さん先生が教えてくれます。


一人で出来るようになったらもう大丈夫♪
むしろ今度は全部一人でやってみたい。



その他の様子











子供の発達を理解する

2010年08月31日 | モンテッソーリ教育
常生活の一コマ一コマが、子どもにとっては重要な教育内容であり、子どももそれに強い興味をもっているというのに、大人はその事実を正しく理解し、援助できているでしょうか。

万国共通で子どもとその親(発達段階を理解しない親)には、四つの傾向があります。

 ○水を扱いたがる。→「あら、きたない!」「ほら、よごれる!」「ベチャベチャになる!」

 ○持って行ったり。持って来たりする。→「持って行っちゃダメ!」「落ちたら壊れる!」「ほら、落とした!」

 ○開ける。 閉める。→「それは子どもが開けたらダメ!」「何回繰り返すの!壊れるでしょ!」

 ○切る(ハサミ)。破る。→「あぶない!」「あなたにはまだ早い! 大きくなったらね!」「それは切れるから、オモチャを使いなさい!」


「スポンジを絞る」


「色水注ぎ」


「洗濯板を使った洗濯」


「お花の水替え」



子どもは、このようなことをやりたがり、子どもの発達段階を理解しない大人は、それを妨げようとします。

子どもは人間形成をするという自分の目的に向かって活動します。子どもの仕事は活動なのです。
 
 子どもは「やりたい!」のです。

ところが子どもの周囲はすべて大人に都合のよいように出来ている。大人サイズの物ばかり、そして、大人の目的のためだけに設定されています。おまけに、子どもが触ってはいけないことになっています。

子どもためにあったとしても、それは壊れても良いオモチャで、本物ではないケースが多いです。子どもは本物を求めているのに・・・
 
子どもは、やりながらしか成長しないのに、子どもがやるチャンスはすべて奪われてしまうのです。でも好き勝手やらせたら大変なことに・・・?

例えば…
テーブルを拭く時に水浸しになってしまうなら、子どもサイズの布巾を用意し、水を絞りやすくしてあげる。バケツが大きくて運びにくくこぼしてしまうなら、子どもサイズの小さい物に。ちょっとした配慮や工夫が活動をしやすくし、成長へと導きます。

モンテッソーリ園での保育室はそのように、子ども中心の教具がならべられ環境が整備されているのです。



こちらは今日のホールの様子
ボール回しゲーム


お外遊び



『個』を育てる

2010年07月23日 | モンテッソーリ教育



一学期終業式

ふっ と『よくこのように全員が座ってお話を聞けるようになったなぁ』
と思いました。

新入園児さんもこの一学期の数ヶ月ですっかり幼稚園に慣れ、立派なお兄さんお姉さんになりました。

幼稚園では「集団教育」や「遊び」をと思いがちですが、実際にはそれは『個』が育って初めて成り立つものです。

『個性』とは人と違うことをする者のことを言うのではありません。
「自分を持っている」と言うことです。

『個』が育っていない『集団』は、自らは動かず誰かが動いたら動き出す。指示を待つ。指示がないと動かない。
これは集団のみで育った人によく見られる現象です。

私達は、子ども達が「自立していて、有能で責任感と思いやりがあり、一生涯を通して学び続ける姿勢を持った人間」に育つことを目標とします。

教えることだけが教師の仕事ではありません。
子どもが自分でやってみたいと思う気持ちを大切に、自分で出来るように援助してあげること。

夏休みは、私達も保育の準備や自己を磨き、研修を重ね二学期に備えます。

皆様もご家庭で、子どもが発する信号を手がかりにして、それぞれの敏感期を大切に生活してみてください。

楽しく、そして充実した夏休みでありますように。

そして二学期もどうぞよろしくお願いいたします。


そして今学期で二名のお友達が園を去ります。
一人は札幌へ、一人は宮城へ・・・
遠く離れていても「ひぶなの子」です。
元気で頑張ってください!!
また会いましょう!!!

秩序の敏感期

2010年07月22日 | モンテッソーリ教育
一歳頃から三歳頃をピークとし五歳頃に消えていく感受性を「秩序感」と言います。

この時期は、順序や場所・習慣などがいつもと決まっていなければ気がすみません。 
いつもと同じ場所・順序・やり方・同じ人のものetc…

いつもと順序が違ったり、違った場所にあったり、いつもと違うやり方だったりするとぐずったり大泣きをする。
でもふとしたことでご機嫌になったり… 子を持つ親なら幾度と経験されたことと思います。

「あ~ そんなことどうでもいいのに」「どうしてそんなことにこだわるの いじっぱり」etc… イライラ…

でもこれは子どもの脳の発達と深く関係していることなのです。一歳を過ぎると、脳の「距離感や上下左右」の位置感覚を認識する部分が発達する時期が来て、二足歩行により自由になった手と目からの情報を組み合わせて、自分と周囲を認識していきます。

ですから、場所・位置・順序などが変わってしまうとその認識が壊れてしまい「不安」になってしまうのです。

この一歳頃から現れる秩序感を「見る目」をもち、怒りせき立てずにちょっと様子を見たり笑いかけたり、違った角度からの声掛けをしてみてください。

子どもがせっかく発達しているのにそれを喜ばずにイライラするのは損ですよね。

「敏感期」を知ると、子どもの見方が変わる

2010年07月08日 | モンテッソーリ教育
子どもが生き生きと成長し、発達する姿の中に見落としてはならない大切なことがあります。

それはそれぞれの能力が発達し、身についていくのには一番適した時期があるということです。

モンテッソーリ教育では「敏感期」といいます。

例えば赤ちゃんが話し言葉を身につける時期、適切な環境があれば、特別な指導も意識的な努力もなく、日本語を覚えることが出来ます。しかし大人は懸命に努力しても、英語を同じように身につけることができません。

それは「敏感期」を過ぎてしまっているからです。

このように敏感期は一過性のもので、敏感期にある時期は、力にあふれ容易に、むしろ『喜び』を感じつつその能力を獲得することができるのに、この時期が過ぎてしまうと、同じ事を習得するのに大変な努力を必要とすることになります。

敏感期は言語の他に、秩序・五官(感)の働き・運動・小さいものや動きの正確さについてなどがあります。そして、それは程度や時期の差があるにしても、相互に関連をもっています。そして、そのほとんどが幼児期に集中して起きることが分かっています。

太陽の光に照らされた埃を見つめている子には、視覚の敏感期が来ているのでしょう。
遠くで聞こえるヘリコプターの音をいつまでも聴いていたり、小さな声で話しかけられる事に興味を持ったりするのは、聴覚の敏感期にあたっているからでしょう。

その時その時の敏感期に見合う作業が出来ると、子どもは集中し、その作業で使う身体の部分は発達していきます。

集中して作業することを通して子どもは、精神をさらに形成し、情緒や身体の機能を発達させていきます。

モンテッソーリ教育では、二度と来ないその時期を逃さず、十分な発達が遂げられるよう多くの教具の準備をして、細かい教育的配慮をしています。


敏感期に合った教具に出会えた時、『集中』が生まれます。
それが日常的になった時、『集中』が身につきます。




こちらは登園してすぐの子どもの家2歳児保育の様子
子どもはただ叫んで走り回って遊ぶもの?
いえいえ… 『僕たちにだってやりたいことがあるんです』



そして・・・
ご要望にお応えして今日は『子どもの家』の様子を

『僕の日課』先生が持ってきてくれる新しい手拭を掛けるのが僕のお仕事。


朝は2歳児さんの貸切


お外遊びも大好き!


おやつの時間もあるんだよ







やりたい遊びが成長に必要なこと

2010年07月07日 | モンテッソーリ教育


今日も良いお天気。
子ども達は外で遊んだり、ホールでゲーム・リズム遊び・保育室でお仕事と充実した一日を過ごしています。


今日の保育室。

モンテッソーリの現場では子どもは好きなお仕事を思う存分にすることが出来ます。

「着衣枠」の提供に真剣な子、「日本地図」「はめ込み円柱」「色水注ぎ」「砂文字板」・・・ 

決して先生からやりなさいと命令されているわけではありません。自分で選んでやったり、お友達や先生に誘われたり誘ったりしているのです。この姿が、幼児期にある子どもの自然な姿なのです。

 幼児期にある子どもは、勿論遊ぶけれども、ただ遊ぶだけではなく、もっと成長に必要な「何か」をしたいという衝動が働いています。

 モンテッソーリ教育ではその「何か」を環境の中に準備し子ども達の成長に合わせて提供します。


「着衣枠」
例えば、服のボタン部分だけをピックアップしてやってみます。
他にもファスナーやリボン結びなど等…
自分で出来るようになる喜びを肌で感じることの出来る教具です。


「日本地図」四国
幼児期の子どもは、知りたいという欲求が強いです。
特に文字の敏感期を向かえ、自分で文字を読み書き出来るようになったら、
今度はそれを知識として整理しようとします。


「砂文字板」
板の上にはザラザラとした触感の文字があり、それをなぞって文字遊びをします。
読み方や書き順を知ることが出来ます。


「はめ込み円柱」
段々太くなる円柱、段々高くなる円柱など4種類あります。
バラバラに出した後、同じところに入れてみよう!
円柱を持つ指は3本の指で持ちましょう。
鉛筆の持ち方に繋がります。


「色水注ぎ」
線が付いたところまで色水を入れてみましょう。
指先の運動


「貼る」
どの形がぴったり合うかな?
指先の運動・色彩感覚



「色水注ぎ」
『ここまで入れるんだよ♪』縦割り保育の風景





























お仕事って?

2010年06月05日 | モンテッソーリ教育
よく幼稚園を見学された方が『みんな静かにやっていますけど、子ども達に何をさせているのですか?』と口にします。でも先生達は子ども達に何かを’させて’いるわけではありません。自ら、自らの成長に必要な物を、自然と選んでやっているのです。

 そして、見学者が子どもに『何で遊んでいるの?』と聞くと『お仕事をしているの』と言われ目を丸くしている姿も見られます。

 モンテッソーリ教育の現場では、人格的にも技術的にも成長していくので、この活動をしている時は『成長の仕事』をしているといいます。


子どもは「自分の自由意思で選んだもの」には一生懸命に関わります。
何度も何度も繰り返したり、来る日も来る日も続けたりします。
こうやって「自分で選んだ」ことを「繰り返し」やっているうちに、次第に自然と「集中」していきます。
 
 こどもはただ遊ぶ存在だと思われがちですが、ただ遊ぶだけではなく、成長のために働いているという考えを持ったのがモンテッソーリです。『子どもは仕事を通して成長する』と言いました。

 子どもは、漠然と遊ぶ活動の他に、自分を成長させる目的を持った活動、すなわち『お仕事』を好みます。

 ですから、大人は子どもの意志で「自由選択」するのを大切にしてあげる必要があります。

「この方が子どもの将来に役立つから」と不適切な時期に一方的に押しつけ教材を与えたり、お稽古ごとに連れて回ることは慎重にならなければ逆の効果を生む場合があります。






モンテッソーリとは?

2010年05月24日 | モンテッソーリ教育

モンテッソーリとは人の名前です。

ではマリア・モンテッソーリとはどのような人物なのでしょうか。

マリア・モンテッソーリは、イタリア最初の女性医学博士です。ローマ大学卒業後、障害児の治療教育に携わり、実験心理学、教育学にも研究分野を広げました。

その間、フランスの医師セガンの著書に出会い、その理論に従って治療教育を進め、大きな成果をあげました。

そして、障害児に用いた教育法を健常児にも適応する機会が訪れました。貧困層向けのアパートに保育施設を設け、その監督・指導をすることになったのです。やがて、その施設の子ども達がみるみる成長を遂げ、いつしか各地から、そこで教育を受けたいと、人が集まるようになったのです。
 
こうして1907年1月「子どもの家」(現在ではモンテッソーリ教育を実践する幼児教育施設をいう)が生まれました。そこでの実践から生まれたのが「モンテッソーリ教育法」です。
 
マリアはその後、この教育法の普及と教師の養成に精力的に取り組み、ノーベル平和賞の候補にも幾度もあげられましたが、「私は子どもから学ばせてもらっただけです。」と全て辞退しています。

イタリアの紙幣を飾っていた「モンテッソーリとその教育法」





今日の保育室の様子

白くみ
構成三角形~三角形を組み合わせると、どんな形が出来るかな?



黄くみ


「数字と玉」~並べ方で奇数・偶数を知ることが出来ます。


桃くみ



青くみ

「こうやってやるんだよ。」幼稚園には先生がいっぱい。(年長のお姉さん)



まずは子どもの観察から

2010年05月21日 | モンテッソーリ教育
幼稚園選びをしている保護者の方に、「うちの子でも大丈夫ですか?ついていけますか?」と質問されることがありますが、ひぶなの子ども達は実際、毎日楽しみながら、各々のペースで思い思いの時を過ごしています。

ですから、周りを見て〃やってみようかなぁ〃という気持ちにはなったとしても、〃ついて行きなさい〃と無意味に焦らされることはありません。

むしろ教師の方が子ども達に教具の使い方をせがまれるほどです。
ですから教師は、教具の正しい使用方法や提供方法を日々研究・練習しなければなりません。
幼稚園では研修会に参加したり、毎朝の勉強会で日々それを養います。

 では、なぜモンテッソーリ教育が子どもにとって自然で無理のない教育法なのでしょうか。
それは、この教育が理論からではなく、子どもの観察から出発した教育方法だからです。
 
 よく子どもを観察する中から、その時期その時期の、その年齢その年齢の子どもの特色を見つけ出し、もしくは子どもの側からの要求に見合った教育方法を確立したのが、この教育法の創始者であるマリア・モンテッソーリでした。

 ですから、その過程には子どもに対する先入観や偏見は一切ありません。だからこそモンテッソーリ教育は子どもにとって無理がないのです。



ある日の桃くみの風景


モンテッソーリ教育研修会

2010年04月26日 | モンテッソーリ教育


24日(土)・25日(日)、札幌で「モンテッソーリ教育研修会」があり、今回は3名の先生と参加して来ました。

理論と実技で、内容の濃い2日間を過ごし、改めて幼児期の教育の大切さを実感しているところです。

研修に参加するといつも思うことは、全道または全国から集まる保育者の目が輝いていて、「私達が子どもを取巻く環境をなんとかしよう」という気持ちがみなぎっていることです。

全世界、全国にある「モンテッソーリ教育実施園」、今後もこのような研修会を通して、更なる広がりを見せ、子ども達にとってより恵まれた環境が広がって行く事を願ってやみません。

教具の値段が高かったり、資格取得の壁が高かったりなどハードルはありますが、それはそれだけ幼児教育の重要性、奥の深さを物語っているということで、私達はそれを感じ、二度と来ない幼児期を大切に過ごせるように慢心するのみです。

皆様にも、この幼児期の大切さをご理解いただけるように、この「みんなの幼稚園」でも少しずつご紹介をしていきます。

子ども自身が好きな教育法

2010年04月21日 | モンテッソーリ教育
新学期が始まり一週間が過ぎました。
新入園の子ども達は回りの全てが珍しそうで、目をキョロキョロさせています。
そんな中でも、子ども達は興味のある物を見つけ、少しずつ活動を始めています。



 さて、今年もこの「みんなの幼稚園」の中で少しずつモンテッソーリ教育を紹介していきたいと思います。 以前ご覧になった方も復習と思い、読んでいただけたら幸いです。


 以前あるお母さんから、『うちの子が、「友達がやっていたハサミの作業をやりたくなかったので、違うことをやってしまった。」と言うのですが、ご迷惑をお掛けして申しわけございません。』とお話しがありました。

 モンテッソーリ園では、それは何の迷惑でもありません。保育室では、子ども達は自由を与えられ、子ども自身が今必要としている作業をすることが出来るのです。

 逆にこの場合、他にやりたい教具があるのに、先生に違う作業を押しつけられたとしたら、それこそ子どもにとっては大迷惑なのです。

 モンテッソーリ教育は何ら特別な教育法ではなく、子どもにとってはごく自然な、子どもがとっても好きな教育法です。

 中には、『自由にしていたら小学校に行った時に、授業中外に出ていったりしませんか?』と思う方もいます。

 しかし、それは嬉しいことに全く逆の結果となって現れます。
 
 なぜなら、幼稚園や家庭で、自分自身の成長に合ったその時々の物(教具など)に出会えた子どもは、身体の各部位の発展成長は当然のこと、情緒面も成長していくからです。
 
 成長に必要な活動・作業を選択し、満足いくまで出来る「集中力」「自信」「満足感」、その身に付けたことを日常で実用したり、それを他人に教えたりする「社会性」も自然と身に付いていきます。
 
 では、どんなことをするの?
それは、少しずつ紹介していきたいと思います 。