平和エッセイ

スピリチュアルな視点から平和について考える

閃き体験

2005年06月08日 | Weblog
 6月7日に「閃き体験が意味するもの」という講演を聞いてきました。講師は、ノートルダム清心女子大学教授で心理学の専門家、濱野恵一先生です。

 人間の心というのは、脳が生み出す働きではなく、別次元にある波動であって、脳はそれをキャッチし、具現化しているにすぎない、というようなお話でした。

 その中で面白かった話題をいくつか紹介します。

*大リーグ最後の4割打者テッド・ウィリアムス
「体調が絶好調の時は、集中力もよいので、投手がボールを投げた瞬間に、その球種がわかるのですよ。ホームプレートまでの半分の距離にボールが達した時に、その投球が自分の手元に来るまでに、どのような球筋を通って変化してくるかが分かるのです。」

 ピッチャーから打者まで、ボールは平均0.5秒で到達します。時速140キロ台の速球になると0.5秒以下です。どんな打者でも、ボールが手元に来てからバットを始動させては間に合いません。ボールがホームプレートまでの半分の位置に来たところで動き出さなければなりません。ということは、未来の球筋を予測して打っているわけです。テッド・ウィリアムスは未来の球筋を予見できたわけです。

 イチローにはぜひ4割を達成してもらいたいですが、現在の成績では今年は少し難しい感じですね。

*タイガー・ウッズ
「強い集中力でゴルフをしている時は、絶対にいつもチャンピオンになりました。そのような状態にある時、すべてが純粋で、びっくりするほど鮮明に見えてきました。丁度集中の『心の繭』の中に入り込んだような感じになります。」

 ヨーロッパの試合で、ウッズは最後の18番ホールで、350ヤードという超人的な一打を打って逆転優勝したのですが、そのときこの「心の繭」状態にあったそうです。ゴルフの打撃など一瞬で終わってしまいますが、そのときは、時間が非常にゆっくりと流れ、それがいわば5分にも10分にも感じられたようです。そのゆったりとした流れの中で、自分の動きのすべてを把握し、理想的なフォームで打てたそうです。

 極限にまで心身の錬磨を究めたスポーツ選手は、たしかに不思議な心的状態に入り、信じられないような結果を出します。王選手や長嶋選手は、打撃好調な時には、ボールが止まって見えたそうです。

 昔の武芸の達人もそうだったのでしょうね。合氣道の開祖・植芝盛平先生は、ピストルの弾の弾筋が見えたといいます。

 イチローにしても松井秀喜にしても、昔の日本の武芸者の雰囲気を感じます。五井先生は王選手のファンで、「過去世で剣の達人だった」とおっしゃっていました。また、植芝先生は剣聖・塚原卜伝の生まれ変わりだともおっしゃっていました。

 ウッズの「心の繭」という言い方はとても面白いし、私にもその感じがなんとなく分かります。自分の内部に集中して、外部の波動にまったく邪魔されない、といった感じは私も時々体験しております。