10/30日本もメジャーも同時期にチャンピオンが決まった。皆さんお疲れさまでした。
しかし、今日から既に来シーズンに向けて戦いが始まっています。私も野球が好きですがMLBのほうが好きです。正確に言えば好きになったですかね。
昭和30年代~40年代娯楽が少なかった頃「二人のスーパースター」に追い付け、追い越せで倒すと意気盛んになってもV9という記録を作られました。それから次の世代にバトンタッチされましたがNPBは衰退の一途です。まず野球中継がほぼなくなったということはニーズがないと局が判断したのでしょう。
昨日の日本シリーズ直後ですが盛り上がったのは日本シリーズだからです。
では高校野球はどうでしょう?ご当地チームが負けたら終わり。番狂わせの全力プレーで今も尚、愛されています。
日本プロ野球が全力でやっていないわけではないですし最近で言えば横浜はいろいろ球場周辺を見直し増員そしてカープ女子の存在。普段のストレスから応援するチームを「生」で観戦するのはファンも楽しく、選手も有りがたいはずです。
しかし、何故応援があんなにうるさいのですか?
笛に太鼓にテーマソング。
試合開始前の練習を見ていると当然静かで前に神宮でファールがスタンドにライナー制で飛び込んだ時、高橋由伸が「危ない!!」という声が遠くでも聞こえました。長嶋さんがショートのやや後ろで選手を見ていて素手でボールを取った時スタンドから「ミスター!まだ現役行けるよ!!」と声がかかり笑って「近い距離」を実感しました。グラブに収まる音、バットの乾いた音「4-6-3行くよ、今の今のストライク!?」という声が聞こえるのは練習後消えてしまいました。
メジャーはボルールパークと呼ばれ老若男女問わず楽しく観戦していますがここぞという時は地響きがして、「NOISEとかLOUDER」という文字が掲示板に出て一層ファンをかり立たせてくれます。それまでは生の野球の音が聞こえるのは「ベースボール」を楽しんでいる証拠でしょう。
負ければ応援しているチームにも厳しい、良いプレーなら相手チームの選手に拍手とスタンディングオベーションをする。まさに選手に厳しくも優しくもあるのです。
無論皮肉めいた行き過ぎジョークもありますが、フィールドの中にメガホンなんか投げ入れません。
攻守交代の時は電光掲示板にクイズや過去のプレーやキスカムが出て飽きさせません。そしてカブスの元オーナー曰く「野球は太陽の下でやるもの」とナイター設備の導入すら敢えてさせなかった。人工芝、寛げるスペース、プール、噴水、大統領レース、ホテルに隣接、メリー(タイガー)ゴーランド・・・とベースボールの為ならファンに喜んでもらうなら「とにかくやってみる」精神です。
そして何より先人を思いやることです。ジャッキーロビンソンやロベルトクレメンテに代表されますが、リベラや先日引退したジーターに対しての30球団とそのファン達は垣根なんてないのです。
メジャーに上がれば自家用ジェットにお手伝いさんから選手の乗るバスを警察が誘導する徹底です。しかし3A、2A、1A、ルーキーリーグというハンバーガーリーグは食パンにバターかジャム程度。荷物やその他手配は全て自分です。
「ここには二度と戻って来たくない」と思わせる徹底ぶりです。
別に静かに見ようとは言いませんがそこにドラマがある。ドラマはうるさく観るものではないと思うのです。
ロビン・ウィリアムズのお子さんが始球式をする、それをビリークリスタルが取る、イシカワのホームランボールを取った人がイシカワがキャッチャーとなりボールが返還される。
テッドウイリアムズを讃え、ウイリーメイズを讃え、殿堂式典には8万人位のファンが讃えるのです。野茂が「メジャーは引退した選手にも本当に手厚いですよ」と言っていました。日本のスターは解説者かコーチになれたら御の字。
辞める瞬間は良いですが何年か経ては過去の人。だから30代後半で引退しても生きて行くために野球以外の仕事に就く。だから呼ばれない、賞賛されない。
みたいな感じはあります。先日、歴代の巨人の選手がドームに来ていましたがそれも今年の話です。続くのでしょうか?
メジャーは30球団あるからポストシーズンとして盛り上がる。ただCSに関しては12球団ではなんとなく盛り上がるかと言うより納得行かないシステムです。
私なら上位勝率2チームでリーグシリース(リーグチャンピオンシップ)を7試合して1,2,6,7試合を勝率1位で3,4,5は勝率2位チームの本拠地で。
1勝上げます。全てホームでなんてもうそのシリーズからは同じ土俵とみなすべきです。そして勝率3位をワイルカード的なことにしても12球団中半分が残っているなんていささか疑問です。
ある解説者は「子供達は野球慣れしていませんよ、でも目指すはメジャーですよ」と言っていました。大谷、安楽は少なくとも視野に入れ、このオフは鳥谷、金子あたりが海を渡るかもしれません。いずれマエケン、柳田悠岐、丸、糸井と言った日本球界の至宝も行くのかもしれません。
こういう選手を食い止めるのは恐らくお金ではないですし、海を渡った多くの選手を見ていて移動、環境、言葉、食事、文化と何と言ってもまだ(特に内野手)打撃のパワー、足の速さ、肩の強さは勝てません。
それを封じる、立ち向かう、一度しかない野球人生。過酷な狭き門を通過したプロ野球選手なら一度は試したいと思わせる場所なのかもしれません。
メジャーというところは。
それとこれは私の野球観ですが現役選手はSNSとかマスコミ対応なんてそんなに良い子気取らなくても良いのです。技術と体力はあっても精神的に潰される。その潰される環境に足を踏み入れる必要がありますか?
ファンというのは「好きなチームが勝ち、好きな選手が1年でも1試合でも長く観ていたい」だから球場に行く、TVを見るはずです。
強ければファンは応援し続けるはずです。
そして何より選手をフロントが大事にすること。もう往年の解説者があれこれ言わないでお祭りの中に「プロだからあんな凄いプレーが出来る」という選手を作り上げなければなりません。
ヤンキースに3つのPというが有りPride、Power、Pinstripeを指していました。そして「勝利に勝るものはなし」と。
巨人にも「ジャイアンツの選手たるもの紳士であれ」
これでも良いですよ。伝統を壊さず受け継ぐのですから。
ただプライドと紳士で勝負は勝てないというのが2014年も証明されたのです。
レギュラーシーズンはキャンプで鍛え上げた全てを実践しデータや相手の癖を研究しつつ個を活かしてチームワークをチャンピオンシリーズは松井の言葉ではないですが、「命を懸けて」位で貪欲に一つ先の塁を目指す、エラーはしない基本プレー、トリッキーなことはしない。
そして最後に言えるのはタイトルとは違いますが世界的にみたら野球はまだまだマイナースポーツであるということ。
ヨーロッパや東南アジアにも目を向けてアジア勢がメジャーを倒す。その中心に日本人選手は絶対欠かせません。
まあ、俺が生きている間にそんな試合を1試合で良いから観てみたいものです。
2014年シーズン、選手もファンの方もお疲れさまでした!!
また春に会いましょう!!