曲がり角の向こうに・・・

毎日の暮らしの中でフと心に留まった人やもの、そして風景を描きとめています。 

衝撃の出合いから・・・

2019-12-02 | 絵  ③アレコレ

世界100か国を超える国々を訪れ、世界の街角をはじめ、日本各地の心に留まった街や神社仏閣などを、簡潔な言葉でしかも温かい語り口で紹介されている、TV-CMおよびTVドキュメンタリー番組の、ディレクター&カメラマンである、JFKさんのブログを毎日楽しみに拝見しております。

 https://blog.goo.ne.jp/fujikuma-jun/e/18c54839a71c45fc86bd96e340f92a8c

その中で時折、フランス人の画家、マークエステルさんの絵と活動をUPされていました。 最初の頃はあまり興味は惹かれないまま、拝見していたのですが、ある時マークエステルさんの明るく豊かな色遣いの絵に出合い、すっかり心惹かれたのです。 それ以降、それまでにJFKさんがUPされたマークエステルさんについての記事を読んで、その衝撃の日本と絵との出合いを知り、「本当にこういうことがあるのだ~~」と、人生の不思議に打たれました。

マークエステルさんはフランスの名門貴族の家系に生まれ、コートダジュールでご両親が経営するリゾートホテルで育ち、画家のシャガールとも親交があったそうです。 ご自身は外交官として活躍されていたのですが、1970年に来日し、「大阪万博」を訪れた際、京都の清水寺に詣り、そこでなんと運命の出合いをしてしまったということです。

清水寺で和紙に描かれた水墨画の「にじみ」を見た瞬間、「全身に精霊が降りてきたことが分かった」のだそうです。 その衝撃的な出合いは、マークエステルさんにこれまでの外交官の道を捨て、画家になることを決意させたというのですから、驚きと言うほかはありません。 「天啓」とは、こういうことを言うのでしょうか。 凡人には到底分からぬ世界ですが、以来50年近く日本に住み、ご自分で油絵具で日本画の「にじみ」を出す方法を考案され、日本語を勉強なさって、日本の神話に基づいた絵を描き続けておられるそうです。

  https://blog.goo.ne.jp/fujikuma-jun/e/5cb4f19e0a7b6297a6bfac51e2c7f30b

私はマークエステルさんが、油絵具で日本画の「にじみ」の効果をを出すための技法を研究された、ということに興味を持ち、作品の中でその技法を見たい・・・と思ったのでした。 油絵具で岩絵の具や水干絵の具と水で作る日本画の「にじみ」を作るのはやはり難しいのではないか・・・と思ったのです。 マークエステルさんの原画を見る機会はなく、沢山出版されている画集を探し、やっとAmazonで見つけることができたのが、見出しの絵が描かれた「日本の神話 天地創造」でした。 この絵の中の波の表情に「にじみ」の手法があるのではないか・・・と見たのですが・・・ 日本語を勉強され日本神話を描こうとなさったなら、日本画を学ぶことも選択肢の一つだったはず・・・など、余計なお世話を考えたりしますが、マークエステルさんは西洋画と東洋画を融合させた独自の世界を確立なさったのだそうです。 

若き日にシャガールと親交があったというマークエステルさんの絵はどこかシャガールに似ている気がしますが、明るく大らかな画風を学びたいと思っています。

日本を日本人をこよなく愛するマークエステルさんは、日本人の精神文化の根底である日本神話を末永く後世に語り継いで欲しいと願い、絵本を描き、また日本神話の絵を1966年の伊勢神宮への奉納を始めとして、神話にゆかりのある226社への最終奉納を目指して半世紀もの間奉納活動を続けられているそうです。

ライフワーク の「日本の神話」を描いた作品114枚をブルーレイとDVDに制作中とも聞いています。(JFKさんはその制作にも携わっておられるそうです。)

ところで、私は神話の世界には疎く、ファンタジーも弱いです。 JFKさんは『エンタテイメントがある神話が好きだ。 比喩の世界なので空想が広がり、好奇心が掻き立てられる。 何より「しなやかさ」がある。』と仰っておられます。 

これを機に、神話の世界をちょっとのぞいてみようか・・・なんてチョッピリ思ったりしていますが・・・

 

★  文中のリンクはJFKさんから了解を頂いております。

 

 

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