曲がり角の向こうに・・・

毎日の暮らしの中でフと心に留まった人やもの、そして風景を描きとめています。 

寂しくなりました・・・

2019-02-08 | 絵  ①日本画
尊敬の念と共に憧れを抱いて仰ぎ見ていた日本画家の堀文子さんが亡くなったという今朝の新聞の記事に目を疑いました。 100歳の長寿を全うされたのですから、「お疲れさまでした。 素敵な絵の数々を有難うございました。」というべきかもしれませんが、上品で温かく繊細な画風と、その凛とした生き方が好きでした・・・・・

先日も、日野原重明氏の「100歳が聞く100歳の話」実業之日本社刊 の本を読み返したばかりでした。 篠田桃紅、入江一子、後藤純男、高山辰雄氏達と共に堀文子さんも、日野原氏のインタビューを受け、日野原氏に『初対面とは思えないほど魂が通じ合った瞬間であった』と言わしむほど、素晴らしい対談が心に響きました。 

「ただ過ぎたことは忘れ、今の自分の感動を描きとめたいだけ」・・・と言う通り、82歳の時に幻の高山植物のブルーポピーを求めて、ヒマラヤ山脈の高地に出かけて、ブルーポピーを描き、2001年に病に倒れてからは、微生物に着目して、顕微鏡を覗きながら、極微の世界に生きる命をモチーフとして描くという、柔軟な心で絵に向かう姿勢に多くを学んだ気がします。

「群れない、慣れない、頼らない」は彼女の言葉として広く知られていますが、凛と一本芯が通った生き方は私だけでなく、多くの人々に生きる勇気を与えてくれていると思います。

どうぞ、安らかにお眠りください・・・・

★     ★     ★     ★     ★

冒頭の絵は、堀文子さんの絵で、タイトルは「流れゆく山の季節」(1990年)です。 お元気だった頃、軽井沢の山荘で草木と共に暮らしていた時期の作品です。

   堀さんの解説によると、「この絵は、私の庭の花達の春秋の姿に現れた万物流転のいのちの記録である。」そうです。
コメント (4)

椿が笑っている!?

2019-02-06 | あれこれ
昨日の散歩で見つけて手折ってきた藪椿を庭の水仙と一緒に花器に入れて玄関の下駄箱の上に飾りました。 今日は冷たい雨が一日降って夕方の散歩を諦めていたのですが、日暮れ近くになるとなんだか西の空が明るくなって、雨も止んでいる様子。 それならば、短い時間でも歩こうか・・・と5時過ぎに家を出て30分ほど歩き、うっすら額も汗ばんできて気分よく自宅に戻り、玄関を開けると、なんと未だ膨らみかけの蕾だった昨日の椿がみんなあちこち向いて笑っているよう!! 思わずパチリ、の一枚です。 
コメント (4)

お雛さまを折り始めました・・・

2019-02-03 | 暮らし
明るい陽射しにいよいよ「光の春」の到来を感じます。 きょうは節分、そして明日は立春。 毎年この頃になると、3月のひな祭りに間に合うように、和紙で折雛を折り始めるようになって、かれこれ20年近くになります。

髪と顔、衣装で男雛は5枚、女雛は6枚を重ねて、折っていきます。 袴や下着、上着の柄や色合わせを工夫しながら折るのは心楽しいひと時で、前の年にお世話になった方々や、この折雛の良さを分かって頂けそうな方々を思い浮かべながら、一対づつ折り上げ、プレゼントしています。 

受け取った時の皆さんの笑顔が嬉しいことが第一なのですが、一方できりっと美しいこの折雛の折り方を多くの方に知って頂きたい・・・という思いもあります。 皆さんとても喜んで下さるのですが、自分も折ってみたい、と言って下さる方が増えてきてくれれば更に嬉しいのです・・・

コメント (4)

陽ざしが明るくなってきました

2019-02-01 | 絵  ②スケッチ
昨夜の雪は屋根にうっすら積る程度ですみ、ホッと一安心。 風は強いものの空には雲一つなく、まぶしい陽ざしが凍った道路を溶かしています。 陽ざしに春の気配が感じられます。

一月中は、冷たい風が吹きすさぶ日々が続き、夕方の散歩もパスすることが多かったのですが、一昨日は久しぶりに穏やかな日和で、風土記の丘へ散歩に出掛けました。 冬木立の中を歩くのが何故か新鮮な気がして、楽しめました。 

インフルエンザが日本中で猛威を振るっているようで、予防接種を受けたとはいえ、東京での楽しい会の参加も控えることにして、やっと描く気になってきた日本画に取り組み始めました。 イメージを膨らませて、下図を描いてみるのですが、やはり自分の殻から抜け出せない・・・仕方ない・・・これまで路線でいくしかないか・・・などと悩みながらも、絵を描く過程を楽しんでいます。


★ 冒頭の絵は、風土記の丘で以前スケッチしたものです。 
コメント (2)