ハイジの徒然なるままに

なにげない日々にもたくさんのワクワクがあるはず・・・ある英語講師の毎日です♪

小学校英語の皮算用?

2006年09月21日 | 英語
驚いたのは伊吹文科相の発言だ!!

「小学校英語を必修化する必要は全くない。
美しい日本語ができないのに、外国の言葉をやったってダメ」

というような内容なのだが、
確かに同様の発言をする方は多くいる。
けれども、小学校での英語教育が完全に導入の方向にあるのが現状で、その方法が検討されている中、この発言はどうなのでしょう?
実際に小学校での英語活動にも協力している私としては、まるで後ろから突然ガツンと一撃をくらってしまった心境だ

はたして「美しい日本語」を話す日本人がどれだけいるのでしょう?
国語力の低下はよく言われていて私も認めるけれど、それは外国語をやるかどうか?が原因ではなく、学校での取り組みや家庭環境、そして本人自身の問題のはず。
それを「英語」のせいにしてしまうのはおかどちがいでは?
「美しい日本語」が話せるようになってから「英語」を、、、なんて言っていたら一体いつのことになってしまうのか?という気もする。
なぜマイナス面ばかりを考え、英語に早くから触れることの利点について考えないのだろうか?と思う(利点については今回は書きませんが・・・)

さて、お話かわって、
数週間前に私はあるセミナーに参加していた。
日本では数少ない英語のイマージョン教育実施校の担当の先生によるもので、最近特に小学校で英語が導入されることに伴って注目されている。

"immersion"って「どっぷり浸かる」ことで、言語面から言えば英語を使って科目を学習しながら、同時にその言語も習得するという教育法。

伊吹大臣の論理から言うとこんな教育を受けた生徒の国語力はかなり劣ることになるはず。
ところが、セミナーで公表されていたデータによると、イマージョン教育を受けた生徒は外部の模擬試験を受けても、また他のレギュラークラスの生徒と比較しても国語力に差はないという。
ただ、これは調査したサンプル自体が異なるわけなので、その信頼性から言えば、「びみょ~~」となるのかも知れない(このあたりが日本語が乱れている?)

要するに英語を学習することが日本語の習得の妨げにならない!!という信頼できるデータを集め、証明できれば良いのだ。

もしそんな論文が書けたとしたら、、、そして伊吹大臣の前に「バ~~ン」と提出できたとしたら?とちょっと想像をふくらませてみた

そんなことしたら、、、私ったら忙しくなってしまうわ~~
よくある「小学校の英語教育は是か非か?」というような番組にもゲスト出演を依頼されそうだし。。。著書の依頼も殺到??

・・・ってこんなことを考えてニヤニヤしている私、、、これこそ「とらぬタヌキの」なんとやらですね
そんなことよりまず、こんな調査に協力してくださる小学校を探すのがひと苦労でしょうね。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
どちらの言い分もよくわかるけれど (KABU)
2006-10-01 15:11:21
伊吹さんは、私が大学生にころ、まさに、京都の選挙区から脱官僚→衆議院議員に初当選されたので少し彼のことは知っていますが、彼は、官僚出身で専門の法律・経済の専門家であるのは当然、英語・フランス語・ドイツ語や西欧哲学だけでなく漢籍・国文学にも造詣が深いかなりの教養人です。



だから、逆に、「英語なんかは必要になった段階で必要になった者が自力でやればいいのだ」という学習エリートの目線がどうも捨てられない。大部分の人は、自分ひとりでは(まして大学生や大人になってからでは)語学習得は難しいということが皮膚感覚でわからないのだと思います。



加えて、全国の現在の小学校の現場を見る限り、英語などに時間と労力と予算を割く余裕はなく、読み書き算盤をきっちり子供達にみにつけてもらうことを優先すべきだという主張もよくわかる。また、どうみても英語力なんかより国語力が100倍とは言わないが98倍は大切なことも誰も否定できないし、実際、この社会の教育力の低下とともに一般にもこの「英語<国語」の関係は知れ渡ってきた。



こんな中での伊吹発言ではないかと思うのです。しかし、ハイジ先生の「一の」とは言わないが「18番目」くらいの僕としての私にはハイジ先生の主張もよくわかる。



困った! 



要は、キルケゴール式に「あれかこれか」であれば英語は国語にその道を全面的に譲るべきなのでしょうが、生身の子供達の頭の中では「英語力と日本語力の育成」がそう割り切れるものではない。



実際、外国語を学ぶことで日本語の力も開発されることは、鴎外や漱石、藤村や谷崎潤一郎を見るまでもなく明らかである。また、英語でPublic Speakingすることに慣れれば、日本語でも人前で話すことが上手になることは英語教師の共通経験でしょう。



困った!!



まあ、中庸を得た英語教育と日本語教育の美しいバランスが大切という<官僚的結論>でこのコメントを終わりにさせていただきまする。
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2006-10-01 15:14:56
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美しいバランス (ハイジ)
2006-10-01 21:52:12
KABU先生、美しいコメントをありがとうございました。

「皮算用」をしている場合ではないですね(笑)

伊吹大臣のような特別に優秀な方は例外として、

右脳、左脳の機能分化が完成されていない年齢の子どもにとっては、大人が思うほどに日本語と英語の差がないはず、と私も思っています。。。つまりcritical periodは間違えなく存在すると。

その時期に「美しいバランス」を保ちつつ、、、「美しい日本語」を習得すべし、、なのでしょうけれど。

そこに大きく立ちはだかるのは漢字か?

なんといってもtime-consumingであります
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