難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

聴覚障害者のコミュニケーション支援事業が危ない

2006年01月23日 21時22分41秒 | 福祉サービス
1月20日に、聴覚障害者自立支援法対策中央本部が、厚生労働省に交渉を行った。
記録が同本部ブログにも掲載されているが、聴覚障害者のコミュニケーション支援事業にとって、大きな問題点が明らかになった。
http://blog.goo.ne.jp/houantaisaku/m/200601

コミュニケーション支援事業の手話通訳、要約筆記事業とも、自立支援法では市町村の義務的事業になるが、ほとんどの市町村で実施されていない。そのため、国からコミュニケーション支援事業の実施要綱で細かい内容を記さなければ、実施したことのない市町村、都道府県が独自の解釈で実施することになる。
そうなれば、地域格差がとても大きくなる。

広域事業は移動介護の事業のことでコミュニケーション事業には当てはまらないとか、10月施行だがこれまで市町村が実施すべき事業を都道府県が行っていたのだから、10月施行ではなく、4月から前倒しで実施したいとか、11/23の中央集会で厚生労働省の担当者が資料を示して、社会資源の有無や地域の実態に合わせて実施すると、再三繰り返して説明したことが、少しも地方自治体に伝わっていないことが明らかになっている。

要約筆記事業も、一部の地方自治体は無償を打ち出しているが、その他の多くの都道府県、市町村は、国としてはコミュニケーション支援事業は無償で行いたいと言っていることも知らないでいる。

団体派遣が認められなかったら、各地の難聴者協会の活動が破綻するというだけではなく、難聴者の集団活動が出来なくなってしまう。
難聴者は、自分ひとりで自然に障害を受容して、自立していくことはありえない。必ず、同じ障害を持ったものとの出会いの中で、自分のしょうがの状態、自分にあったコミュニケーション方法を見出していく。
団体派遣は、協会の活動のためにではなく、難聴者の自立に不可欠なプロセスを保障するものとしてある。

ラビット 記





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