難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

人工内耳は聞こえを思考へと飛躍する。

2008年09月01日 19時51分40秒 | 人工内耳
080830-orenge132150.jpg人工内耳のマッピングを変えてから、3週間経過した。

会話していて、通じにくいことがあるのに、気が付いた。
「ち」と「つ」の発音が明確でなかったのだ。「ちきゅう」(地球)を「っきゅう」のように発音していた。
「つたわる」(伝わる)を「ったわる」とかほとんど「たわる」にしか聞こえなかった。
これでは、難聴者は聞こえないので分からない。

これは、補聴器で聞こえていなかったが自分では発音したつもりだったのだ。
人工内耳は自分の声が明瞭にフィードバックされるので分かったのだが、周囲の聞こえる人からは「ち」や「た」のオンが出ていないという指摘は受けてこなかった。難聴者特有の発音のあいまいさとして、思われていたのだろうか。

これは「ち」や「た」のオンが出ていないということより、言われなかったことの方が少しショックだった。難聴者は自分の耳では聞こえない。

自分できっちり発音するということは言葉を意識する。意識するということは
思考につながる。話している言葉の意味を思考しながら発している。
今までは、話すということを頭の中に「書いた」ものを読んでいると表現していたが、聞こえるようになってからは全く違う。思考しながら話しているし、話しながら思考している感じだ。

難聴者は人工内耳でも補聴器でももっと自分の声が聞こえていなければならない。


ラビット 記




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