難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

要約筆記者の対人援助の硬直性

2011年12月21日 10時33分24秒 | 要約筆記
要約筆記者は、通訳として通訳行為をするが一方で、利用者である難聴者の状況に応じた対人援助をする。
それを要約筆記者は通訳だから、言葉の通訳以外のことをするのを断る要約筆記者がいるという。

対人援助技術を利用者にあわせた通訳行為をするという一面的な理解をしているからでないか。

要約筆記者はそれだけではなく(言葉の通訳以外に)、生活の場の家族や住民、会議の主催者、医療現場の医者や看護師、学校の教師、企業の上司、雇用主などその場のキーパーソンに利用者の自立の方向で、丁寧に「つなぐ」必要がある。

「つなぐ」とは、口頭で説明すると言うことも自らの行為で示すことも、利用者から話すように説明するとか、その場に応じて対応が違う。

そのために「権利擁護」や対人援助技術を学んでいるはずだ。権利擁護は専門用語で、憲法や社会福祉論、障害者福祉論の中から段階的に理解する必要がある理念だ。

登録要約筆記者同士の研修が欠かせない。これは、要約筆記者が専門性を持つと言うことだ。

ラビット 記

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3 コメント

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風紋 (「つなぐ」)
2011-12-21 23:10:57
♪要約筆記者はそれだけではなく(言葉の通訳以外に)、生活の場の家族や住民、会議の主催者、医療現場の医者や看護師、学校の教師、企業の上司、雇用主などその場のキーパーソンに利用者の自立の方向で、丁寧に「つなぐ」必要がある。

♪「つなぐ」とは、口頭で説明すると言うことも自らの行為で示すことも、利用者から話すように説明するとか、その場に応じて対応が違う。

 とても重要な問題をはらんでいるので、問題点を整理して丁寧に理論化すべきですね。
 問題点の一つは、手話通訳、一般の言語通訳との異同です。共通点があると共に異なる点があります。
 要約筆記者に過重な負担を負わせる、という批判も出てきそうです。この場合、ヘルパー2級と1級の区別に準じて、要約筆記者と要約筆記者兼相談員・・・・といった機能区分を行うのも一つの方法です。
 「文字通訳」だけに徹する要約筆記者も、それはそれで貴重だと思われます。
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つなぐ (西)
2011-12-29 14:21:14
始めて書き込み致します。

医療現場であったり業務現場であったりと
その時その場によって要約内容はずいぶんと趣が変わって当たり前だと思うのですが
「趣」を要約するとなると要約筆記者の技術のみならず
人間性にもかかわってくると
なんとなく我が皮膚感覚で感じる場合もありました。
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「つなぐ」行為は経験を交換するなかで (ラビット)
2011-12-31 22:53:39
風紋さん、西さん、コメントをありがとうございました。

要約筆記者は、難聴者等のコミュニケーション支援をするのが仕事ですが、言葉を文字に変えるだけでなく、その場に応じた「支援」が必要になります。
要約筆記行為も、場に応じたものになります。
医師の診察を受ける際に、医師が患者のとても緊張した心配そうな顔を見て、「どうしましたか?」と言った時、普通の場面では次の言葉に備えて書かないことが多いが、それを書くことで診察がスムーズに行くと感じればが書くというようなことです。
医師が後ろを向いて下さいと言う時、書かないで後ろを向かせるなんてのは論外ですが。
いろいろ現場を経験した人がどう対応すべきか話し合い、経験を共有するのは専門職に必要なことです。

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