語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
読書
大岡昇平+社会問題・社会保障

【佐藤優】イスラエルとユダヤ人に関するノート ~目次~

2016年08月27日 | ●佐藤優
 
 まえがき

Ⅰ 私とイスラエルについての省察ノート
 1話 なぜ私はイスラエルが好きか
 2話 旧約聖書の再発見とヨムキプール戦争の教訓
 3話 獄中の私を支えてくれたイスラエルの友人たち

Ⅱ ロシアとイスラエルの考察ノート
 4話 モスクワのオランダ大使館領事部
 5話 ナティーブの対ソ秘密工作
 6話 ロシア・グルジア戦争を分析するイスラエル専門家の視点の重要性
 7話 プーチン露大統領のイスラエル訪問の意義
 8話 イスラエル外交に働く目に見えない力
 9話 シャロン元首相とロシア

Ⅲ 日本とイスラエルの考察ノート
 10話 『スギハラ・ダラー』から杉原千畝を読み解く
 11話 東日本大震災をどう考えるか
 12話 福島第一原発事故に関するあるイスラエル人との会話
 13話 F35問題をめぐる武器輸出三原則の解釈がイスラエルに与える影響
 14話 国家安全保障会議(日本版NSC)とイスラエル・ハイテク産業
 15話 画期的な日本・イスラエル共同声明

Ⅳ イラン、シリア、北朝鮮の考察ノート
 16話 中立国と情報工作
 17話 イラン危機と日本
 18話 イスラエルとイランの関係をどう見るか
 19話 イランと「国交断絶」したカナダに学べ 
 20話 孫崎亨・元外務省国際情報局長のイラン観について
 21話 北朝鮮によるシリアの核開発支援にイスラエルはどう対処
 22話 シリア情勢を巡る日本の独自外交

Ⅴキリスト教神学生への手紙
 23話 ある神学生への手紙--『トーラーの名において』の評価 
 24話 あるキリスト教神学生からのメール--ユダヤ民族の否定について 
 25話 反ユダヤ主義の歴史について1
 26話 反ユダヤ主義の歴史について2
 27話 キリスト教とイスラエル--『キリストの火に』を読む
 28話 ホロコースト生き残りの証言

 あとがき

□佐藤優『イスラエルとユダヤ人に関するノート』(ミルトス、2015)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン

 【参考】
【佐藤優】ロシア大統領府長官にワイノ氏就任の意味 ~北方領土交渉~
【佐藤優】西郷と大久保はなぜ決裂したのか ~征韓論争~
【佐藤優】開発独裁とは違う明治維新 ~目的は複数、リーダーも複数~
【佐藤優】岩倉使節団が使った費用、100億円 ~明治初期~
【佐藤優】反省より不快示すロシア ~五輪ドーピング問題~
【佐藤優】 改憲を語るリスクと語らないリスク ~改憲問題~
【佐藤優】+池上彰 エリートには貧困が見えない ~貧困対策は教育~
【佐藤優】スコットランドの動静と沖縄の日本離れの加速
【佐藤優】沖縄の全基地閉鎖要求・・・・を待ち望む中央官僚の策謀
【佐藤優】ナチスドイツ・ロシア・中国・北朝鮮 ~世界の独裁者~
【佐藤優】急進展する日露関係 ~安倍首相が取り組むべき宿題~
【佐藤優】日露首脳会談をめぐる外務省内の暗闘 ~北方領土返還の可能性~
【佐藤優】殺しあいを生む「格差」と「貧困」 ~「殺しあう」世界の読み方~
【佐藤優】一時中止は沖縄側の勝利だが ~辺野古新基地建設~
【佐藤優】情報のプロならどうするか ~「私用メール」問題~
【佐藤優】テロリズムに対する統一戦線構築 ~カトリックとロシア正教~
【佐藤優】北方領土「出口論」を安倍首相は訪露で訴えよ
【佐藤優】ラブロフ露外相の真意 ~日本政府が怒った「強硬発言」~
【佐藤優】プーチンが彼を「殺した」のか? ~英報告書の波紋~
【佐藤優】北朝鮮による核実験と辺野古基地問題
【佐藤優】サウジとイランと「国交断絶」の引き金になった男 ~ニムル師~

【佐藤優】矛盾したことを平気で言う「植民地担当相」 ~島尻安伊子~
【佐藤優】陰険で根暗な前任、人柄が悪くて能力のある新任 ~駐露大使~
【佐藤優】世界史の基礎を身につける法、決断力の磨き方
【佐藤優】国内で育ったテロリストは潰せない ~米国の排外主義的気運~
【佐藤優】沖縄が敗訴したら起きること ~辺野古代執行訴訟~
【佐藤優】知を身につける ~行為から思考へ~
【佐藤優】プーチンの「外交ゲーム」に呑まれて
【佐藤優】世界イスラム革命の無差別攻撃 ~日本でテロ(3)~
【佐藤優】日本でもテロが起きる可能性 ~日本でテロ(2)~
【佐藤優】『日本でテロが起きる日』まえがきと目次 ~日本でテロ(1)~
【佐藤優】小泉劇場と「戦後保守」・北方領土、反知性主義を脱構築
【佐藤優】【中東】「スリーパー」はテロの指令を待っている
【佐藤優】東京オリンピックに係るインテリジェンス ~知の武装・抄~
【佐藤優】分析力の鍛錬、事例、実践例 ~知の教室・抄(3)~
【佐藤優】武器としての教養、闘い方、対話の技術 ~知の教室・抄(2)~
【佐藤優】知的技術、情報を拾う・使う、知をビジネスに ~知の教室・抄(1)~
【佐藤優】多忙なビジネスマンに明かす心得 ~情報収集術(2)~
【佐藤優】多忙なビジネスマンに明かす心得 ~情報収集術(1)~
【佐藤優】日本のインテリジェンス機能、必要な貯金額、副業の是非 ~知の教室~
【佐藤優】世の中でどう生き抜くかを考えるのが教養 ~知の教室~
【佐藤優】『知の教室 ~教養は最強の武器である~』目次
【佐藤優】『佐藤優の実践ゼミ』目次
『佐藤優の実践ゼミ 「地アタマ」を鍛える!』
 ★『佐藤優の実践ゼミ 「地アタマ」を鍛える!』目次はこちら
【佐藤優】サハリン・樺太史、酸素魚雷と潜水艦・伊400型、飼い猫の数
【佐藤優】第2次世界大戦、日ソ戦の悲惨 ~知を磨く読書~
【佐藤優】すべては国益のため--冷徹な「計算」 ~プーチン~
【佐藤優】安倍政権、沖縄へ警視庁機動隊投入 ~ソ連の手口と酷似~
【佐藤優】世の中でどう生き抜くかを考えるのが教養 ~知の教室~
【佐藤優】冷静な分析と憂国の情、ドストエフスキーの闇、最良のネコ入門書
【佐藤優】「クルド人」がトルコに怒る理由 ~日本でも衝突~
【佐藤優】異なるパラダイムが同時進行 ~激変する国際秩序~
【佐藤優】被虐待児の自立、ほんとうの法華経、外務官僚の反知性主義
【佐藤優】日本人が苦手な類比的思考 ~昭和史(10)~
【佐藤優】地政学の目で中国を読む ~昭和史(9)~
【佐藤優】これから重要なのは地政学と未来学 ~昭和史(8)~
【佐藤優】近代戦は個人の能力よりチーム力 ~昭和史(7)~
【佐藤優】戦略なき組織は敗北も自覚できない ~昭和史(6)~
【佐藤優】人材の枠を狭めると組織は滅ぶ ~昭和史(5)~
【佐藤優】企画、実行、評価を分けろ ~昭和史(4)~
【佐藤優】いざという時ほど基礎的学習が役に立つ ~昭和史(3)~
【佐藤優】現場にツケを回す上司のキーワードは「工夫しろ」 ~昭和史(2)~
【佐藤優】実戦なき組織は官僚化する ~昭和史(1)~
【佐藤優】バチカン教理省神父の告白 ~同性愛~
【佐藤優】進むEUの政治統合、七三一部隊、政治家のお遍路
【佐藤優】【米国】がこれから進むべき道 ~公約撤回~
【佐藤優】同志社大学神学部 私はいかに学び、考え、議論したか」「【佐藤優】プーチンのメッセージ
【佐藤優】ロシア人の受け止め方 ~ノーベル文学賞~
【佐藤優】×池上彰「新・教育論」
【佐藤優】沖縄・日本から分離か、安倍「改憲」を撃つ、親日派のいた英国となぜ開戦
【佐藤優】シリアで始まったグレート・ゲーム ~「疑わしきは殺す」~
【佐藤優】沖縄の自己決定権確立に大貢献 ~翁長国連演説~
【佐藤優】現実の問題を解決する能力 ~知を磨く読書~
【佐藤優】琉球独立宣言、よみがえる民族主義に備えよ、ウクライナ日記
【佐藤優】『知の教室 ~教養は最強の武器である~』目次
【佐藤優】ネット右翼の終わり、解釈改憲のからくり、ナチスの戦争
【佐藤優】「学力」の経済学、統計と予言、数学と戦略思考
【佐藤優】聖地で起きた「大事故」 ~イランが怒る理由~
【佐藤優】テロ対策、特高の現実 ~知を磨く読書~
【佐藤優】フランスにイスラム教の政権が生まれたら恐怖 ~『服従』~
【佐藤優】ロシアを怒らせた安倍政権の「外交スタンス」
【佐藤優】コネ社会ロシアに関する備忘録 ~知を磨く読書~
【佐藤優】ロシア、日本との約束を反故 ~対日関係悪化~
【佐藤優】ロシアと提携して中国を索制するカードを失った
【佐藤優】中国政府の「神話」に敗れた日本
【佐藤優】日本外交の無力さが露呈 ~ロシア首相の北方領土訪問~
【佐藤優】「アンテナ」が壊れた官邸と外務省 ~北方領土問題~
【佐藤優】基地への見解違いすぎる ~沖縄と政府の集中協議~
【佐藤優】慌てる政府の稚拙な手法には動じない ~翁長雄志~
【佐藤優】安倍外交に立ちはだかる壁 ~ロシア~
【佐藤優】正しいのはオバマか、ネタニヤフか ~イランの核問題~
【佐藤優】日中を衝突させたい米国の思惑 ~安倍“暴走”内閣(10)~
【佐藤優】国際法を無視する安倍政権 ~安倍“暴走”内閣(9)~
【佐藤優】日本に安保法制改正をやらせる米国 ~安倍“暴走”内閣(8)~
【佐藤優】民主主義と相性のよくない安倍政権 ~安倍“暴走”内閣(7)~
【佐藤優】官僚の首根っこを押さえる内閣人事局 ~安倍“暴走”内閣(6)~
【佐藤優】円安を喜び、ルーブル安を危惧する日本人の愚劣 ~安倍“暴走”内閣(5)~
【佐藤優】中小企業100万社を潰す竹中平蔵 ~安倍“暴走”内閣(4)~
【佐藤優】自民党を操る米国の策謀 ~安倍“暴走”内閣(3)~
【佐藤優】自民党の全体主義的スローガン ~安倍“暴走”内閣(2)~
【佐藤優】安倍“暴走”内閣で窮地に立つ日本 ~安倍“暴走”内閣(1)~
【佐藤優】ある外務官僚の「嘘」 ~藤崎一郎・元駐米大使~
【佐藤優】自民党の沖縄差別 ~安倍政権の言論弾圧~
【書評】佐藤優『超したたか勉強術』
【佐藤優】脳の記憶容量を大きく変える技術 ~超したたか勉強術(2)~
【佐藤優】表現力と読解力を向上させる技術 ~超したたか勉強術~
【佐藤優】恐ろしい本 ~元少年Aの手記『絶歌』~
【佐藤優】集団的自衛権にオーストラリアが出てくる理由 ~日本経済の軍事化~
【佐藤優】ロシアが警戒する日本とウクライナの「接近」 ~あれかこれか~
【佐藤優】【沖縄】知事訪米を機に変わった米国の「安保マフィア」
【佐藤優】ハワイ州知事の「消極的対応」は本当か? ~沖縄~
【佐藤優】米国をとるかロシアをとるか ~日本の「曖昧戦術」~
【佐藤優】エジプトで「死刑の嵐」が吹き荒れている
【佐藤優】エリートには貧困が見えない ~貧困対策は教育~
【佐藤優】バチカンの果たす「役割」 ~米国・キューバ関係~
【佐藤優】日米安保(2) ~改訂のない適用範囲拡大は無理筋~
【佐藤優】日米安保(1) ~安倍首相の米国議会演説~
【佐藤優】日米安保(1) ~安倍首相の米国議会演説~
【佐藤優】外相の認識を問う ~プーチンからの「シグナル」~
【佐藤優】ヒラリーとオバマの「大きな違い」
【佐藤優】「自殺願望」で片付けるには重すぎる ~ドイツ機墜落~
【佐藤優】【沖縄】キャラウェイ高等弁務官と菅官房長官 ~「自治は神話」~
【佐藤優】戦勝70周年で甦ったソ連の「独裁者」 ~帝国主義の復活~
【佐藤優】明らかになったロシアの新たな「核戦略」 ~ミハイル・ワニン~
【佐藤優】北方領土返還の布石となるか ~鳩山元首相のクリミア訪問~
【佐藤優】米軍による日本への深刻な主権侵害 ~山城議長への私人逮捕~
【佐藤優】米大使襲撃の背景 ~韓国の空気~
【佐藤優】暗殺された「反プーチン」政治家の過去 ~ボリス・ネムツォフ~
【佐藤優】ウクライナ問題に新たな枠組み ~独・仏・露と怒れる米国~
【佐藤優】守られなかった「停戦合意」 ~ウクライナ~
【佐藤優】【ピケティ】『21世紀の資本』が避けている論点
【ピケティ】本では手薄な問題(旧植民地ほか) ~佐藤優によるインタビュー~
【佐藤優】優先順序は「イスラム国」かウクライナか ~ドイツの判断~
【佐藤優】ヨルダン政府に仕掛けた情報戦 ~「イスラム国」~
【佐藤優】ウクライナによる「歴史の見直し」をロシアが警戒 ~戦後70年~
【佐藤優】国際情勢の見方や分析 ~モサドとロシア対外諜報庁(SVR)~
【佐藤優】「イスラム国」が世界革命に本気で着手した
【佐藤優】「イスラム国」の正体 ~国家の新しいあり方~
【佐藤優】スンニー派とシーア派 ~「イスラム国」で中東が大混乱(4)~
【佐藤優】サウジアラビア ~「イスラム国」で中東が大混乱(3)~
【佐藤優】米国とイランの接近  ~「イスラム国」で中東が大混乱(2)~
【佐藤優】シリア問題 ~「イスラム国」で中東が大混乱(1)~
【佐藤優】イスラム過激派による自爆テロをどう理解するか ~『邪宗門』~
【佐藤優】の実践ゼミ(抄)
【佐藤優】の略歴
【佐藤優】表面的情報に惑わされるな ~英諜報機関トップによる警告~
【佐藤優】世界各地のテロリストが「大規模テロ」に走る理由
【佐藤優】ロシアが中立国へ送った「シグナル」 ~ペーテル・フルトクビスト~
【佐藤優】戦争の時代としての21世紀
【佐藤優】「拷問」を行わない諜報機関はない ~CIA尋問官のリンチ~
【佐藤優】米国の「人種差別」は終わっていない ~白人至上主義~
【佐藤優】【原発】推進を図るロシア ~セルゲイ・キリエンコ~
【佐藤優】【沖縄】辺野古への新基地建設は絶対に不可能だ
【佐藤優】沖縄の人の間で急速に広がる「変化」の本質 ~民族問題~
【佐藤優】「イスラム国」という組織の本質 ~アブバクル・バグダディ~
【佐藤優】ウクライナ東部 選挙で選ばれた「謎の男」 ~アレクサンドル・ザハルチェンコ~
【佐藤優】ロシアの隣国フィンランドの「処世術」 ~冷戦時代も今も~
【佐藤優】さりげなくテレビに出た「対日工作担当」 ~アナートリー・コーシキン~
【佐藤優】外交オンチの福田元首相 ~中国政府が示した「条件」~
【佐藤優】この機会に「国名表記」を変えるべき理由 ~ギオルギ・マルグベラシビリ~
【佐藤優】安倍政権の孤立主義的外交 ~米国は中東の泥沼へ再び~
【佐藤優】安倍政権の消極的外交 ~プーチンの勝利~
【佐藤優】ロシアはウクライナで「勝った」のか ~セルゲイ・ラブロフ~
【佐藤優】貪欲な資本主義へ抵抗の芽 ~揺らぐ国民国家~
【佐藤優】スコットランド「独立運動」は終わらず
「森訪露」で浮かび上がった路線対立
【佐藤優】イスラエルとパレスチナ、戦いの「発端」 ~サレフ・アル=アールーリ~
【佐藤優】水面下で進むアメリカvs.ドイツの「スパイ戦」
【佐藤優】ロシアの「報復」 ~日本が対象から外された理由~
【佐藤優】ウクライナ政権の「ネオナチ」と「任侠団体」 ~ビタリー・クリチコ~
【佐藤優】東西冷戦を終わらせた現実主義者の死 ~シェワルナゼ~
【佐藤優】日本は「戦争ができる」国になったのか ~閣議決定の限界~
【ウクライナ】内戦に米国の傭兵が関与 ~CIA~
【佐藤優】日本が「軍事貢献」を要求される日 ~イラクの過激派~
【佐藤優】イランがイラク情勢を懸念する理由 ~ハサン・ロウハニ~
【佐藤優】新・帝国時代の到来を端的に示すG7コミュニケ
【佐藤優】集団的自衛権、憲法改正 ~ウクライナから沖縄へ(4)~ 
【佐藤優】スコットランド、ベルギー、沖縄 ~ウクライナから沖縄へ(3)~ 
【佐藤優】遠隔地ナショナリズム ~ウクライナから沖縄へ(2)~
【佐藤優】ユニエイト教会 ~ウクライナから沖縄へ(1)~ 
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【保健】茶カテキンによる肝障害でノルウェーがサプリメント含有量規制へ

2016年08月27日 | 医療・保健・福祉・介護
 (1)茶カテキンの健康食品は、「体脂肪を減らす」「悪玉コレステロールを減らす」などの効能で販売されている。
 一方、海外では、茶カテキンによる肝臓障害の副作用が問題になっている。

 (2)2016年3月、ノルウェー国立公衆衛生研究所が、世界でも初めてサプリメントとしての茶カテキンの基準値を発表した。その値は、体重60kgの大人の場合1日24mgに相当する量だ。普通のお茶に含まれる量は、1杯当たり約68mgだ。この基準値によれば、お茶1杯さえ飲めない。
 どう考えればよいか。
 日本のようにお茶を日常的に飲む習慣のないノルウェーでは、茶カテキンをサプリメントとして摂取した場合の安全性だけを評価している。具体的には、動物実験で毒性が出なかった最大量から、100分の1の安全係数をかけて導きだされたものだ。農薬や食品添加物の安全摂取量を評価する場合に使われるやり方だ。
 しかし、食品に含まれる成分に適用すると、普通に食品に含まれる量でも安全とは言い切れないということになる場合がある。その結果、その基準ではお茶1杯さえ飲めないということになったようだ。ノルウェーの評価書の中でも「サプリメントとして1日当たり一度に摂取した場合の有害影響を起こす可能性がある量」と記載されている。規制の対象は、あくまでもサプリメントとして上乗せされる量ということのようだ。

 (3)実は日本でも、食品成分の健康食品への利用について、上限値がつけられたケースがある。大豆に含まれるイソラボンがそれで、食品安全委員会が2006年5月に発表している。
 日本人が慣れ親しんでいるお茶についても、従来の飲料としてお茶として飲む分の範囲であれば安全性は担保されると考えてよかろうが、その安全な摂取量の範囲は意外と狭い可能性がある。体脂肪を減らすなど特別な効果を期待させてサプリメントや健康食品に使用される場合、上限値の設定などの評価は必要だ。

 (4)動物実験では、空腹時に一度大量に飲むことで、食事と一緒に少しずつ飲む場合と比べて毒性が10倍以上も強くなることが報告されている。血中濃度が急激に上がることで肝臓に負担を与えると考えられる。
 日本では1日10杯以上のお茶を毎日飲む人たちがいるが、空腹時に一度に10杯立て続けに飲むケースはまれだろう。通常、食事時や、何か食べながら飲む場合が圧倒的に多いだろう。

 (5)日本の茶カテキン商品には、「食事と一緒でなくても構いません」「いつ飲んでも大丈夫」と強調しているが、せめて「空腹時には避けたほうがよい」という注意喚起は必要だ。
 ノルウェーの摂取基準に照らし合わせると、市販の茶カテキンサプリメントは、軒並み10倍以上超過している。花王「ヘルシア」などの飲料は、お茶の代わりに飲むことになるのでまだマシだが、サプリメントの場合、日常のお茶に加えて摂取量が上乗せされることになるので、より注意が必要だ。 

□植田武智(科学ジャーナリスト)「茶カテキンによる肝障害でノルウェーがサプリメント含有量規制へ」(「週刊金曜日」2016年7月22日号)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【ロバート・ゴダード】『閉じられた環』 ~複雑に入り組んだ謎~

2016年08月27日 | 小説・戯曲
 
 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 (1)ゴダードの長編第7作目、邦訳としては第9作目の作品。
 解説の紹介からはじめたい。関口苑生による解説は、ちょっとしたゴダード論である。いわく、ゴダードの魅力は、複雑に入り組んだ謎の構築、それを解明する方法、その両方におけるプロットの巧緻にある。主人公は職業的な探偵ではなくて、読者とともに謎の解明にあたる。最初、一見単純に見える謎を探求するうちに、第二、第三の謎がつむぎだされて読者を混迷の極みへいざなう。その際、背後に漂う何やら不気味なものが緊張感を高める。最大の魅力は、小説の外側ですでに惹起した事件と小説の内側で現在起こっている事件との関連が物語られる過程である、云々。
 本書でも、このゴダード節がたっぷりと奏でられる。

 (2)1931年の夏、悪事がばれて米国を逃げ出した二人の詐欺師、主人公ガイ・ホートンとマックス・ウィンゲートは、英国へ向かう豪華客船でダイアナ・チャーンウッドと知り合う。彼女は、20を越える有力企業に対する国際的投資家フェビアンのひとり娘であった。これを知り、カモにするべく接近し、首尾よくよしみを通じる。だが、誤算が生じた。月の女神と同じ名をもつこの美女に、マックスが本気で惚れこんだのである。彼女も恋におちる。
 英国に着いて、マックスは結婚の許可を彼女の父親に求めるが、一蹴される。詐欺師の前科を喝破されていたのだ。
 しからば駆け落ち・・・・となる直前、フェビアンが殺害された。マックスは逃亡して、行方が知れない。ガイは真相を探りはじめる。
 これが発端だ。

 (3)ここで、関口苑生がふれなかった、ゴダードのもう一つの魅力にふれておきたい。
 すなわち、情念の多層構造である。一方に男女の恋愛があり、他方に家族愛がある。愛はすばらしい。だが、表層の愛の底に、違ったものが蠢く。遠大な計画に基づいてたてられた計算による冷徹な意思があり、愛しつつ憎悪するアンビヴァレンスもある。こうした多様な情念の力学が多様な人間関係、複雑なプロットを生む。本書も例外ではない。

□ロバート・ゴダード(幸田敦子・訳)『閉じられた環(上・下)』(講談社文庫、1999)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【江村洋】『ハプスブルグ家の女たち』『ハプスブルグ家史話』

2016年08月26日 | 歴史
  
 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 (1)スタンダールを通して見るオーストリア帝国は、警察国家、官僚国家である。権力、権威によって人を駒のように動かす。たとえば、『パルムの僧院』では次のようなくだりがある。
 <彼【デル・ドンゴー侯爵】はもともと事務の才能のない男だったが、十四年間田舎で侍僕、公証人、医師ばかり相手に暮らしていたうえに、突然現れた老人らしい不機嫌も手伝って、まったく無能な人間になっていた。しかるに、オーストリアで一つの要職を維持するのには、この古い君主国の緩慢複雑ではあるが、たいへん条(すじ)の通った行政が要求する、一種の才能なくしては不可能なのであった。デル・ドンゴ侯爵の間違いは下役どもを怒らせ事務を停滞させた。彼の過激な王党的言辞は、惰眠と無関心のうちに眠らせておかねばならないはずの人民をかえって刺激した。ある日彼は陛下がかしこくも彼の辞表を受理せられ、同時にロンバルジア・ヴェネチア王国の副大膳職に任じたもうことを知った>

 (2)だが、『ハプスブルグ家の女たち』は、スタンダール見たオーストリア帝国(スタンダールの死後、1867年にオーストリア=ハンガリー二重帝国が発足)とは異なるそれを見せてくれる。
 すなわち、帝国の華麗な宮廷に綾なす人間模様だ。ハプスブルグ家について、世に知られた言葉がある。
 <戦は他家にまかせておけ、幸いなオーストリアよ、汝は結婚せよ>
 本書は、神聖ローマ帝国(962-1804)からオーストリア帝国(1804-1867)をへてオーストリア・ハンガリー二重帝国(1967-1918)に至るまでの姻戚関係を、主として女性に焦点をあてて綴る。すなわち、フリードリヒ3世(1415-1493)の妻エレオノーレから、女傑マリア・テレジアをへて、最後の皇帝カール1世(1887-1922)の妻ツィタまで。
 帝国において女は皇位継承者を産む道具として扱われてきた。この伝統に叛旗をひるがえして半生を旅に明け暮れたエリーザベトも本書は触れる。実直な夫フランツ・ヨゼフ(1830-1916)は最後まで彼女をかばったらしい。
 皇位継承権より愛する女性を選んだ男たち3名にも言及される。帝国を財政面で支えたヴェルザー家のフィリッピーネと結ばれたフェルディナント大公(1529-1595)、郵便局長の娘アンナ・プロッフルと結ばれたヨーハン大公(1782-1859)、下級貴族の娘ゾフィー・ホテクと7年越しの恋を実らせたフランツ・フェルディナント皇太子。ただし、その妻子はいずれもハプスブルグ家の一員と認められなかった。
 ちなみに、フランツは、火薬庫バルカン半島のサライェボへのこのこと赴き、暗殺されるほど政治音痴だった。これが引き金となって第一次世界大戦が勃発し、戦後まもなくハプスブルグ王朝は6世紀半の歴史を閉じた。

 (3)『ハプスブルグ家の女たち』の続編ともいうべき『ハプスブルグ家史話』は、国家の経営者としての皇帝ないしその一族を物語る。
 帝国には、血族結婚のせいか、ひ弱あるいは奇矯な人物が輩出するが、武断的あるいは有能な統治者もいたらしい。女傑マリア・テレジアや、その5女にしてナポリ王妃カロリーネは、政治的能力に秀でていた。
 本書は、1273年から1918年まで約650年間にわたるハプスブルグ王朝の主要人物を駆け足で素描する。(2)の『ハプスブルグ家の女たち』と記述が重複しないように配慮されているので、併読するに値する。

□江村洋『ハプスブルグ家の女たち』(講談社新書、1963)
□江村洋『ハプスブルグ家史話』(東洋書林、1998)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【杉山章象】『わたしは鍵師』

2016年08月26日 | ノンフィクション

 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 鍵師は、鍵を作り、あるいは他人が作った鍵を解く。地味といえば地味のきわみ、人間ではなくモノが相手の仕事だが、地味に徹し、モノに徹すると、人間的なドラマが向こうからやってくる。
 たとえば、奥さんには見せたくないものを金庫の奥深くしまったのはよいが、開けるに開けられなくなって鍵師を呼ぶはめになった悲劇。依頼を首尾よく果たしたのはよいが、体で支払います、と持ちかけられて、ほうほうのていで逃げだした喜劇。
 一芸に徹すると、じつに意外な世界が広がる。

□杉山章象『わたしは鍵師』(中公文庫、1988)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【マルセル・エイメ】『壁抜け男』 ~幻想小説のリアリティ~

2016年08月26日 | 小説・戯曲
 
 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 幻想小説ばかり5編を集めた短編集。
 たとえば「変身」は、オルゴールに魅せられて殺人を犯した精神発達遅滞の男が、神の恩寵により死刑当日に赤子となる。
 あるいは「サビーヌたち」は、無数に分裂した女が多様な人生を同時に生きる。
 「死んでいる時間」は、二日に一日しか生きていない男の悲劇。
 いずれも現実にはありえない話だが、世間噺をするかのようなさりげない語り口にのせられているうちに、読者はいとも自然に架空の世界の扉をくぐり抜けてしまう。
 その架空の世界、小説の中では登場人物は、あくまでも真面目、論理的、日常的なのだ。
 架空の世界の日常性に違和感を感じなくなり、登場人物に共感できたら、幻想はすでに現実となっている。
 主人公は、いずれも冴えない。自在に壁を通過する能力を獲得した「壁抜け男」さえ、一時は神出鬼没のアルセーヌ・ルパン的超人ぶりを発揮するが、やっぱり冴えない結果に終わる。
 幸福は束の間は訪れてくれる。だが、永遠には続かない。よって、どの作品の結末にもペーソスが漂う。
 訳者あとがきによれば、エイメは新聞記者をはじめとする雑多な職業に就き、辛酸を舐めた。シャルル・ペローに傾倒した。こうした経歴がこれら短編にも反映しているらしい。

□マルセル・エイメ(長島良三・訳)『壁抜け男』(角川文庫、2001)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【デキゴトロジー】一覧

2016年08月26日 | ノンフィクション
【言葉】名古屋弁訳『吾輩は猫である』
【震災】激震の神戸で地震に気づかなかった人、知らなかった人
書評:『デキゴトロジー -恋の禁煙室-』
【読書余滴】女が23年間悩みとおしたこと
【読書余滴】時代劇のズサンな時代考証
【読書余滴】会社の怪談、深夜の悲鳴

     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【アゴタ・クリストフ】『悪童日記』 ~内面でなく行動を描く~

2016年08月26日 | 小説・戯曲

 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 前大戦中のハンガリーの田舎町が舞台。父は出征して帰らず、母は生活の資を得るため双子の少年たち<ぼくら>を祖母にあずけて去る。祖母は粗野にして吝嗇。祖母宅には電気は通じておらず、風呂もない。
 <ぼくら>は、大人以上の才覚と行動力で生き抜く。冷静で意志的、計画的で図太い。じつにしたたかなのだ。
 こうした特徴を、独特の文体が際だたせる。<ぼくら>の内面はまったく語られない。その行動と、彼らをとりまく状況が記されるのみだ。だからイメージが鮮明なのだ。
 <ぼくら>を鏡として見ると、大人の人間味、しばしば感情にかられがちな言動が滑稽に見えてくる。たくまざる諷刺だ。いや、諷刺の意図は当然、この亡命作家にあっただろう。
 <ぼくら>は独特の倫理観、行動の格率をもち、その行動には一貫性がある。労働と勉強を自分たちの課題と心得るから模範少年みたいだが、邪魔な人物と見れば平然と殺人を犯したりもする。世相の荒廃ぶりを反映しているにちがいないが、おそるべき目的合理性である。
 戦後、両親と再会するが、戦争の波にあらわれて両親が変わった分、<ぼくら>との間に距離ができていた。<ぼくら>は両親の非業の死を平然と受けとめる。いや、平然どころではなく、両親の死を踏み台にして新しい人生に足を踏み出すのだ。
 このあたり、内心を吐露せずに行動だけを綴る文体が迫力をうむ。米国のハード・ボイルド小説に通じるところがあるかもしれない。
 著者はハンガリー人。1956年の動乱でオーストリアに逃れ、スイスに定住。本書をフランス語で書き、文壇にデビューした。

□アゴタ・クリストフ(堀茂樹・訳)『悪童日記』(ハヤカワepi文庫、2001)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【池澤夏樹】南洋の神話 ~『マシアス・ギリの失脚』~

2016年08月26日 | 小説・戯曲
 
 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。以下、刊行当時の所見。

 (1)夏休みには南洋にでかけたい方もいらっしゃるだろう。
 出かけたくとも先立つものがない方もいらっしゃるだろう。
 さいわい、私たちには『マシアス・ギリ』がある。

 (2)いや、たんに『マシアス・ギリ』ならば、南洋の島国ナビダード民主共和国第2、4代大統領の生涯または半生ということになるだろう。
 だが、『マシアス・ギリの失脚』となると、趣がだいぶ違う。まだ読まない先から、ガルシア=マルケス『予告された殺人の記録』のように、宿命づけられた男に宿命的にやってくるであろう結末が予感される。まるで神話である。
 じじつ、神話的な挿話が随所に挿入される。
 マシアス・ギリの失脚の遠因をなす観光バスの失踪(討ち入りした赤穂浪士と同数の47人の日本人が乗車する)からしてそうだ。目には見えないのに、録画されたフィルムにはきちんと映っている。至るところで目撃され、顕微鏡の中にすら目撃される。
 ところが、ケンペー隊はついに捕捉できない。
 ふしぎなことに、帰国が予定された期日には忽然とあらわれ、乗員はみな心と体の健康を取り戻しているのだ。
 ことに神話的な場面は、メルチョール島の8年に一度の祭、ユーカユーマイで見られる。
 主役の大巫女たちは海上を歩き、空を飛ぶ。ただし、誰も見ていないところで。
 古来の共同体を維持する核のごとき長老会議の決議を伝えるのも大巫女の役目である。長老会議は、刑罰をくださない。殺人者に対して「われわれはもうあなたを尊敬しない」告げるだけである。
 近代の市民社会では、この言葉は何ものでもない。自分を尊敬する、あるいは尊敬するふりをする者を他に求めれば足りる。受ける尊敬の有無にかかわらず、市民的生活は維持できる。
 しかし、人口7万人のナビダードでは、そうはいかない。
 長老会議がこれまでマシアス・ギリへ捧げた尊敬を取り下げると、たちまちギリの周りには服従する者はいなくなるのである。権力に対する権威の優位である。

 (3)マシアス・ギリは、戦後日本に渡って夜間高校を卒業し、日本的な商売のコツと清濁併せ飲む政治の技術を身につけた。ナビダードに帰国してから、若輩ながらも商才を発揮し、ついには小さいながらも一国の首長に昇りつめた。要するに、マシアス・ギリは日本的なエコノミック・アニマルであり、密室政治のテクニシャンである。
 その彼が、何の法的裏づけのない長老会議の決議によって自決に追い込まれる。思えば、自殺もまた、きわめて日本的な解決法ではある。

 (4)本書は、南洋の架空の島国を設定し、その鏡に映る日本を諷刺した現代の『ガリバー旅行記』として読める。
 あるいは、入澤康夫の擬物語詩を思わせる幻想的奇譚をたっぷり盛り込んだ散文詩でもある。
 大航海時代を証言する亡霊の口を借りて、アジア人の側からする歴史の見直しの試みでもある。
 著者の父親、福永武彦は性をオブラートで包んだ愛を描く名手だったが、著者は愛なき性をも追求してみせる。
 このようにたいへん欲張った材料とテーマをぶちこんだ作品で、それだけ多面的な読みを許すだけの厚みのある作品だ。1993年度谷崎潤一郎賞受賞作。

□池澤夏樹『マシアス・ギリの失脚』(新潮文庫、1996)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【保健】「みんなにやさしい除草剤」は本当にみんなにやさしいか?

2016年08月26日 | 医療・保健・福祉・介護
 (1)アース製薬「みんなにやさしい除草剤 おうちの草コロリ」は、食品にも含まれる成分が配合され、「最速10分」で雑草を枯らし、しかも毒性が弱いため、子どもやペットがいる家庭でも安心して使える、という。
 この製品の主成分は、ペラルゴン酸だ。ペラルゴン酸は、柑橘類、茶、トウモロコシなどに含まれる飽和脂肪酸の一種。このほかに界面活性剤などが含まれている。
 雑草にスプレーすると、ペラルゴン酸が雑草の葉の表面から取り込まれ、細胞に浸透する過程で細胞壁を破壊し、細胞内のpHの急激な低下が起こり、そのため細胞内の内容物が漏れ出す。その結果、細胞が壊れて、枯死する。これらは短時間で起こるので、最速10分くらいで雑草が枯れてしまう、という。

 (2)これほど植物に対する枯死作用が強いにもかかわらず人間やペットに悪影響がない、というのは本当か?
 ペラルゴン酸は、無色または淡黄色の液体で、人間の加齢臭のような匂いがある。化学式はC2H18O2。なお、ペラルゴン酸は、「脂肪酸類」の一つとして、食品添加物としての使用が認められている。このことが、安全性が高いとされている理由の一つになっている。
 現在、ペラルゴン酸は農薬として登録されていない。だから、農薬として使うことはできない。「みんなにやさしい除草剤 おうちの草コロリ」には、「本剤は農薬ではありません」と表示され、さらに「農産物の栽培・管理に使用すると罰せられます」ともある。つまり、農作物を栽培している畑では使えない。あくまで家の庭や駐車場などの雑草を駆除するための製品だ。

 (3)環境省水・大気環境局土壌環境課農薬環境管理室がまとめた安全性評価資料「ペラルゴン酸及びペラルゴン酸カリウム塩」によると、
  (a)ラットに対してその半数を死亡させるペラルゴン酸の経口投与量は、体重1kgあたり5g以上となっている。ちなみに、塩化ナトリウム(食塩)の場合、ラットを半数死亡させる経口投与は体重1kgあたり3.75gだ。したがって、ペラルゴン酸の急性毒性は塩化ナトリウムより弱いということになる。
  (b)しかし、皮膚や目に対する刺激性がある。同資料によれば、ウサギ3匹に対して、ペラルゴン酸2%乳剤(グリホサートイソプロビルアミン塩1.0%含有)を0.5ml使って、皮膚貼付試験を行ったところ、軽度の刺激性が認められた。
  (c)別の実験では、ウサギに対して、①一方の群にはペラルゴン酸2%乳剤を0.1ml点眼し、②もう一方の群には同様に点眼した後、目を洗浄して観察した。その結果、目に対する軽度の刺激性が認められた。

 (4)「みんなにやさしい除草剤 おうちの草コロリ」には、「眼に入らないように注意してください。眼に入った場合は直ちに水洗し、異常のある場合は眼科医の診療を受けてください」という注意表示があるが、これらの実験結果を考慮してのことと考えられる。
 前述の資料では、これらの実験結果およびEPA(米国環境保護局)とEUの国際的評価書の実験結果などから、「ペラルゴン酸は、皮膚に対して中等度から重度刺激性、眼に対して重度刺激性を示す」という総合評価を行っている。

 (5)慢性毒性や発癌性の経口投与による実験は、これまで行われていない。
 妊娠したラットにペラルゴン酸を経口投与した実験では、母動物毒性や胎仔毒性、催奇形性(胎仔に障害を起こす毒性)は認められていない。
 ちなみに、人間がペラルゴン酸を摂取した場合、体内で脂肪酸として組織に分布し、脂肪として蓄積される。最終的には、水と二酸化炭素にまで代謝される。

 (6)この製品には、ほかに「水、界面活性剤等」が含まれている。界面活性剤等についてアース製薬に照会したところ、回答は、「界面活性剤は、ペラルゴン酸の溶けをよくし、均一に安定化させるために入れている。具体名は社外秘なので、教えられない。このほかに香料をごく少量入れている」とのこと。
 界面活性剤の中には、皮膚や目を刺激するものがあるので、気になるところだ。
 ペラルゴン酸は、飽和脂肪酸の一種ということで、従来の除草剤に比べて毒性が弱いと考えられるが、それでも皮膚や目に対する刺激性が認められている。また、発癌性について調べられていない点も不安を感じさせる。
 これらを考慮すると、容易な使用は控えたほうがよさそうだ。

□渡辺雄二「「みんなにやさしい除草剤」は本当にみんなにやさしいか?  ~新買ってはいけない 223~」(「週刊金曜日」2016年8月19日号)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン

 【参考】
【保健】合成甘味料入りで水分補給に不適 ~機能性ウォーター~
【食】「水素水」ブーム便乗商品に気をつけろ ~効果は疑問~
【食】炭酸水の飲み方には気をつけたい ~糖類や食品添加物~
【保健】「新世代エコ洗剤」は本当にエコか ~AESの悪影響~
【食】明太子やたらこも癌リスクを高める ~亜硝酸Na、タール系色素~
【食】「加工肉」の危険性に改めて目を向ける ~発癌性~
【食】一部の「有機ワイン」に入っている添加物 ~亜硫酸塩~
【食】「トクホのノンアルコールビール」 ~その危険性~
【食】新しい「コカ・コーラ」は体にやさしいか ~買ってはいけない~
【食】買ってもいいインスタント食品
【食】「高級インスタントラーメン」に含まれる食品添加物
【食】お手軽「流水麺」の落とし穴

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【本】『水妖記(ウンディーネ)』 ~言葉と魂~

2016年08月25日 | 小説・戯曲

 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 (1)解説によれば、ウンディーネは、ラテン語のunda(波)に語源をもつ水の妖精で、ルネッサンス期のパラケルスス(A・T・Paracelsus、解説ではパラツェルズス)がウンディーナundinaと名づけた。独語読みでウンディーネUndineとなる。仏語読みではオンディーヌondine、フランスの作家ジャン・ジロドゥーはフーケの作品を翻案して、しかし独自の戯曲『オンディーヌ』をものしたらしい。
 本書はドイツ・ロマン派の代表作とされる。

 (2)魂を持たぬ妖精が、人間と愛し合うことで魂を得る。魂を得ることで、妖精の時には知らなかった悲しみ、悩みを抱くにいたるが、ウンディーネは後悔しない。
 妖精の、魂をもたぬ状態は、田村隆一がうたう「言葉のない世界」(言葉なんか覚えるじゃなかった・・・・)に正確に対応するだろう。アヴェロンの野生児を引き合いに出すまでもなく、言葉は人間の人間たらしめる要素である。
 言葉と魂とは二にして一である。
 してみれば、ウンディーネは言葉を知ることで魂を得るにいたったのだ。

 (3)しかし、言葉がなかみを伴わないときもある。その時、言葉は魂を置き去りにし、あるいは逆に魂が言葉を置き去りにする。別の女に心を移し、夫という言葉だけを残した騎士フルトブラントがそのケースだ。
 ところが、ウンディーネは依然として騎士フルトブラントを愛し続け、不倫相手のベルタルダの身をも気遣う。切ないではないか。

□フリードリヒ・バローン・ド・ラ・モット・フーケ(柴田治三郎・訳)『水妖記(ウンディーネ)』(岩波文庫、1938/改訳、1978)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【歴史】いちばん長い日/史上最大の作戦 ~ノンフィクションと映画~

2016年08月25日 | ノンフィクション

 (1)連合軍が上陸するその日は、敵味方双方にとっていちばん長い日になるだろう(ロンメル元帥)。

 (2)コーネリアス・ライアンのノンフィクションは、ノルマンディ上陸作戦をDデイ、つまり1944年6月6日の一日に絞って再現する。
 5千隻の船舶が午前5時半に攻撃を開始したのだが、知らせを受けた西部軍総司令官ルントシュテット元帥は、頑固に、ノルマンディは索制攻撃であって真の上陸地点は別にあると考えた。それでも念のために総統直属の2個装甲師団を海岸地方へ急行させようとしたが、ヒットラーは拒否した。ヒットラーと幕僚たちは、上陸から6時間以上たっても事態を把握していなかった。
 連合軍の謀略作戦の成功を示すエピソードだが、同時に、事実に立脚しない信念がいかに壊滅敵な結果をもたらすか、をも示す。

 (3)映画ではコータ准将がジープ(史実はトラック)に乗って丘の上にあがる場面で終わるが、原作ではさらに先がある。Dデイの2日前に休暇で司令部を離れたロンメルは、夜には司令部へ戻った。そして、第21装甲師団がまにあわなかった、という悪いニュースを真夜中に聞く。
 <この日から数えて、第三帝国は余命一年を残すばかりだった>

 (4)本書は、報道班員として参加した著者自身の体験をもとにしているが、それだけではない。戦後、著者は膨大な資料にあたり、また、連合軍、独軍、仏レジスタンスの生存者及びその家族千人以上にインタビューして、埋もれていた事実を掘り起こした。連合軍や独軍の将兵、仏レジスタンスや市民の動きを立体的に構成した。人物一人ひとりの行動が具体的で、行動を伴う心の動きが生々しい。巨視的な鳥瞰と細部の事実のバランスが巧妙で、序文にあるように「人間の物語」となっている。

 (5)映画『史上最大の作戦(The longest day)』は、1962年公開。監督は、ケン・アナキン、ベルンハルト・ヴィッキ、アンドリュー・マートン、エルモ・ウィリアムズ。出演は、ジョン・ウェイン、ヘンリー・フォンダ、ジャン=ルイ・バロー、ロバート・ライアン、リチャード・バートン、ロバート・ミッチャム、ショーン・コネリー、ロッド・スタイガー、ロバート・ワグナー、ポール・アンカ、スチュアート・ホイットマン、サル・ミネオ、ケネス・モア、クルト・ユルゲンス、ゲルト・フレーベ、ブールヴィルなど、英米独仏の当時活躍中の、あるいはその後さらに名をなした俳優が総出演している。製作のダリル・F・ザナックほかが、当時としては破格の制作費36億円を投じた。
 戦場では奇蹟的な出来事、信じがたい出来事が起きるらしい。米第82空挺師団の落下傘兵の小集団が集合地へ急ぐ最中、向かい側から行進してきた独軍の分隊と互いに1mも離れていない距離をすれ違うのだが、米兵の一人を除いて誰も気づかなかった。
 このシーン、原作にも書かれてある。というより、映画の原作者・脚本家はコーネリアス・ライアンだから、映像的にも印象に残るこの場面を漏らすことなく盛り込んだのだろう。

□コーネリアス・ライアン(近藤等・訳)「いちばん長い日」(『世界ノンフィクション全集 15』、筑摩書房、1968/後に(広瀬順弘・訳)『史上最大の作戦』、ハヤカワ文庫NF、1995)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン

 
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【サルトル】『実存主義とは何か』 ~アブラハムの不安~

2016年08月25日 | 批評・思想
 
 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 (1)本書で言及される「アブラハムの不安」は、注釈によればキェルケゴール『恐怖と戦慄』に出てくる考え。要するに、天使がアブラハムに自分の息子を犠牲に捧げよ、と命令するが、あれは確かに天使なのか、自分は確かにアブラハムなのか、何がそれを証明するのか、幻覚ではないか、と疑う不安のことだ。
 <一つの声が私に語るとすれば、その声が天使の声であると決定するのは常に私である>
 <それは、責任を負ったことのある人ならばみんな知っている単純な不安なのである>

 (2)「アブラハムの不安」は、実存主義が(一見)過去のものとなった今日でも生きている。
 メンタルヘルスの分野において特にそうだが、それはそれとして、情報化社会において、その情報の真偽は多くの場合根拠を確認できない。調査して(ある程度)確認できるが、決断を急ぐ緊急事態には、不確かな情報に基づいて決定的な行動を選択しなくてはならない。これも「アブラハムの不安」の一変種だ。
 <不安はわれわれを行動から距てるカーテンではなく、行動そのものの一部なのである>

□ジャン=ポール・サルトル(伊吹武彦・訳)『実存主義とは何か』(人文書院、1955)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン

 【参考】
【本】サルトル『悪魔と神』

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【サルトル】『悪魔と神』

2016年08月25日 | 小説・戯曲
 
 古い倉庫を始末し、新しく設置した際、古い倉庫から出てきた本の一。

 16世紀ドイツ農民戦争において各地に転戦した傭兵隊長ゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲンを主人公とする劇作。
 非情かつシニックな私生児ゲッツは、兄を攻め滅してその領土を奪い取る。だが、「賭け」の結果、滅ぼすつもりだった都市の攻囲を解き、領土を開放して理想郷建設を志す。ところが、周辺の戦火はいっそう燃えさかって理想郷に及び、ただ一人の生き残りを除いて破壊つくされる。ゲッツは、無名の一介の兵士として再出発しようとするが、その経歴を知る者たちから指揮官への就任を要請される。ゲッツは、聖者への道を捨て、ふたたび傭兵隊長として立つ。
 つぎのやり取りは、劇の一部。

 <第三の士官/おれが大将なら、今夜のうちに攻囲を解くんだが。
 <ヘルマン/賛成だ。しかし大将はきみじゃない。>

□ジャン=ポール・サルトル(生島遼一訳)『悪魔と神』(新潮文庫、1971)
     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

【永田耕衣】忌 ~8月25日~

2016年08月25日 | 詩歌

 近海に鯛睦み居る涅槃像
 夢の世に葱を作りて寂しさよ

 永田 耕衣、1900年2月21日生、1997年8月25日没。本名軍二(ぐんじ)。別号、田荷軒主人。禅的思想に導かれた独自の俳句理念に基づき句作。また諸芸に通じ書画にも個性を発揮、90歳を超えた最晩年に至るまで旺盛な創作活動を行った。
 神戸市須磨区にて阪神淡路大震災に遭遇。
 毎日新聞神戸版の選者、 神戸新聞俳句選者などを努めた。
 1974年神戸市文化賞受賞。
 1981年神戸新聞社「平和賞」受賞。
 1985年兵庫県文化賞受賞。
 1990年第2回現代俳句協会大賞。
 1991年第6回詩歌文学館賞受賞。

     ↓クリック、プリーズ。↓
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ  人気ブログランキングへ  blogram投票ボタン
コメント
この記事をはてなブックマークに追加