難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

コロムビア・トップ(下村泰)さんの国会質問はウィットとユーモアに溢れていた。

2011年07月23日 01時51分08秒 | 放送・通信
コロムビア・トップさんは、二院クラブに所属し、字幕放送について何度も質問をしていた。
その内容は、国立国会図書館国会議録検索システムhttp://kokkai.ndl.go.jp/で「下村泰 字幕放送」で検索できる。
期間は、昭和49年から平成7年。

アメリカで字幕デコーダー内蔵義務化法が出来た時に早速国会で質問。
1990年。これをきっかけに、野沢克哉、後藤一哉氏らと字幕放送シンポジウムを開催することになった。
[002/012] 126 - 参 - 逓信委員会 - 8号  平成05年05月18日
○下村泰君 私は、この三年間、きょう取り上げておりますこの法案、字幕放送問題を集中して、関谷、深谷、渡辺、そして小泉大臣と四代にわたって十数回収り上げさせていただきました。
 当初の郵政省のお考えからこのような法律案ができるとは正直思っていませんでした、あのころのお話の内容では。ただ、もともと郵政省というところは驚いたことに厚生省よりもいいことをやっていることが多々ありました。これにはびっくりしました。おかげさまで、この委員会に出ることによりまして、決算委員会では点字絵本の郵送無料化でありますとか、あるいは点字の内容証明、これも採用いただきました。まことにありがとうございました。一応お礼は申し上げておきます。
 そこで、昨年五月二十八日に当委員会で字幕放送の必要性を確認させていただきました。そのとき厚生省は、「聴覚障害者がテレビ番組を楽しむことができ、また情報をリアルタイムで入手できるものであることから、非常に大事なことであると認識しております。」、これが厚生省。通産省は、「聴覚障害者の方々もこのようなメディアを不自由とすることなく利用する上におきまして、字幕放送というのは極めて重要な役割を果たしているものであるというふうに認識いたしております。」、これが通産省。郵政省は、「テレビジョン放送が国民生活に密着したメディアとして社会生活に大きな役割を果たしている今日では、字幕放送は聴覚障害者にとりまして、番組の内容をよく理解したり、よく楽しんでいただく上で必要不可欠なものだというふうに考えておりまして、そういう意味で考えますと、現実には十分に字幕放送が行われていない状況でございますので、聴覚障害者がテレビジョン放送の効用を十分に享受できるような施策を展開する必要がある」、こういうふうにお答えになっている。
 この認識はその後も変わっていないと思いますが、その前提で伺いますが、アメリカのデコーダー法のような法律が現実にでき、技術的にもコスト的にもクリアされたとしたら字幕放送の拡大にはかなり有効だと思うんですが、どうお思いになりますか。郵政、厚生、通産、お答えください。

○政府委員(木下昌浩君) アメリカのデコーダー回路法につきましては、本年の七月一日に発効の予定だと聞いておりますが、御承知のとおり、十三インチ以上のテレビジョン放送受信機につきましてはデコーダー回路を内蔵しなきゃならないというのが中身でございますけれども、仮に我が国において同様の制度を導入した場合には、確かにほとんどの受信機で文字放送が受信できることとなりますので、受信機の価格の低廉化も期待できますし、聴覚障害者が放送サービスを享受するのに良好な環境が整備されることになろうと思います。同時にまた、放送事業者も字幕放送を行いやすい環境が整備されることになろうというふうには思います。したがって、先生御指摘の点はかなりそれなりに有効な措置であろうと思います。
 しかしながら、日本の文字放送は、日本語の特性によりまして、米国の方式と比較しまして複雑とならざるを得ないというふうに言われております。現在の技術では、文字多重放送の受信機能の内蔵によりまして一定の価格の上昇が生じるということに相なるわけであります。したがって、義務づけをすればこれをすべての消費者に負担させるということになるという問題が生じるわけでありまして、この点について広く国民の理解を得ることが必要であろうと思います。そういう意味で、デコーダー法の導入につきましては今後一層の検討が必要であると考えるわけでございます。

○説明員(松尾武昌君) アメリカのデコーダー法を日本に導入する条件あるいは問題については郵政省の御答弁のとおりでございますが、これらの問題を解決し、アメリカのテレビデコーダー法と同様の法律が日本でも制定されるという前提で考えますと、聴覚障害者の福祉の増進に寄与し、字幕放送の改善につながると考えております。

○説明員(吉田高明君) 文字放送用のデコーダーの設置を義務づけ谷ことにつきましては、現在我が国では十分に放送が行われていないことのほかに、デコーダーの内蔵に伴う価格上昇という問題がございまして、機器を購入する一般消費者の負担を増大させるといった問題があることは御承知のとおりでございます。文字放送の実施時間の増大に伴いまして内蔵型テレビの需要が高まってまいりますれば、むしろ各製造業者自身が自主的に内蔵化を進めていくのではないか。私ども通産省といたしましてもデコーダーの内蔵化につきまして業界に対して要請をいたしております。
 ちなみに、先生の御指摘を踏まえまして要請を行いました結果、ことしの秋から二つのメーカーにおきまして普及価格帯の二十一インチのものを販売していくというようになっております。

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