難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

11月5日、障害者政策委員会が開催されました。

2012年11月22日 20時14分11秒 | 障がい者制度改革
◆1◆11.5障害者政策委員会が開催されました

11月5日(月)の政策委員会は、
・差別禁止部会の意見について
・各小委員会における審議状況について(第1~第3小委員会)
・新たな障害者基本計画の総論及び推進体制部分について

■資料
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/seisaku_iinkai/k_3/index.html

資料1 障害を理由とする差別の禁止に関する法制についての
    差別禁止部会意見(概要)
資料2 障害を理由とする差別の禁止に関する法制についての
    差別禁止部会意見(平成24年9月14日差別禁止部会)
資料3 各小委員会における審議状況について(第1~第3小委員会)
資料4 新たな障害者基本計画に関する障害者政策委員会意見(仮称)
    (骨子案)(総論及び推進体制部分)
資料5 委員提出資料

○傍聴した発達保障研究センター(JD加盟)の品川文雄さんからの
 感想のメールを紹介します
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印象的場面をメモしました。

1)教育小委員会報告後、文部科学省は、
「委員の意見の大勢は」とした報告に対して、「意見は出たが、小委員会の結論でない」「障害者基本法第16条第1項の趣旨をふまえ施策を推進する」(インクルーシブ教育推進)
「16条第2項の趣旨をふまえ施策を推進する」(就学相談等)と述べました。
これには多くの委員から異論が出されましたが、文科省の発言直後ではなかったため、文科省はそこにはいませんでした。
文科省は持論を押し通したかたちです。

2)第3小委員会報告(P21)では、留意点があり、
「裁判所の取組事項については行政が策定する障害者基本計画に盛り込むことは、なじまないものである」と書いてありました。
法務省から「裁判所は司法、三権分立の観点から盛り込めない」
趣旨の発言がありました。
これに対し、委員から強い反対意見がありました。
藤井委員からは「それならば障害者基本法第29条も司法なのだから、別個につくるということか?」という意見などありました。
問題点があるのだから、こういう問題がある、と提起してもいいのではという意見もありました。

3)最後に「もめた」のは、障害者差別禁止部会の意見の扱いです。
「政策委員会として報告を受け、大きな反対意見もなかったのだから、政策委員会としての意見として良いのでは」の意見に対し、「政策委員会で報告を受けた」にとどめるような発言があり、もめました。
結果、政策委員会としての意見とはならなかったようです。
なんだかよく分からないことが多すぎます。

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◆障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会◆
  ニュース 2012.11.5 第269号(通巻377)
  http://www.normanet.ne.jp/~ictjd/suit/
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藤井克徳さん、国連機関からチャンピオン賞受賞!

2012年11月22日 20時13分59秒 | 障がい者制度改革
◆2◆藤井克徳さん、国連機関からチャンピオン賞受賞!
http://www.asahi.com/national/update/1102/TKY201211020001.html

○めざす会世話人の藤井克徳さんからのメールです
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 このたびの国連・ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)からの「チャンピオン賞」の受賞に当たり、みなさんから心あたたまる祝辞をいただきました。厚くお礼申しあげます。

 ご承知のとおり、アジア太平洋地域の障害のある人の暮らしぶりは厳しい状況にあり、これを少しでも好転させようとEscapは二次にわたり「アジア太平洋障害者の十年」(1993年、2003年~2012年)を設定してきました。
深刻な状況がほとんど変わっていない中にあて、ESCAPは第三次目の十年を設定することとしました。そのベースに据えられるのが、今般のESCAP閣僚級会議で取りまとめられた「インチョン戦略―障害者権利条約の推進」
です。ESCAPの魂胆は、「藤井は、他のチャンピオンと力を合わせてインチョン戦略の前半期ぐらいは力を尽くすように」だと思います。

 なお、気になるのが「チャンピオン」という呼称です。調べたところ、チャンピオンの意味には「代弁者」とか「擁護者」も含まれ、ESCAPの関係者に伺いましたら、やはり「権利擁護の推進者」が真にと言っていました。「障害
者運動の推進者」と解してもいいとも言っていました。
私なりに納得しました。同時に、本賞が放つエネルギーが障害のある人の暮らしぶりの好転につながらなければ何の意味もないということではないでしょうか。
私の場合は、当面は「自立支援法問題」の解決に向けてさらに力を入れることかと思います。それにしても、「チャンピオン賞」について的確な邦訳はないでしょうか。

 授賞セレモニーは「インチョン戦略」を採択する閣僚級会議の前段で行われました。10人の受賞者が1分間スピーチを行いました。
以下に、私のスピーチを掲載します(朝日新聞にはその一部が載っていましたが、少しニュアンスが違っていました)。

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 ぶれない、こびない、あきらめない、これが私の信条です。
今後とも変わることはないと思います。権利条約推進の新たな十年にあたり、次の二点にこだわっていく所存です。

 一つは、自分の意思を表明できにくい人の声に耳を傾けることです。
なぜならば、そこにこそ事の本質が潜んでいるからです。
今一つは、CSO(市民社会の団体、NGOの類似用語)の一体感と存在感をアジア太平洋域内で最大限に高めていくことです。

 10年後の今日、なるほどあの顔ぶれにチャンピオン賞を贈ってよかった、私自身もそう言ってもらえるよう努めていきます。
本当の「おめでとう」は何年後かに言ってもらえれば結構です。
ありがとうございました。

※「インチョン戦略」については、最終的には来年ESCAP総会で決議されて効力を発することになります。ただし、今般のインチョンでのESCAP閣僚級会議での採択内容に変更が加えられることはないとのことです。
採択された「インチョン戦略」ならびに「閣僚宣言」は、間もなく邦訳されると思います。JDFのホームページからご覧ください。
                2012年11月4日 藤井克徳

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2013年1月7日基本合意3周年集会を開催

2012年11月22日 20時13分42秒 | 障がい者制度改革
◆3◆2013年1月7日基本合意3周年集会を開催
自立支援法違憲訴訟団は、つぎの集会を準備しています。
日時 2013年1月7日(月)13:30~16時
場所 東京(国会議員会館予定)
内容 元原告と支援者と弁護団が集まります。
   基本合意・骨格提言に基づく今後の運動の方向性を確認し、
   訴訟団としての法的意見書の発表をめざしています。
   詳しくは後日


◆4◆ 情報いろいろ
○日弁連が12月1日シンポ
 「当事者の声を反映した実質ある障害者差別禁止法の制定を目指して」
日時 12月1日(土)13:30~17:00
場所 弁護士会館2階「クレオ」BC
内容(予定)
 コーディネーター 竹下義樹(内閣府障害者政策委員会委員)
(1) 基調講演
 棟居快行さん(大阪大学大学院高等司法研究科教授)
(2) パネルディスカッション
 玉木幸則さん(NHK障害者情報バラエティー「バリバラ」レギュラー)
 武井 徹さん(ニューヨーク州弁護士・視覚障がい者)
 清水建夫さん(弁護士)
 柳原由以さん(弁護士)
 参加費・事前申込不要、手話通訳・要約筆記あり
http://www.nichibenren.or.jp/event/year/2012/121201.html


▽▲▽編集後記
国立京都近代美術館ではじまった山口華楊展をみました。
http://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionArchive/2012/395.html
華楊の日本画の世界は、静かさと優しさと凜々しさが、圧倒的な存在感でそこにあります。たががはずれて、崩壊するのではないかと感じる今年の政治の世界にあって、先月の東京都美術館での工房集の表現と、この華楊作品に、わたしの中の日本は救われた気持ちでした(そ)

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障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会メールニュースです。
事務局には syouri_mezasukai@nginet.or.jp  にメールください。
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