難聴者の生活

難聴者の日々の生活から、人工内耳など難聴者のコミュニケーション、聴覚障害者の制度改革について語る。

人工内耳の防汗カバーと乾燥ケース

2010年08月08日 20時26分09秒 | 日記(つぶやき)
乾燥剤の入れたケース。人工内耳用と補聴器用。

人工内耳が汗のために聞こえなくなってしまうのを防ぐために防汗カバーを付けてみた。

やはり、スイッチを入れても聞こえなくなった。
エラーコードH3が表示されている。

これは汗をだくだくとかいてしまうとカバーもびっしょりになり、マイク部分だけでなくプロセッサー本体と電池ケースの接続部分にまでに汗が進入してしまうのだろう。

補聴器と人工内耳はそれぞれ乾燥剤を入れたケースに入れておくが、外出して汗をかいたらアウトだ。

うーむ、フリーダムは防水とはいえ、汗をかく時は付けられない?!


ラビット 記
補聴器用のカバーをフリーダムにかぶせてみた。
きつきつ。

汗の量が多ければ意味をなさないことがわかった。


補聴器の防汗カバーをつけてみた。

認知症の母との対応

2010年08月08日 19時48分44秒 | 日記(つぶやき)
出かけるときは、自分の財布を探し始める。
息子が訪ねてきたので食事代や土産代を自分で払うつもりなのだ。

しかし、自分で財布をどこにしまったか、いくら付けるかわからなくなっているので財布はあっても小銭程度しか入れていない。

クローゼットを探している間に財布にお札を数枚入れた。
「おばあちゃん、ここに入っているよ。これで足りるから行こうよ。」と声をかける。

食べ終わるとレシートを見て代金を払おうとする。不足分は財布を見ている間にお札を足し、小銭分だけ追加してもらうやり方で、財布をあけてから閉めるまで自分で勘定を完結させた。

建て替えたお金は母の貯金から戻してもらうので母の支払いになるのだが、こうした対応で良いのか、帰る時間を気にしながら食事と支払いを早く済ませようとしているだけではないか、主体性の尊重とかどうすればいいのか、いつも考えながら帰宅している。


ラビット 記

職員が161人もいる福祉マンション やや難聴になりかけの母

2010年08月08日 16時05分07秒 | 日記(つぶやき)
今日は実母のいる藤沢市の介護付き福祉マンションに。

この介護付きマンションは、NPOグループ藤が設立したもので、高齢者デイサービスも幼稚園や障害者施設も併設された複合施設となっている。

郊外の団地群の中に建っている普通の施設のようだが、先進施設として全国から見学が耐えないそうだ。

母は私をみるなり、「あらどうしたの?どうしてきたの?」と言って同居している仲間に次男だと紹介した。
何度行っても弟と混同する。

前より認知症が進んだという訳でもなく、健康を関知されているので体調も安定しているようだ。


ラビット 記



母と外に出て、蝉の鳴き声が聞こえる?と聞いてみた。
うん、聞こえるよ。ミーン、ミーンと鳴いている。

そうか、ミーン、ミーンと鳴いているのか。
チチチとかチッチチッチとしか聞こえない。

でも85歳の母親の耳はまだ聞こえるようで良かった。
町中ではさすがに耳を傾けるようだった。




弟が買い換えた地デジテレビは字幕ONにしてきた。

総合福祉法など情報コミュニケーション制度改革の問題把握

2010年08月08日 14時44分28秒 | 福祉サービス
先の「備忘録として 現行コミュニケーション支援事業の限界、制限」について、風紋氏からコメントがあった。
感謝したい。

現在のコミュニケーション支援事業には、団体派遣の廃止など難聴者にとって使いにくい上に地域格差がある。また派遣事業そのもの実施していない地域がある。

現行制度を、難聴者等が差別なく、社会のあらゆる分野で普通に生活できるように変えるためにはどうあるべきか、内閣府の推進会議と総合福祉法部会で議論されており、推進会議の「第一次意見書」は「障害者制度改革の基本的な方向」として閣議決定され、期限付きで新法が提案されることになった。

総合福祉法部会では、現在論点整理中であり、8月27日には論点D、E、Fについて議論される。
今後、年末に向け第二次意見書の提出とそのための専門部会が設置されるだろう。その中に情報・コミュニケーションの部会も立ち上がるだろう。

こうしたことに備えて、聴覚障害者制度改革推進会議中央本部はタスクフォースというべき検討委員会を発足させようとしている。
そのために、「備忘録」として問題点を記しておいた。

問題は多岐にわたる。
聴覚障害者の問題はコミュニケーション支援者を配置するだけでは解決しない。

アドミニストレーター的な役割を持つ人の配置が重要ではないか。
問題を整理し、当事者の権利意識を高め、必要な社会資源を利用し、地域や精神保健福祉士、社会福祉士などの専門的支援もえながら包括的に支援していく制度が必要だ。

自立生活センターの中西氏は在宅の障害者を支援する予算は600億円しかない、2000億円あればよいと研修会で強調していた。
無謀な金額のようだが介護産業として考えれば多くないという。
聴覚障害者は全国の国、都道府県、市町村全体を合わせても十数億円程度ではないか。


ラビット 記
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・タイトル
風紋

・コメント
 問題提起は簡単なのです。
 なんとかしてくれ、と言えば済むのですから。
 何をどのように何処が如何ほどの予算で行うか、の方向づけが提起されないと、「法の制定」まで進まないでしょうね。
 ことに優先順序。

 法改正によって、基礎年金国庫負担が2分の1に引き上げられましたが、財源がありません。埋蔵金で当面は対応したものの、来年度の財源のめどが立っていませんね。
 こうした時勢においては、提案する政策に優先順序をつけて、優先順序の高いものから新法に盛りこませることになります。

 先の4つの苦情にしても、優先順序は実施主体の変更なのか。現行法を前提として、派遣要件(3級以上など)の制限撤廃なのか、利用者負担(夜間緊急時派遣の交通費負担)の撤廃なのか、全国統一基準の制定なのか。全国統一基準のため、義務的経費にしたいのか。
 こういうことを示さないと、問題提起になりません。

オヤノコト2010 加齢に伴う聞こえの問題

2010年08月08日 05時13分50秒 | 補聴器
オヤノコト.netのオヤノコト2010で、東大大沼直紀先端科学技術研究センター客員教授先生(東大先端科学技術研究センター 客員教授)が「加齢にともなう「きこえ」とのつきあい方~本人と家族に知っておいてほしいこと」として、講演した内容をまとめられている。
http://www.normanet.ne.jp/~eaa/kaityounissi/nissitop.html
http://www.oyanokoto-net.co.jp/event/expo10/event.html#seminar09



ラビット 記

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昨日の講演『加齢にともなう「きこえ」とのつきあい方:本人と家族に知っておいてほしいこと』で述べた「補聴器が効果を得る条件」を紹介する。
●難聴者本人に求められること

①難聴の自覚:自分の難聴を認め受け入れる。難聴を隠そうとする人には不適応。

②聴覚活用の必要性の自覚:耳を使っての情報収集やコミュニケーション関係が必要だと思わない人には不向き。

③人や社会との関係性:孤立して社会と関係を持たずに生活しようとする人には不適応。

④補聴器の操作・管理能力:スイッチ操作や電池の交換などが自分でできる。

⑤補聴器の役割機能の理解:過大な効果を期待せず、補聴器の効果と限界を正しく理解しておく。

⑥多感覚を総合的に活用する能力:音声情報だけでなく、口や表情、文字など視覚情報、場の雰囲気など多くの手がかりを活用して聞く。

⑦工夫・改善への積極性:より良く聞くための周辺機器を入手したり、効果的補聴のテクニックを自ら求める。


●周囲に求められること

①家族や周囲の人の難聴理解:難聴の聞こえの特徴や不便さが家族によく分かってもらえると補聴器が効果的に使われる。

②家族や周囲の人の協力・支援:本人の能力や努力には限界がある。補聴器がうまく活用できる環境を周囲が整えてあげる。

③聞きやすい音響環境:騒音や反響の多い生活環境では、補聴器は本来の機能が発揮できない。

④聞きやすい話し方:複数の人が同時に話しかけたり、早口で話すなどを避け、難聴者に通じやすい話し方に配慮する。

⑤補聴器の専門家のフォロー:故障のチェックや再調整など、いつでも気軽に相談できる専門家を身近に。


講師:大沼直紀氏(東京大学)