1日の最後に、プロモントリー検査を行った。これは鼓膜を通して、三半規管の奥の内耳の壁まで電極を刺して、電気信号が聴神経にどの位反応するかを見るものと言う。
左耳の中に何か液体を入れ、麻酔をかける。しばらくしてから、電極を刺した。耳の奥がチクッと痛む。歯を削る時程の痛みではないが痛い。
いろいろな周波数?の電流値を変えて「聞こえる」か確認を求められる。音というよりはチリチリ、ジリジリというような音らしいものが感じた。音として感じるよりは痛覚として感じるがどの位まで痛みが耐えられるかと言われる。
ある時は、眼球が少し振動したような気がしたので、そのことを告げると電気信号が脳まで達して目をふるわせたのだそうだ。
このプロモントリー検査は人工内耳の適応判断には参考程度ということだが、医師は非常に良いと結果だと言う。
「良い結果」だという医師の言葉だが、本人としては少し複雑な気持ちだ。
なぜ複雑かと言うと、今までの聞こえないでいたことをどう受け止めるかということと、聞こえる」こととコミュニケーションは別なのでまだまだ先は長いと考えたためだ。
あたりはもう真っ暗だが、要約筆記者は画板を持ちながら、医師の問いかけを書いている。手を伸ばして書いていたが診察台の周辺機器が邪魔して届かず、余り画板が視野に入らなかった。
この辺は、事前に問いかけの紙を用意するとか、筆談器具を幾つか用意して対応するなどの工夫があれば、要約筆記者を呼ばない難聴者にも対応できる方法だ。
ぜひ、他の患者のためにも文字で伝える方法を考えて欲しい。
ラビット 記
朝コーヒーを入れたスターバックスも夕闇みの中。