【正論9月号】
韓国崩壊寸前 破綻危機も日本になすりつけ
産経新聞特別記者 田村秀男
経済では数字を超越する重大事件がしばしば起きる。
年間4200百億ドルの米国の対中貿易赤字をめぐる米中貿易戦争は世界経済を揺るがすのはその規模からみても当然だが、韓国国内総生産(GDP)の0・03%にも満たない日本の対韓国向け半導体関連材料の輸出4億ドル弱の管理強化(禁輸ではない)が韓国経済を奈落の底に突き落とす。
なぜか。
■半導体の日本依存は顕著
日本の対韓措置の中身をみよう。日本政府は7月4日、半導体材料3品目の韓国向け輸出手続き免除を停止した。
スマホ用、ディスプレー用など半導体製造工程に欠かせないフッ化ポリイミド、レジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目の対韓輸出は個別の出荷ごとに厳しく審査することになる。
3品目の日本の世界シェアは高く、フッ化ポリイミドとレジストは約9割、エッチングガスは約7割を日本が占め、韓国は日本からの供給に大きく依存している。
対韓輸出規制が厳しくなると、半導体で世界トップのサムスン電子や薄型で高精細なテレビで先行するLGエレクトロニクスなど韓国を代表する企業の生産に深刻な打撃となる。
日本政府は、韓国を安全保障上の友好国として扱ってきたが、上記3品目への輸出規制強化にとどまらず、韓国を外国為替および外国貿易法(外為法)の優遇制度である「ホワイト国」からの除外に踏み切る決意も固めている。
いわゆる徴用工問題で事態の進展が見通せないなど、政治的な日本の対韓不信が底流にあるとしても、それだけで懲罰的な貿易制限に踏み切るわけはないと思っていたら、韓国政府は国際的な安全保障を脅かす重大な裏切り行為を放置していたことを、産経新聞朝刊7月11日付記事が報じた。
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