家計負債 流動性危機
韓国の家計負債が急増、GDP比100%に迫る
Apr 06, 2021
韓国の家計負債の増加速度が、他の国に比べて早いことが分かった。
先進国の家計負債は、減少傾向を見せているのに対し、韓国は増え、国内総生産(GDP)比の家計負債比率が100%になった。
短期負債が多く、流動性危機に対して脆弱だという指摘も出る。
租税財政研究院が財政フォーラム3月号に掲載した資料「国家別総負債および部門別負債の変化推移と比較」によると、昨年4-6月期現在、韓国のGDP比家計負債比率は98.6%だった。
世界平均である63.7%、先進国平均である75.3%より高い水準だ。
2008年の世界金融危機以降の推移をみると、さらに深刻だ。
韓国は昨年4-6月期まで約12年間、家計負債比率が27.6%ポイント増加した。
同じ期間、米国、英国、欧州連合、カナダ、日本など先進国の負債比率は0.9%ポイント減少した。
全世界の平均では3.7%ポイント増加にとどまった。
韓国の負債増加率は、新興国の平均増加幅(25.5%ポイント)より高かった。
負債の質も問題と指摘された。
短期負債が多いからだ。
韓国の家計負債のうち短期負債の割合は22.8%だった。
フランス(2.3%)、ドイツ(3.2%)、スペイン(4.5%)、イタリア(6.5%)、英国(11.9%)など欧州主要国に比べて非常に高い。
韓国より短期負債の割合が高い主要国は米国(31.6%)が唯一だった。
租税財政研究院は「短期負債が多ければ、流動性危険に脆弱になりかねない」とした。
家計の対金融資産比金融負債比率も47.2%(2019年基準)で、フランス(30.0%)、英国(28.7%)、ドイツ(28.3%)、米国(17.3%)より高かった。
対金融資産比の金融負債とは、直ちに流動化して返済できる資産比負債を示す指標で、大きいほど負債危険度が高いと見なす。
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