Une vie / Guy de Maupassant
女の一生(115)
Une vie (115)
————————【115】———————————
Seuls quelque crapauds mélancoliques
poussaient vers la lune leur note courte
et monotone.
Il semblait à Jeanne que son cœur
s'élargissait, plein de murmures comme
cette soirée claire, fourmillant soudain de
mille désirs rôdeurs, pareils à ces bêtes
nocturnes dont le frémissement l'entourait.
—————————(訳)—————————————
ただ何匹かのヒキガエルが月に向かって、自分
たちの短くて単調な音をもの悲しげに発している
ばかりであった.
ジャンヌには自分の心がこの明るい夜半のように
ざわめきで満たされて膨らむのが感じられていた.
その戦慄が自分を取囲んでいる夜行動物と同じよう
に動き回る多くの欲望で突如ごったがえすのを彼女
は感じた.
————————⦅語句⦆—————————————
seul, e:(形) 唯一の、ただ1つの、ただ1人の、
ただ…だけの.
crapaud:[クラポー](m) ヒキガエル
mélancoliques:(形) 憂鬱な、わびしい、
poussaient:(直半過/3複) < pousser (他) 押す、
(声などを)発する
lune:(f) 月
court, e:(形)【単数の場合tをリエゾンしない】 短い、
monotone:(形) 単調な、変化のない、
vie monotone / 単調な生活
il semblait à Jeanne que:(直半過/3単)
ジャンヌには~のように思えた
< Il semble (à qn) que ~:人には~のように思える
cœur:(m) ❶心、❷心臓、❸中心
s'élargissait:(直半過/3単) < s'élargir (pr) 広くなる;
élargir (他) 広げる
plein de ~ :~で一杯の
murmure:(m) ささやき、つぶやき、
< murmurer (他) ささやく、つぶやく
soirée:(f) 晩(日没から就寝まで)、
夕べ、夜の時間
fourmillant:[フ-ルミヤン, ト](形) うようよしている、
雑踏している、
rue fourmillante / 人波で混雑する通り
< fourmiller [フルミエ](自) ❶(蟻のように)
うようよ群がる、たくさんある;
❷[de で]一杯である
soudain, e:[スダン, スデーヌ](形) 突然の、急な
soudain:(副) 急に、にわかに、突然
mille:(形)(名m)1000の、1000
désir:(m) 欲望、欲求、願望
rôdeur, se:(n) ❶うろつく人、徘徊者、浮浪者、
❷ごろつき、無頼漢
pareil, le:(形) 似通った、同じような;
pareil(le) à ~:~と同じような
nocturne:[ノクテュルヌ](形) ❶夜の、❷夜行性の
bêtes nocturnes:夜行動物
frémissement:(m) ❶震え、(木などの)ざわめき、
そよぎ;❷身震い、慄き
entourait:(直半過/3単) < entourer (他)
entourer:(他) 取囲む(de で)
—————————≪感想≫————————————
字ずらだけは訳しましたが、内容はさっぱり
わからんという無責任な訳になりました.
いや、そもそもモーパッサンが、わけのわからん
ことを書いたのではないか?
この段は一体何なのだ?
自分なりの解釈をすると、
ジャンヌの心に何百何千と欲望が湧いてきた
というお話.人の煩悩は108個だが、西洋
では1000個ほどあるということか?