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鍼灸老舗の人々上地 栄績文堂このアイテムの詳細を見る |
久々に読み応えのある本が登場しました。
この時代(明治~)のこんなに面白い鍼灸医学史の本は今までなかったのではないでしょうか。
予想以上に分厚かったのですが,面白かったので中断できず,一気に読んでしまいました。
そのため今日は少し寝不足ですが。
間中賞の候補に挙がったというのは頷けますが,それを辞退されたなどの
エピソードは上地先生のお人柄を偲ばせますね。
勉強不足で登場する六人のうち知っていたのは「駒井一雄」だけでしたが,
その他の人物伝も面白いですねえ。
また,当時の社会情勢や世の中の鍼灸に対する見方などが随所にちりばめら
れています。
関西の鍼灸について主に書かれていて,それも初めて知ることが多く新鮮で,
そういう意味でもとても貴重な本だと思います。
「あ,この人とこの出来事がこう繋がって,あの結果になったのね」
と納得する箇所がとても多かったです。
また,矢数道明先生,和田啓十郎先生等の漢方医の名前も登場しますので,
鍼灸師だけでなく漢方家にもオススメです。
著者の故・上地栄先生は鍼灸界において偉大な業績を残されたジャーナ
リスト&臨床家,そして教育者でもありました。
その上地先生の娘,あとがきを書かれた上地美也子さんはなんと私の
鍼灸学校時代のクラスメートです。
こんな素晴らしい内容のお父様の本を世に出されて,最高の親孝行ですね。
ところで大きなお世話ですが,この内容で3500+税って安過ぎないですか?上地さん。