ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『デカワンコ』#02―2

2018-11-11 11:11:35 | 多部未華子









 
ワンコ(多部未華子)の嗅覚を全く信じてなかった筈の小松原刑事=コマさん(吹越 満)ですが、彼女のあまりに一生懸命な姿にほだされたのか、はたまた刑事としてのカンが働いたのか、自身も大林(水橋研二)の捜査に乗り出します。

まずは、大林の犯行動機と思われる、交通課婦警=琴美(渡辺直美)に関するデータをパソコンで調べ、その顔写真を見てみます。

「……こりゃストーカーはねえなぁ」

私もそう思いますw だけど異性の好みは十人十色で、マイノリティな性癖を持った人が存在するのも事実。例えば、たまたまコマさんの横にいた柳刑事=ヤナさん(大倉孝二)です。

「おわっ、いい女じゃないスか! コ、コマさん、どういう関係なんスかっ?」

「…………」

…………w 以降、ヤナさんは琴美を見る度に眼の色を変えて自分をアピールしますが、相手にされませんw ちなみに原作マンガの柳刑事は知的でクールなイケメン刑事。琴美も原作ではアイドル顔の美少女で、キャスティング自体がギャグになってますw

さて、ワンコは徹夜で大林のアパート張り込みに臨んだのですが、夜が明ける頃には民家の壁にもたれて熟睡してましたw

で、ズルッと滑って目を覚ますワケですが、その滑り具合がまた絶妙なんですよね! 下にマットが敷いてあったとしても怪我しそうな勢いで滑りつつ、全くわざとらしく見えない。抜群の身体能力があればこそだと思います。

「張り込み1日目終了。……あ、証拠だ」

ケータイを置いて大林の部屋の前でポーズをとり、セルフタイマーで写メを撮ろうとするワンコですが(別に自分まで写す必要は無いと思うw)、ちょうど大林が出掛けるタイミングと被ってしまい、ワンコはケータイを置いたまま彼を尾行する事に。

大林は人けの無い空き地の掘っ建て小屋に入り、ついて来たワンコを捕獲します。第1話でガラさん(佐野史郎)にもツッコまれたように、あの服装で尾行されて気づかないヤツはいないのですw

かくして美少女がロープで縛られ、密室に監禁されるワケですが、ワンコに限っては全く貞操の危機を感じませんw いつもなら「そこで乳揉むやろ!」「なぜ服を脱がさんっ!?」ってハイパー激怒する私ですが、この時に限ってはノークレームでしたw

「ホントに目障りなんだよね、キミ。死んでくれる? 杉田先生のように」

「それって、自白ですか?」

「そうだよ」

「大林タカシ、殺人容疑で逮捕する!」

「ふふ……逮捕する? どうやって?」

「ほ、ほどいて下さい!」

「明日が終わるまでは、だーめ」

明日と言えば、琴美が交通課の代表として参加する、小学校の自転車教室の日です。

「僕は、あの人を永遠に自分のモノにするんだ」

「あの人……自分のモノにって、どういう意味ですか? 絶対逮捕します! 誰か! 誰か聞こえませんかーっ!?」

↑ このワンコの叫び声を聞いた時に、私はなぜかキュンと来たんですよねw 自分が多部ちゃんに萌えてる事に、初めて気づいた瞬間でした。

今あらためて聞くと、別に何てこと無い普通の多部ちゃんボイスなんだけど、たぶん女性が助けを呼ぶ時に発する声の(自分の中にある)イメージと違ったんですね。あまりに品があると言うか優しいと言うか……

理屈じゃどうにも説明出来ないんだけど、要するに多部未華子という女性のお人柄が、この時の声を通じて私のハートに入って来たように感じたんです。これぞまさに「ビビッと来た」ってヤツでしょうか?

んな事はどーでもよくて、ワンコと連絡がつかなくなったコマさんは胸騒ぎを覚え、GPS機能を駆使して彼女のケータイを見つけ出します。

その場所が容疑者のアパート前となれば、何かが起こったとしか思えず、警察犬ミハイル号の出動となったのですが……

「ミッハイル、どうした? イヤなのか?」

警察犬係の田村さん(田口トモロヲ)だけ、いつも「ミハイル」じゃなくて「ミッハイル」って呼ぶんですよね。たぶんドイツ語の発音にこだわっておられるのでしょうw

「なんか、意識してるんですよね。ミッハイル」

「……気持ちは解る。だけど生命が危ないかも知れないんだ。探してくれ!」

いつになく必死なコマさんの頼みに応え、ミハイルはワンコの匂いを追って掘っ建て小屋まで辿り着きます。

「ワンコ!? ワンコーっ!!」

「はっ、おはようございます! 寝てました!」

「寝てんじゃねえーっ!!」

縛られて立ったままの状態でも熟睡するワンコって、ある意味カッコイイですよねw 演じる多部ちゃんからして何処ででも眠れる人らしいしw

ともかくワンコは無事に救出され、大林は緊急逮捕されました。重村主任=落としのシゲさん(沢村一樹)の取り調べテクを駆使するまでもなく、大林は恋路を邪魔されたから杉田教諭を殺した事をアッサリ自白します。

「あの人は女神……」

女神…… 琴美が女神…… 違和感は拭えませんw

「花森くん、自分を犠牲にしてよくやった!」

門馬係長=ボス(升 毅)は殺人事件のスピード解決に浮かれっ放しですがw、13係の部下たちは皆、一様に浮かない顔。

「なんかヘンです」

「ヘン?」

大林があまりにアッサリ逮捕され、アッサリ自白したのもヘン、ワンコを監禁しながら呑気にバイトに行ってたのもヘン。琴美の件も含めて違和感があり過ぎるワケです。

「ちょっと、なに言ってんの。容疑者は逮捕したんですよ? 自転車教室は安全、安全♪」

部下が全員「おかしい」って言ってるのに、このボスのノーテンキぶりw かくして翌日、自転車教室は予定通り決行されるのですが……

ワンコが監禁された小屋の現場検証写真を見て、何やら胸騒ぎを覚える2人の刑事がいました。それがコマさんとシゲさん(吹越さんと沢村さん)。

文字数を少なくし、レビューをスムーズに進める為に今まで省略してたんだけど、この第2話ではコマさんとシゲさんの対立が冒頭から描かれてました。

猪突猛進型で捜査も荒っぽいコマさんと、冷静沈着で理知的な捜査を好むシゲさんは、取り調べの方針も真逆ゆえに水と油。しかも同期で階級も同じなのにシゲさんが主任になって、コマさんは面白くないワケです。

だけどこの2人、互いに最も信頼出来る同僚でもある事が、この場面で判ります。

写真に写ってたのは、大林がホームセンターで買い集めてた木炭、肥料、硫黄粉末…… コマさんとシゲさんが顔を見合わせます。

「これで黒色火薬が作れる!」

次の瞬間、2人は「あうん」の呼吸ですぐさま行動開始、コマさんは電話で自転車教室の中止を要請し、シゲさんは大林を取調室に放り込みます。

そう、大林は「女神」を永遠に自分のものにすべく、校庭の何処かに爆弾を仕掛けた。コマさん流の荒っぽい取り調べをさんざん批判してた筈のシゲさんが、大林を壁に叩きつけて自白を迫ります。

「貴様、爆弾を何処に仕掛けた!?」

たまたまかも知れないけど、このドラマがオマージュを捧げる刑事ドラマのパイオニア『太陽にほえろ!』も、第2話は街の何処かに仕掛けられた爆弾の在処を犯人に自白させるべく、落としの山さん(露口 茂)が大奮闘するお話でした。

しぶとく口を割らない大林ですが、シゲさんは学校以外にも爆弾が仕掛けられてる事を見抜き、小学校に向かってるコマさんに伝えます。2人共、その爆弾が例の掘っ建て小屋にある事を直感するのですが、ワンコが今、手掛かりを求めてその小屋を調べている!

「ワンコ、其処からすぐ逃げろ!」

コマさんから電話を受けたワンコですが、ちょうど怪しいプラスチックケースを見つけた所でした。

「何かあります。ちょっと待って下さいね」

もちろん、その中身は……

「うあっ、爆弾です!」

「逃げろぉーっ!!」

ケータイから凄まじい爆発音が聞こえて、コマさんの顔が凍りつきます。

「ワンコ…… ワンコォォォォオーッ!!」

しばしの静寂の後、再びワンコの声が聞こえて来ます。

「コマさん、ビックリしました!」

間一髪で小屋を飛び出し、ワンコは無事でした。

「俺もビックリしたんだよぉーっ! 東東京小学校へ急げ!!」

学校では生徒たちが避難の真っ最中、ワンコに続いて警察犬ミハイルも到着しました。

「チャンコさん、私も行きます!」

「危険だ。ミハイルに任せろ」

「大丈夫です」

何が大丈夫なのかよく解んないけどw、心配する和田刑事=チャンコ(石塚英彦)や桐島刑事=キリ(手越祐也)を尻目に、ワンコは校庭に出て爆弾を探します。

「あの人は女神……」

ふと、大林の言葉がワンコの脳裏をよぎります。女神…… 琴美が女神? やっぱり、どう考えても違和感がw

「あの時、琴美を見てたんじゃない……?」

大林がフェンスの外から校庭を見つめてた時、琴美のすぐ横には若くて美人な高橋先生(原 史奈)がいました。そう、大林の狙いは琴美じゃなくて、高橋先生だった! そりゃそうやろ!w

かくして高橋先生も無事に保護され、後は爆弾を見つけるのみ。ここでワンコとミハイルが手を組み、あうんの呼吸を見せます。普段はライバルどうしでも、いざとなれば最も信頼出来るパートナー。コマさん&シゲさんと同じです。

「ミハイル、探すわよ!」

思いっきり匂いを吸い込むワンコに合わせて、何気に田村さんも一緒になって匂いを吸い込んでるのが笑えますw  そんなアホらしいアドリブをかます田口トモロヲさんが、後に多部ちゃん主演の映画『ピース オブ ケイク』を監督されるんですよねw

ミハイルと共に走り、匂いを嗅ぎまくるワンコは遂に、横断旗を入れる箱の中に隠された時限爆弾を発見します。爆破時刻まで残り数十秒しかありません。

「おいっ、危ねえぞ! 爆発物処理班に任せろ!」

「大丈夫です、習いましたから! 青いコードと赤いコード、どちらかを切れば……はっ、黄色と緑とオレンジ!? ど、どれ!?」

「おいっ!」

コマさんが爆弾をワンコから取り上げ、投げ捨てたと同時に大爆発! あわやのところで、誰も怪我すること無く事件は収束しました。

「ミハイル、ありがと」

夕陽をバックに見つめ合うワンコとミハイルの間には、種族を超えた信頼と友情が芽生えた模様です。似た者どうしですもんねw

「こっちは片づいた。シゲ、大林のヤロー締め上げてくれ」

「言われなくてもやってるよ」

コマさん顔負けの荒っぽさで大林を締め上げるシゲさん。この2人も実は似た者どうしなのかも知れません。

事件解決で平和が戻った13係の刑事部屋に、松田警視総監(伊東四朗)がひょこっと顔を出して、なついて来るワンコに声を掛けました。

「どうですか、13係は?」

「はい。信頼の匂いがします!」

「けっこう」

どうやらワンコも、13係の一員として信頼されつつ……あるのかな?w
 

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