こちらは公開が始まったばかりなのでネタバレは控えますが、それでも先入観を持たずに観たい方には読まないことをオススメします。
1999年に公開された『マトリックス』第1作目はとても面白く、当時まだ自主制作映画をやってた私は大いに影響を受けたけど、多くの映画ファンがそうだったように2作目、3作目と進むにつれ満足度は急降下。
1作目でスカッと解決した話を2作目以降で掘り下げて行く手法だったと思うけど『スター・ウォーズ』みたいには上手くいかず、私は1作目しかDVDを持ってません。
しかし超人的アクションに「仮想現実」っていう理由をつけてリアリティーを持たせるアイデアは(ジャパニメーションのパクリだとしても)画期的だったと思うし、あそこまでオタク臭に溢れたハリウッド大作もそれまで無かったから、やっぱり忘れられない作品の1つです。
で、まさかまさかの、約18年ぶりとなる続編の登場です。監督のラナ・ウォシャウスキー、主演のキアヌ・リーブス&キャリー=アン・モスもそのまま続投!となれば観ないワケにいきません。
もうねぇ、面白いかどうかはどっちでもいいんですw かつて熱狂させてくれたヒーローたちが老体に鞭打ってカムバックしてくれる。それを「見届けたい」っていう思いだけで私は映画館に足を運ぶ。今やモチベーションがそこにしか無いんです。
だからここ数年はハリソンやスタローンやシュワちゃんの映画しか劇場では観てませんw まだまだ現役って感じのキアヌやトム・クルーズの映画も観てるけど、彼らだってけっこうな歳ですからね。旬の若いスターたちには全く興味が湧きません。
さて、そんなワケで観て来た『マトリックス レザレクションズ』ですが、私にはサッパリ解りませんでしたw 何をやってるのか解んない、何を目指してるのかも解んない。
当然、しっかりと練られたストーリーがあって言わんとするテーマもあるんだろうけど、それを読み解くゲームに参加するエネルギーが湧いて来ない。
仕切り直しの1本目だから、ひとまずシンプルな活劇に戻ってくれることを期待したのに、真逆でしたw より深く深く掘り下げようとするもんだから難解さがパワーアップしてる!
謎解きが大好きな人はもしかしたらハマるかも知れないけど、いくつになっても悪者をぶっ殺してスカッとしたい私には要らないんです、謎解きなんてのは。
エンドクレジットの最後に昨今流行りのオマケ映像があるんだけど、なんかスタッフらしき人たちが楽屋オチみたいなコントをやってて、これもサッパリ解んない!w
たぶん、わざと中身の無いことをやって、オマケ映像で次回に期待を持たせるアメコミ映画の手法を皮肉ってるんだろうと私は解釈したけど、なんにせよ豪快にスベってましたw
どうやら世間でもこの作品は酷評されてるみたいです。そうなると大ヒットとは行かず、さらなる続編の製作は難しいかも知れません。
でもねえ、私はつくづく思いました。ここまで豪快にスベってくれたら、むしろ清々しいですよ!w いやホントに、やっちゃったねえ〜とは思うけど、不思議と腹は立ちません。
日本の映画やドラマでこういう大作をやると、あらゆる保険をかけて無難に無難に作るから、ここまで豪快にはスベリようが無いワケです。
同じ失敗作でも、思いっきり金をかけてやりたい事をやり切った作品と、とにかく失敗しないよう失敗しないよう無難に無難に作った作品と、一体どっちが観てて楽しいか、言うまでもないですよね?
どれくらい豪快にスベってるか、ある意味オススメですw もしかしたら後々「カルト」と呼ばれる作品になるかも?
でも、サッパリ解らなかったって書きましたけど、ネオ(キアヌ)とトリニティー(キャリー)の純愛物語だけはベタと言っていいほどストレートで、そこに重点を置いて観ればけっこう泣ける映画かも知れません。
ちょっと『時をかける少女』とか『君の名は。』的な要素もあるんですよね。意外と女性にはウケるかも?
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