ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『燃える捜査網』#01

2020-09-25 22:22:11 | 刑事ドラマ'70年代










 
先日スタートした新番組『DIVER/特殊潜入班』はタイトル通り、潜入捜査を専門とするチームが秘密裏に活躍する、刑事ドラマというよりはスパイ活劇に近い内容。

古くは『キイハンター』から近作だと『絶対零度』シリーズまで、刑事物の中でも1つの伝統あるジャンルとして定着しており、時代劇みたいなタイトルの本作も、実はその中の1本。

『燃える捜査網』は1975年10月から翌'76年1月まで、NETテレビ(現テレビ朝日)の金曜夜9時枠で全14話が放映された、『ザ・ボディーガード』『ザ☆ゴリラ7』に続く東映&ジャパン・アクションクラブのタッグによるアクションドラマ。もちろん主演は千葉真一さんです。

荒唐無稽で底抜けに明るかった前作とはうって変わり、今回は人間ドラマを重視したシリアスな内容で、アクションはやや控えめ。とは言ってもそこは千葉さんですから、要所要所で空手アクション(なにせ当時はブルース・リー大旋風)を披露、とどめに44マグナムをぶっ放してくれます。

そんな千葉さんが扮するのは東京・根岸警察署で警務課長を務める大神史郎 警部。そして彼が秘密裏に指揮する「特別秘密捜査班」のメンバーは、根岸署経理課勤務の佐久 竜(谷 隼人)、青山署交通課勤務の白鳥アキ子(志穂美悦子)、その同僚の麻生 仁(佐藤蛾次郎)。それぞれ普段は制服警官として働き、召集がかかると休暇を取って極秘任務に赴くという設定。

ほか、彼らをバックアップする捜査課の刑事=日比木 警部補に金子信雄、指令を下す警察庁のエリート=高森 刑事部長に神山 繁、そして第9話からチームに加わる城 巡査部長に夏八木勲、というレギュラーキャスト陣でした。


☆第1話『女子中学生投身自殺』

(1975.10.10.OA/脚本=池田一朗&等々力 亘/監督=竹本弘一)

しかしこの第1話は、親友を殺された大神警部(千葉さん)がやや暴走気味に単独捜査を進めちゃう話で、のっけからスパイ活劇とは程遠いムード。白鳥刑事(志穂美さん)が「いつもの大神さんと違うわ」って言うんだけど、我々視聴者はいつもの大神さんをまだ知らないのでピンと来ませんw

大神警部の親友は雑誌記者で、飛び降り自殺した女子中学生の背後に売春組織が絡んでる事実をスクープしようとして殺された。彼は身の危険を感じて大神に相談しようとしてたのに、忙しくて応じてやれなかったワケです。

一応、白鳥刑事が身分を隠して死んだ女子中学生の姉(関根世津子)や父親(仲谷 昇)に近づいたり、佐久刑事(谷さん)が売春組織に潜入したりするスパイ活動は描かれるんだけど、結局は大神警部が組織のアジトに突入し、空手で手下どもを蹴散らしたあと44マグナムで幹部(蟹江敬三)をぶっ殺しますから、部下たちが潜入した意味はほとんどありませんw

千葉さんが今回見せたかったのは、アクションやサスペンスよりも、親友を死なせて苦悩する主人公の姿。つまり「俺だってちゃんと芝居できるんだぞ」って言いたかったんじゃないでしょうかw(ちなみに主題歌も千葉さん。歌だって唄えちゃう♪)

そんなワケで、これはスパイ活劇よりも正当派の刑事ドラマに近い内容で、かえって私好みかも知れません。初回は千葉さんのワンマンショーだったけど、志穂美さんのアクションやチームプレーがもっと観られたら、私はハマるかも知れません。
 


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