2016年の秋シーズンに第1シリーズ全10話、そして2018年の秋シーズンに第2シリーズ全10話が、衛星チャンネルWOWOWの土曜夜10時「連続ドラマW」枠にて放映された、WOWOW&ワーナー・ブラザース インターナショナルテレビジョン制作によるミステリードラマ。
日テレの『ラストコップ』(オリジナルはドイツ産)、NHKの『スニッファー』(ウクライナ産)に続き、本作もアメリカで全7シーズンに及ぶ人気TVドラマシリーズ『コールドケース/迷宮事件簿』をリメイクした作品です。
神奈川県警の捜査一課「中隊長」の石川警部に吉田 羊、その相棒となる高木巡査部長に永山絢斗、主任の立川警部補に滝藤賢一、同じく主任の金子警部補に光石 研、そして課長代理の本木警視に三浦友和、というレギュラーキャスト陣に毎回豪華なゲストが加わります。
私が観たシーズン1初回のゲストは吹越 満&田口トモロヲの『デカワンコ』コンビに吉沢 亮、大野いと、岸井ゆきの、真飛 聖、霧島れいか、ルビー・モレノetc…という顔ぶれでした。脚本&演出も豪華メンバーで、これだけ一流どころが揃えばありがちな内容(タイトル通り未解決事件の再捜査物)でも見応えがあります。
私はその1話しか観てないんだけど、警察上層部から横やりが入ったり他部署からバカにされたり等の面倒くさい描写がいっさい無いのが新鮮で、シンプルだし展開も早くて非常に観易かったです。
それはたぶんオリジナルがアメリカ作品だからで、やたらドラマで組織内のゴタゴタを描きたがるのは日本だけの傾向かも知れません。(そもそも海外の警察ではそういったゴタゴタがあまり無いのかも?)
あと、初回で描かれたのは新興宗教の施設内で起こった殺人事件で、そういう地上波の番組だとやりづらいネタを扱えるのは衛星チャンネルの利点かと思います。
で、殺された青年は父親の支配から逃れたくて新興宗教に走ったワケだけど、これが純日本産のドラマだと「父親の支配も実は愛情の裏返しだった」みたいな捻りを必ず入れて来るんですよね。そういうのもたまに観れば泣けるけど、猫も杓子もそれだと心底ゲンナリしちゃう。
そういった人情話をいっさい絡めて来ないのもアメリカ産ならではの特徴で、日本のドラマ制作者たちがまるで義務であるかのように描くあれやこれやが、本当に必要なのかどうか、この作品を観てよく考えてみては如何でしょう?って、私は言いたくなりました。
ただしその反面、ブロガーの立場からすればムダな描写が多少あった方が記事(いちゃもん)も書き易くw、ツッコミどころが無さすぎるのはかえって物足りない、っていうのも正直なところ。ほんと勝手なもんですw
だから、どっちが良いかはその時の気分次第。明らかに手抜きしてるような作品は論外だけど、ちゃんと熱意を持って創られた作品は全てに価値がある。ふだん海外ドラマをほとんど観ない私が『コールドケース』の面白さや日本産とアメリカ産の違いに気づけたのもリメイク版を観たからこそで、単なる焼き直しにだってちゃんと意味がある。それが今回の結論ですね。
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