井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

白花だが「シロバナ」ではないシロモウズイカ

2023年11月21日 | 日記

シロモウズイカ。ゴマノハグサ科モウズイカ属。
白い花をつけるモウズイカだがシロバナモウズイカとは明らかに違う。
苫小牧・ウトナイ湖畔にあるアロニア植栽地で2012年に初めて確認されたモウズイカの新種。
「北海道外来植物便覧」の著者・五十嵐博さんらが発見してシロモウズイカと命名した。
勿論、普通の図鑑には載っていない
ちなみに、五十嵐博さんは2015年に「北海道外来植物便覧」をだしていて、それには恐らく載せていると考えられる。
シロモウズイカの花序。
葉は長楕円形~卵形で花が房状につくのでシロバナモウズイカとははっきりした違いがある。
シロバナモウズイカははっきりした総状花序で花柄も花序軸もみえるが、シロモウズイカの花序はビロードモウズイカに似て穂状花序的。葉もどちらかと言えばビロードモウズイカに似る。
アロニアと一緒に入り込んできたと考えられており、英名を直訳してシロモウズイカと命名したという。
シロモウズイカの花。
毛蕊花で雄しべに毛がつく点はシロバナモウズイカと共通だが、毛のつき方が違う、シロバナモウズイカでは雄しべの基部にまとまってつくが、シロモウズイカでは花糸に壜ブラシのように毛がつく。
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白花種・シロバナモウズイカ2

2023年11月19日 | 日記

シロバナモウズイカの蕾。ゴマノハグサ科モウズイカ属。
シロバナモウズイカの蕾、蕊を包む花冠部が赤くなるものが多いが白っぽいものもある。蕾状態での花冠は片巻き状に畳まれる。花冠外側にも萼にも花枝にも腺毛が散在する点はモウズイカと同じ。
シロバナモウズイカの花。
花冠の色は白だが蕾時の赤色が僅かに残る。花冠はやや左右相称せ深く5裂する。
雄しべ5本の内、3本葉短く2本がやや長い。花糸には紫色の長毛が密生する。
「シロバナ」を冠する花、シロバナタンポポはニホンタンポポとは別種とされるが、シロバナモウズイカはモウズイカの1変種扱いとなる。
モウズイカの果実と種子。
ビロードモウズイカ同様球形の蒴果。熟すと上部が裂開し、果穂が風にゆすられて種子が振り出される。
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白花種・シロバナモウズイカ1

2023年11月19日 | 日記

シロバナモウズイカ。ゴマノハグサ科モウズイカ属。
花は白花だが、黄花のモウズイカに良く似る。学名はVesbascum bllattaria forma albiflora ,
前の2語は「モウズイカ」を示す。「forma」は品種を表わし、「albiflora」は花の色に関わる遺伝子に異常をきたした「アルビノ種」であることを示すという。
北海道南西部に多く、江差草(えさしそう)の別名がある。
シロバナモウズイカの葉。
茎葉は長楕円形でモウズイカによく似る。「下部の葉は地際にロゼットをつくる」とされるが、ロゼット状の越冬葉は開花時には普通消える。
シロバナモウズイカの花序。
モウズイカ属は、花序に密に花をつけ花軸が良く見えないものと、花序に疎らに花をつけ花軸が良く見えるものとに分類上分ける。シロバナモウズイカは後者でモウズイカに近い。
典型的な総状花序で、花は下から上へ咲きあがる、無限花序。
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仲間の代表・モウズイカ2

2023年11月19日 | 日記

モウズイカの蕾。ゴマノハグサ科モウズイカ属。
花冠5はやや左右相称で深く5裂、蕾状態では片巻き状に畳まれる。花冠外側にも、萼にも腺毛が散在する。
モウズイカの花。
ゴマノハグサ科の花の多くは2唇形で左右対称であるが、ビロードモウズイカ同様、モウズイカの花も放射相称に近い形になる。
雄しべ(蕊)の花糸に長い毛が付く(毛蕊花の名前の由来)が、ビロードモウズイカの毛が白であるのに対してモウズイカの毛は紫褐色となる。苞葉は披針形。
モウズイカの果実と種子。
ビロードモウズイカ同様球形の蒴果。熟すと上部が裂開し、果穂が風にゆすられて種子が振り出される。
モウズイカの種子は90年以上も発芽力を維持するという。世の中にはそんな事を調べる人がいるということ。
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仲間の代表・モウズイカ2

2023年11月18日 | 日記

モウズイカの蕾。ゴマノハグサ科モウズイカ属。
花冠5はやや左右相称で深く5裂、蕾状態では片巻き状に畳まれる。花冠外側にも、萼にも腺毛が散在する。

モウズイカの花。
ゴマノハグサ科の花の多くは2唇形で左右対称であるが、ビロードモウズイカ同様、モウズイカの花も放射相称に近い形になる。
雄しべ(蕊)の花糸に長い毛が付く(毛蕊花の名前の由来)が、ビロードモウズイカの毛が白であるのに対してモウズイカの毛は紫褐色となる。苞葉は披針形。
モウズイカの果実と種子。
ビロードモウズイカ同様球形の蒴果。熟すと上部が裂開し、果穂が風にゆすられて種子が振り出される。
モウズイカの種子は90年以上も発芽力を維持するという。世の中にはそんな事を調べる人がいるということ。

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