井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

将棋界の一番長い日

2018年03月06日 | 日記


将棋界の一番長い日と言われる日がある。「一番長い日」というのはA級順位戦最終局の行われる日のことで、今年度の場合3月2日である。
将棋界には順位戦というのがあって、A級、B級1組、B級2組、C級1組、C級2組の五つのクラスに分れてリーグ戦を戦う。各クラスの成績上位者2~3名が上のクラスに昇級し、成績次第で降級もある。最上位のA級で優勝した棋士だけが名人位に挑戦できる。
A級の最終戦は、名人位への挑戦権を獲得することもあるが、A級というステータスを失う可能性もある戦いで、同じ日に行われる。最終戦の持つ意味は大変大きく、自分の勝ち負けだけでなく、ライバル達の勝ち負けが影響する訳で、勝敗が決着するのは日付が変わる頃になることが多く、みんなの勝敗が気になる、そう言う意味で「一番長い日」なのである。

今年の一番長い日で、A級ではあり得ないと言われる位に稀有なことが起こった。
6勝4敗の棋士が6名でて、この6名でプレーオフが戦われることになった。
例年ならA級の定員は10名でリーグ戦は9局戦われるのだが、今年はある事情から定員が1名増えて11名、リーグ戦も10局戦われることになった。
図は第8局までの成績で、この時点で豊島8段が6勝2敗でトップ。3敗は久保王将と佐藤9段の二人だから、豊島8段が残りの2戦の内1局でも勝てば名人位への挑戦がぐっと近づく。3敗の二人が2連勝しなければすんなり挑戦が決まる。
ところが豊島8段は2連敗してしまった。2連敗しても前半の貯金のお陰でプレーオフには参加出来るが、プレーオフの相手は5名に増えてしまった。勝ってプレーオフに持ち込んだ棋士あり、負けてプレーオフになった棋士あり、勝って残留を決めた棋士あり、負けて残留を逃した棋士あり。
いろんなドラマがこの一番長い日に起きるのだ。
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