散歩中にこんな風に、道路の一部が囲われていました。
あらまぁ、地面がここだけ、凸凹しちゃっています。
鋼鉄のヘルメットをかぶった鋼鉄のロボット・モグラが地面下から頭を出そうとガンガンやっている姿を想像して、可笑しくなりました。
* * *
住み込みヘルパーさんの休憩時間をカバーする仕事を始めて、早や9ヶ月目に入ったワタクシ。
一昨日の日曜日は、2件の顧客さん宅をまわりました。
2件目の顧客さんは、一昨日が三度目とまだ馴染みの薄い、ジェフさん(仮名)でした。
ジェフさんのところに伺った前の2回は、お昼過ぎの2時間ずつの訪問でしたが、
一昨日は初めて、午後1時半から5時半までという、4時間のシフトでした。
ジェフさんは101歳(!)で、ここ半年ほどの間に救急搬送→入院を3回ほど繰り返し、
現在は尿カテーテルを装着して、ベッドで寝たきりの状態です。
気難しそうな見た目、耳も遠いそうで、私が到着して挨拶しても、「用があったら呼ぶから」 と、
すぐに居間へと追いやられます。
前に伺った二回で私がしたことといえば、たった一度だけ、ジェフさんの要望で寝室の窓を閉めたこと、それだけでした。
あとはず~~~っと、居間に座って待機です。ヒマつぶしに、スマホをいじりながら。
ときどきこっそりジェフさんの様子を見に行くと、目を閉じてうとうとされているようでした。
お昼過ぎの静かな時間帯だから、用事がないのだろう。
それにもし用事があっても、慣れている住み込みヘルパーさんの方がいいから、
できれば私には何も頼みたくないのかも。
まぁそういう顧客さんもいるよね。
と思い、納得していました。
一昨日、私が到着してから2時間以上経ったとき、ジェフさんがベッドから呼んだんです。
それで行ってみたところ、
「あ、アンタか・・・ マーク(仮名)はどこだ?」
と、住み込み中の男性ヘルパーさんを所望されました。
そこで 「今日は私は4時間のカバーに入っているので、マークさんは5時半に戻ります」 と説明したところ、
ジェフさん、声を荒げて怒り出しました。
「なぜ4時間なんだ!?いつもは2時間だろう!なぜそんな勝手な変更をする!」
なぜ今日は4時間なのかの理由までは私は知らなかったので、正直にそう言い、
私にできることがあればするので言ってくれるようお願いしましたが、
ジェフさんは 「マークが要るんだ!もういい!」 と、片手を振って、私を追い払う仕草。
それ以上そこにいてはジェフさんの神経を逆撫でするだけと思い、素直に退散しました。
顧客さんにこのような態度を取られたのは初めてだったので、正直、呆気に取られました。
間もなくマークが、バスルームを使うため、2階の自室から1階に降りてきました。
バスルームはジェフさんの寝室の真向かいにあります。
ジェフさんは耳が遠いはずですが、マークがバスルームから出てきたタイミングを絶妙にキャッチし、
マークに大声で詰問を始めたため、マークはジェフさんの元に行かざるを得なくなりました。
「どうして2時間以上も休憩を取るんだ!ワシはアンタが必要なんだぞ!ひどく痛むんだ!」
マークはジェフさんに、「私も知らなかったんですよ、オフィスが勝手に4時間にしたんです」
みたいなことを言っています。
ジェフさん、私にはどこかが痛いなんて、一言も言っていませんでしたけど!?
マークはまだ休憩時間中なのに、ジェフさんに責め立てられて休憩を続けられない。
ジェフさんは私には、何のヘルプもサポートも介助もして欲しくなさそうだ。
私がここにいても、意味がない。
そう思ったので、オンコールに電話して、状況を説明しました。
オンコール担当だったらしいケア・コーディネーターによると、マークは先週のある日に休憩をとれなかったので、
二日分の休憩を合わせての4時間だったそうです。
私が電話で話しているのを聞きつけたマークがやって来たので、オンコールに電話したことを告げ、
マークにも電話に出てもらいました。それからケア・コーディネーターはジェフさんにも直接話して
今日が4時間の理由を説明しようとしましたが、ジェフさんは 「アンタの言っていることはわからん」 と、
すぐに会話を打ち切り。
私はケア・コーディネーターとマークの同意を得て、訪問時間を50分ほど切り上げ、帰宅しました。
私がそれ以上そこにいても、意味がありませんでしたから。
ま~ったく、なんて失礼なク○ジ○イだ!
と、最初は驚き呆れていたんですよ。
介護を拒否されて、正直、凹みもしました。
どこか私に失礼があったのかな?とか、東洋人が嫌だったのかな?とか、ついつい考えてしまいます。
今週の土・日にもジェフさんのところに2時間ずつ伺う予定になっていたんですが、
これはもうケア・コーディネーターに 「キャンセルさせてください」 メールを送るしかないな、と。
でもその晩になって、マークの介護記録をアプリで読んだところ、ジェフさんは、
『尿道カテーテルが挿入されているペニスの先端部分がひどく痛んでいた』 とのことでした。
緊急に外回りの看護師さんに来てもらい、カテーテルを交換したら、痛みが治まったそうです。
なるほど、プライベートなボディー・パーツに関するヘルプが必要だったから、
ほとんど知らない私ではなく、よく知っていて同性でもあるマークにしか、助けてもらいたくなかったのでしょう。
ジェフさんの態度の原因がわかったので、とりあえず今週末の2時間ずつは、キャンセルしないことにし、
ケア・コーディネーターには、「介護記録を読んでジェフさんがなぜあんな態度をとったのか理解したから、
ジェフさんが私でいいのなら、今週末にはまたジェフさんを訪問します。あと昨日は、シフトを完遂せず帰宅したので、
働かなかった時間分は賃金はいただかなくて結構です」 とメールしました。
とはいえ、私は最低限のマナーを守れない人は大嫌いなので、いつまた気を変えるかもわかりません。
一昨日だって、ジェフさんが怒鳴る代わりに、なぜマークが要るのかを説明してくれていたら・・・と思います。
まぁそれも、羞恥心が邪魔をして、難しかったのでしょうね。
「ペニスが痛むので、よく知らないアンタではなく、マークに助けて欲しいんだ」
なんては、・・・ねぇ。
折よく昨日、『異性による介助』 に関するニュースをネットで読んだので、
それについては、また書きたいと思います。