ハナママゴンの雑記帳

ひとり上手で面倒臭がりで出不精だけれど旅行は好きな兼業主婦が、書きたいことを気ままに書かせていただいております。

ベティーさんを見舞う

2023-08-15 22:12:49 | 仕事

昨年の秋に、住み込み介護の仕事から足を洗った私。

今日は、その最後の顧客さんだったベティーさん(仮名)のお見舞に行ってきました。

(今日は仕事で行ったわけではありませんが、ベティーさんとは仕事を通じて知り合ったので、

この記事も『仕事』のカテゴリーに入れています。)

 

 

受付の方の話では、ベティーさんは一昨日嘔吐されたので、念のため訪問者には、日を改めて出直すか、あるいは

PPE(Personal Protective Equipment=使い捨てのマスク・エプロン・手袋などのこと)を着用してほしいとのこと。

もちろん私は、PPEを着用して入室させていただきました。

こういったバリアー・ナーシングは、病院で働いていたときたまにありましたから、慣れっこです。

せっかく訪ねたのだもの、ベティーさんに会えずに帰れますかって!

 

 

ベティーさん(96歳と5ヶ月)がほぼ歩けなくなったのが、6月末頃。

固形物を一切口にしなくなったのが、7月17日頃。

往診してくれたお医者さんが、住み込んでいたジョアンに「あと2日から4日(の命)」と言ったのが、7月20日頃。

私が外出する用のあったジョアンのためカバーに入ったのが、7月24日。

終末期に入ったベティーさん

ふたたび往診してくれたお医者さんが、ジョアンに「あと1日か2日(の命)」と言ったのが、7月27日頃。

ジョアンから「ベティーさんは養護施設に移った」と聞いたのが、8月3日。

 

ベティーさんが自宅を出られてしまった以上、ジョアンがベティーさん宅に留まる意味がなくなったからでしょう、

先週末ジョアンから、「今は父親の家にいる」とメールをもらいました。

ジョアンは養護施設と頻繁に連絡を取っているようで、ベティーさんはもうひと月近くも水だけで過ごしているとは

思えないほど頭がはっきりしている、とのこと。訪問も許されているそうなので、

遅ればせながら私も、今日、お訪ねさせていただいたわけです。

 

 

 

ラッキーなことにベティーさんは、私が到着したとき目を覚ましておられて、ナースコールボタンで、

ナースに鎮痛剤を要求しようとしているところでした。

3週間ぶりに会ったベティーさんは、大分お痩せになられていましたし、会話もかなりゆっくりでしたが、

相変わらず頭の中はクリアーで、びっくりです。

私の家族(ムスメとか義母とか)のことを尋ねたり、ご自身のお友達の近況を話してくださったり。

とろみをつけたオレンジ飲料を所望されたときは、スプーンで介助し、背中が痛むとおっしゃったときは、

余分の枕を背中の下に押し込んだり。そんなことをしながら、一時間ほどお邪魔しました。

お友達が多く、近所にも仲良しが多いベティーさん。

病室には花瓶に活けられた花束が3つ、鉢植え(←イギリスですから・・・)がひとつ、

カードが何枚か、飾られていました。友達が無きに等しい私には、眩しいような光景でした。

 

「最後まで自分の家で暮らしたい」 と、よく言っておられたベティーさん。

自宅と比べたらやはり、殺風景と言わざるを得ない病室に横たわるベティーさんを見ていて、

何ともいえない気持ちになりました。

ベティーさんに、速やかに永遠の眠りが訪れることを、お祈りします。

 

*       *       *

 

帰途、ネイルズワースに立ち寄って、町をぶらつきました。

昔ながらの商店街もあって、好きです、こういう町

 

 

ショーウィンドウの中にいたワンコに心惹かれましたが、年齢的に、モノは増やすのではなく減らさなければならない身。

写真だけで我慢です。

 

それにしてもカワイイ・・・

ネイルズワースに舞い戻って買っちゃったりしないよう、自分を制さねばっ!

 

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