本堂脇にある池の周りにも数種の桜の木があります。
左の画像のは「御車返し(みくるまがえし)」と言われている桜で、ソメイヨシノのような華やかさはありませんが、楚々とした美しさに御車を引き返させ眺めた・・・と言う謂れに「確かに、、」と感じるのは私だけではないと思います。
池の奥に植えられている椿「太郎冠者(たろうかじゃ)」の足元に、ショカッサイ(別名:ムラサキハナナ)がもう咲いていました。この花も、例年より少し早めの開花のような気がします。
境内には様々な品種の椿も植えられています。
左から「 玉の浦(たまのうら) 」…五島列島福江島の野生ヤブツバキの突然変異種で、濃紅色に白の覆輪の美しい花です【 桐野秋豊氏著 “ 椿 ”より抜粋 】
本来の花は、白の覆輪が大きいのですが、光則寺のは花弁の先端だけに白が入っています。でも、十分美しい花です。
真ん中は「 古金襴(こきんらん) 」…白地に様々な絞りの入った美しい品種です。八重~牡丹咲きの大輪で見ごたえがあります。大輪のせいかもしれませんが、少し俯き加減の花姿が何ともいえず趣きを感じます。
右のは「 孔雀椿(くじゃくつばき) 」…紅地に白斑が入り、細めの花弁が少し反ったような姿をしています。母屋前に鉢植えで置かれています。
桜や海棠につい目を奪われてしまいますが、ちょっと横に目を移すと、三椏(みつまた)や、山吹(やまぶき)、クリスマスローズ、貝母(ばいも)などもちゃんと自己主張しています。
ここ数日の花冷えで、今週末もたくさんの花を楽しむことが出来るのではないかと思います。
また、4月8日には本堂の前に境内の花を中心に飾られた花御堂(はなみどう)が置かれ、海棠(かいどう)の花とのコラボレーションは一見の価値があります。
( 2013年3月24日撮影 )