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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

報道人のモラル

2014-12-25 19:21:06 | メディア
 以下は、『朝日新聞』記事。TBS記者が、どういう人間関係のなかで取材していたかがわかるというものだ。TBSの立場も、したがって取材内容も、結局自民党に依拠したものだということを如実に示すものだ。

 TBS広報部長のコメントはあまりに簡単すぎて、TBSに対する信用を失わせる事柄であることについての認識がないように思う。TBSに対しても、そういう立場の報道機関であることを前提に、これから見ていこう。 


自民支部、TBS記者の宿泊費払う 「精算を失念」

2014年12月25日17時52分

 元内閣府政務官の島尻安伊子参院議員(49)が代表を務める「自民党沖縄県参院選挙区第2支部」が昨年6月、取材で出張中だったTBS記者のホテル宿泊代を政治活動費から支出していたことが25日、2013年分の政治資金収支報告書や島尻事務所への取材などからわかった。

 島尻事務所によると、TBS記者から同県名護市辺野古を取材したいと相談があり、事務所でホテルを予約。宿泊費を政治資金から支払った。報道機関からの問い合わせを受け、23日にTBS側から代金を受領したという。「記者の宿泊費の精算を失念していた。今年の報告書に記載して報告したい」としている。

 収支報告書によると、組織対策費の項目に昨年6月24日付で「宿泊代」として名護市のリゾートホテル「カヌチャベイリゾート」への1万5千円の支出が記載されている。

 TBSの藤原康延広報部長は「社員が宿泊代を適切に会社に請求せず、代金を先方に支払った。今後は記者教育を徹底する」と話している。

いよいよ

2014-12-25 08:24:17 | 政治
 今日の新聞(『中日新聞』)の一面、トップが「安保法制の整備加速」、そして「原発維持に積極姿勢」。

 「積極的平和主義」という名の「積極的参戦主義」と、原発再稼働など原発依存をさらに推し進めようという、地獄への道を、安倍政権はとろうとしている。

 自民党・公明党への投票数からみると、安倍政権のこうした政治に、たしかに日本国民が賛成したわけではないが、しかし投票に行かないという行為だって、立派な政治的行為である。要するに、日本国民は、安倍の危険な政治に消極的にでも、ゴーサインを示したのである。

 日本国民は、さらなる原発事故、アメリカの戦争に加担することによる国内外でのテロ事件など、危険な道を選択したのである。

 安倍政治の原発政策や外交軍事政策に賛成しているわけではない、という意見もあるが、しかし結果的にその選択をしたのである。いろいろな事件がおきてから「こんなはずではなかった」というのは、もう通用しない。

 原発立地であっても、危険であるから人口の少ないところに立地するわけで、電力会社や政府が「安全だといっていたから」というのはこれも通用しない。福島の事例があるのだし、また何故に立地地域に湯水の如きカネを投入するのかは、少し考えてみればわかることだ。これは福島の原発立地地域(現在住めなくなっているところも)にも、言えることだ。

 政治に対する意識が低い、ということもあるだろう。しかし安倍政治の行方を想像できなかったと、あとから言っても、それは日本国民が選択したことだと、ボクは考える。

 要するに、今後現れてくるはずの安倍政治の結果は、日本国民が背負うしかない、ということだ。

 『中日新聞』の、「中日ボイス」では、どういう考えで、総選挙に関与したかをアンケート調査を行った。そこに、こういう意見があった。

三重県の主婦(41)は「アベノミクスで生活が楽になった実感はないし、集団的自衛権行使は戦争に突き進む可能性が否定できない。それでも自民を選んだのは、代わる政党がまったくないから」と説明。岐阜県の自営業男性(46)は「自民を選びたくはないが、他に投票する政党がない。ほぼあきらめの中で自民」と複雑な心中を明かす。
 「野党不信」が最大の要因だが、その源流は民主党前政権への失望のようだ。福井県の男性会社員(36)は「民主党政権は経済・外交・安保・原発対応すべてで与党の資質がなかった」。石川県の公務員男性(59)は「民主党の迷走で国民は多大なストレスを受けた」。その結果、「安定感のある政党」(静岡県、七十四歳男性)として自民を選ぶ心理が働いた形だ。


 民主党政権はたしかにダメだった、しかし自民党の安倍政権はそれよりマシなのか。

 ボクには、理解できない。

 それでも、どういう政治が行われようと、日本の近現代史をみると、為政者は責任を取らず、いつも国民に責任が押しつけられる。日本国民は、それを甘受するのだろうか。