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浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

リニア新幹線

2014-12-08 22:02:10 | 社会
 JR東海がリニア新幹線をつくるようだ。ボクは「狭い日本そんなに急いでどこへ行く」という気持と共に、こんな自然破壊を許してよいのか、という怒りももっている。

 21世紀は、地球が変動期を迎えているようで、大地震、火山噴火、海水温の上昇、二酸化炭素濃度の上昇など、人類をはじめとした生物がこの地球上でいきていけるのかということも問われているように思う。

 そういうときに、地中を走るリニア新幹線を建設するというのは、無謀であるとしかいいようがない。

 最近JR東海が行っている説明会の記事を読んでいて、最初は林道の改修からはじめるということが記されていた。

 ボクは大井川上流の、ふつうの人が入れないところまで許可を得て入り込んだことがあるが、大井川の上流は土砂崩れなどで自然破壊が激しく進んでいることを見て驚いたことがある。大井川の上流は、きわめて崩れやすいところだ。山の頂上から崩れているところもあった。

 林道をつくると、そこから崩れ始めるということも聞いた。

 リニア新幹線のために大量の土砂を掘削するというのだ。その工事のためにたくさんのダンプが入る、そして残土を山の中に残しておくという。

 いったいどうなるのだろうか。自然破壊のための工事であるように思う。

 ストップ!リニア新幹線!

自民党の圧勝か!

2014-12-08 18:10:39 | 政治
 小選挙区制を導入した時に起こる事態が、今回の選挙で出現する。どのような理由をつけようと、小選挙区制の導入は、自民党の圧勝と憲法改悪を実現する手段であった。一時的に、民主党政権を実現させたが、その民主党とて、もとはといえば自民党から立候補してもよいような者ばかり。

 だからボクは、小選挙区制導入に賛成した政党、そして小選挙区制導入の旗振りをした人々、たとえ今小選挙区制は間違いであったと主張していても、ボクは彼らを信用できない。というのは、導入時、こういう事態が起きることは予想できていたからだ。

 日本国民はバラバラにされて、自民党、アメリカと巨大企業の最大限の利益を保障する新自由主義的政策を推進する政党と化した自民党の、国民にとっては嵐のような政治にさらされることになる。

 仕方がない、日本国民が選んだものだから、我慢するしかない。

ずっと占領状態

2014-12-08 08:51:52 | 近現代史
 今日は12月8日。1941年のこの日、日本軍はまずマレー半島のコタバルを攻撃しイギリス軍と交戦状態に入り、そして日本艦隊は真珠湾を攻撃した。対米英戦争の開始である。

 当初から、この戦争が「無謀」であることはわかっていたし、早期に終戦に持ち込まないと日本が壊滅的な状況になることは予想されていた。そしてその予想通りになった。

 この「無謀」な戦争を煽った指導者たちは、少数を除き、戦後も生き残った。そして「鬼畜米英」を叫んでいた者たちが、アメリカ軍のために献身的に働き始めた。

 しかし日本の民衆は、そういう指導者たちの責任を追及することをしなかった。だまされたまま、まただまされ続けることを選んだ。

 別に日本人だけがそうだとはいわないが、日本人はやはりそんなに考える民ではないということだ。坂口安吾の言う「時代的感情」に呑まれ、ボクのいう「時流」に流されていく、そういう歴史を歩んできている。たとえば前々回の総選挙で民主党が大勝したが、それも「時流」である。そしてその後の自民党に大きな勝利を与える結果となった2年前の総選挙も「時流」である。

 1970年代はじめ、歴史学会では「人民闘争史観」がはやった。これも歴史学会の内部での「時流」ではあった。子細に見ると、人民は「点」としての闘争は行ったが、それらは「面」としての闘争にはならなかった。しかし「人民闘争史観」は、その「点」を「面」として捉えようとした。

 たとえば戦後でも、労働運動は幅広く存在した。しかしその単位は企業別組合であった。「点」としての一企業の一労働組合の集合体としての全国組織であった。「点」の集合体であって、「面」ではなかった。

 政治経済的権力は、「点」としての労働組合を攻撃し、あるいは骨抜きにして、そうした「点」をふやしていき、労働者を管理する労働組合に変質させていった。今や労働組合は、企業の労務管理の代替組織化している。その全国組織である連合は、そうした労務管理の代替組織の集合体であって、権力機構の一端を担う。

 話が思わぬ方向に展開していった。

 戦前・戦後の厚顔無恥の指導者たち(「鬼畜米英」から対米従属へとノーテンキに生きた者たち)と「線」でつながる者たちが、今も日本の指導者として君臨している。

 今日を、あの戦争を引き起こした指導者たち、戦後もぬくぬくと生き抜いた者たち、そしてその末裔たちのことを、怒りをもって振り返る日としよう。