春江美術館・画廊春 (彫刻家 奥村信之・描く詩人 水村喜一郎作品常設) 

春江美術館・画廊「春」作品展示の様子を 画廊犬コテツと共にお伝えします。

絵の深さは画家の生き様 水村喜一郎展(4)

2015年03月22日 | 水村喜一郎 画家

水村喜一郎展開催から1週間過ぎました。毎日絵を眺めながら、

自然体の画風だが底光りする厚塗りのマチエール、不思議な静寂

このような画風に至ったのは何故だろうか、いろいろ考えていました。

2002年の著作「両腕を失っても夢は捨てない」をアマゾンで取り寄せて

読んでいますが 知らなかった画家の生き様と同時に絵に対する画家の

姿勢が興味深く描かれています。

・絵描きは絵が全てだ。手で描こうが、口で描こうが、同じ土俵で勝負すべきだと思っている。

「ぼくが絵描きとしてやっていけるかもしれないとおぼろげな確信のようなものを持てるようになったのは、ようやく30才になったときだった。いくたびの山や谷があった。そのたびに、どう生きていくべきか問い続けた。その問いかけの中で、絵が好きで好きでしかたない自分を何度も確認した。好きなことなら、どんなにつらくって、貧しくたってできるものだ。僕にとって絵を描くことと、生きていくことを切り離して考えることはできない。これが僕だ、ということを表現する方法が絵だと思っている。」

この一文が 水村喜一郎の絵の核となるところだと思います。こういった画家は今では少なくなったと思います。その姿勢が見るものに感動と力を与えてくれます。

「みかん」F3

「慈姑」M3

 

水村喜一郎展 大垣市藤江町4-14 画廊春で開催中です。

 

tel 0584-78-0043 代表 田渡達久

 

皆様足をお運び ご鑑賞ください。

 

 

 

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水村喜一郎展(3)

2015年03月18日 | 水村喜一郎 画家

中日新聞西濃版に水村先生の記事を載せて頂きましたのでご紹介します。

実は先生には 個展初日にこちらに来て頂きました。

前日の昼からご一緒させて頂き楽しく充実した時間を過ごすことができました。

地元の、絵に詳しく優れたコレクターである方に夕食などご招待頂き、

歓談しながらたくさんの興味深いお話しをお聞きすることができました。

夕食会では兵藤和男画伯の話が出た頃から盛り上がり、主体美術の仲間やら

森本仁平、堀研画伯とのエピソードなど、私の知らない画家の話ばかりでしたが

めっちゃめちゃ楽しい絵画論をお聞きました。

普段は鴨川の丘の中腹で静かに画業に励まれている先生ですが この日は

たくさんの内容の濃いおしゃべりを十分に楽しまれました。

今回ご紹介する絵です。

「あざみ」縦長の板に油彩

「みかんとプラム」F3

 

水村喜一郎展 大垣市藤江町4-14 画廊春で開催中です。

tel 0584-78-0043 代表 田渡達久

皆様足をお運び ご鑑賞ください。

 

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画廊春 水村喜一郎展(2)

2015年03月17日 | 水村喜一郎 画家

ちょっと大変なことでした。

個展のお茶菓子にとまんじゅうを置いていたのですが コテツ君がビニールで包んだまんじゅうを

2個食べました。冷や冷やしていましたが無事二日ぶりに排出されました。やれやれです。

今日ご紹介する2点です。

「南瓜と慈姑」F4

どこから見ても反射するので撮影に苦労しました。

先生は納得するまで描き込まれます。その結果このようなマチエールが生まれます。

アトリエでの孤独で深い制作です。

「ミカン枯れて」約2号

ミカンのミイラだそうです。アトリエに20年近く置いてあるそうです。

何という時間の集積でしょうか。

孤独で長い、静かな創作活動が生み出しました。

 

水村喜一郎展 大垣市藤江町4-14 画廊春で開催中です。

tel  0584-78-0043 代表 田渡達久

皆様足をお運び ご鑑賞ください。

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画廊春 水村喜一郎展(1) 

2015年03月17日 | 水村喜一郎 画家

3月15日~4月5日まで 画廊春で開催中です。

今日は展示作品の中から3枚ご紹介します。

「どくだみの花」M6油彩

厚塗りで底光りする独特のマチエール 

じっと眺めていると寂しさの中に慈しみの心が伝わってきます。

この絵は水村先生秘蔵の絵であり、今回作品展で扱うことをためらわれた1枚です。

傑作は所有すべき人間を選びます。私が尊敬する素晴らしいコレクター様のところに収まりました。

この絵には水村先生の言葉が添えられています。画廊にてじっくりご鑑賞ください。

「夕映えの海」板に油彩

縦長の小さい絵ですが夕暮れの情感が伝わります。

作家の水上勉氏がこんな一文を寄せています。

 

とりわけ半具象の作品だとこの人の力というものが、

額の外にほとばしっている音を聞くのである。

両手を失って得た恩寵というものを、

この人は語り続けて 絵にしているのだと思う。

勝手なことを言わせてもらうと、人生の一日のうちの

たった一瞬のできごとが、

心棒になって絵に化生したような感銘を受けるのである。

「夕映えの山」ハガキ大の板に油彩

 

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とんちんかん 二人組の 二人展

2015年03月01日 | 画廊春展示

 川本良徳君は画廊春の取り扱い作家(陶芸)ですが、先日いきなり「二人展のことですが」

と話しだし、「4月だと思っていたら3月でした。」と切り出しました。

泡食うどころかこちらも  「そんな約束したっけなあ・・・。」といったとんちんかんな話です。

場所は大垣フォーラムホテルの北ロビーのギャラリーなんですが 先方に迷惑掛けると

いけませんので なんとか手元にある小品をかき集め 展示しました。

こんな立派な案内まで作って頂き恐縮の限りです。

ホテルにとっては予定通りですが、こちらはすっかり忘れており、全く急な話でしたので

DMもなしで展示しっぱなしとなりました。全く申し訳ありません。

搬入時も用事があり、適当に並べてお任せに放っておいたので さすがにばつが悪く

今日 画廊のお客さんと一緒にちょっと見てきました。

作品ラベルも付けて頂きとてもきれいに展示されておりました。全く恐縮です。

川本君の作陶はぐんぐん進化して 大家の風格を醸し出すようになりました。驚きです。

9月には 画廊春にて 個展をして頂きます。とても楽しみな作家です。

これが今回大きい部類の水彩です。アスパラとオダマキを描きました。

こんな感じで並んでいますので お近くの方はちょっとのぞいていただけるとありがたいです。

 

 

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