水村喜一郎展開催から1週間過ぎました。毎日絵を眺めながら、
自然体の画風だが底光りする厚塗りのマチエール、不思議な静寂
このような画風に至ったのは何故だろうか、いろいろ考えていました。
2002年の著作「両腕を失っても夢は捨てない」をアマゾンで取り寄せて
読んでいますが 知らなかった画家の生き様と同時に絵に対する画家の
姿勢が興味深く描かれています。
・絵描きは絵が全てだ。手で描こうが、口で描こうが、同じ土俵で勝負すべきだと思っている。
「ぼくが絵描きとしてやっていけるかもしれないとおぼろげな確信のようなものを持てるようになったのは、ようやく30才になったときだった。いくたびの山や谷があった。そのたびに、どう生きていくべきか問い続けた。その問いかけの中で、絵が好きで好きでしかたない自分を何度も確認した。好きなことなら、どんなにつらくって、貧しくたってできるものだ。僕にとって絵を描くことと、生きていくことを切り離して考えることはできない。これが僕だ、ということを表現する方法が絵だと思っている。」
この一文が 水村喜一郎の絵の核となるところだと思います。こういった画家は今では少なくなったと思います。その姿勢が見るものに感動と力を与えてくれます。
「みかん」F3
「慈姑」M3
水村喜一郎展 大垣市藤江町4-14 画廊春で開催中です。
tel 0584-78-0043 代表 田渡達久
皆様足をお運び ご鑑賞ください。