わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

飯舘村長泥地区その1

2012年06月08日 | 日々雑感
飯舘村のキャンプ説明会で、多くの協力を得た自治会長さん。

全村から子どもを持つ世帯が避難してきた吉倉住宅をまとめる会長さんです。

説明会から一夜明け、会長さんの部屋にお招きいただき朝食をいただきました。

感謝です。

私は説明会を開催した部屋に泊まらせていただいたのです。



朝食をとりながら、会長さんが新聞をポンっとこっちに投げました。

そこには飯舘村の放射線量に応じた区域再編案の記事が一面にありました。

実は、この会長さん、飯舘村のある地区の区長さんでもあります。

記事にピンク色で色づけされた長泥地区。

この地区は、夏には立ち入りが制限されるそうです。

朝食の箸をすすめながら、会長(区長)さんは、この記事を見ながら「今更・・・」とつぶやきました。


▼この日の朝刊1面に掲載されていた。





「さあ、行くか」という会長(区長)さんの声に促され、車に乗り込みました。

泰阜村教育長とNPOグリーンウッド事務局長と合流して、飯舘村を巡りました。

もちろん会長(区長)さんの案内です。


▼飯舘村役場




飯舘村役場付近の線量は1マイクロシシーベルトに満たない値です。

それでも、もう役場には日直の1人しか人影はありません。


▼役場の中




その替わり、いくつかの事業所や老人ホームには多くの人影です。

また、住民による防犯組織「いいたて見守り隊」の事務所・待機所にも、多くの人びとが集っていました。

この見守り隊、職を失った村民の雇用対策でもあるようです。

会長(区長)さんも、今月は週2回、夜中10時~翌朝6時までの夜勤(3交代制)で見守り隊勤務だそうです。


▼見守り隊の軽トラック。





役場から12~13㎞南下した長泥地区に行きます。

広い、この村は。

なんでも、全国で4番目に広い村だとか。

長泥地区は、もう浪江町に隣接しています。

村内の峠を越えて長泥地区に入る地点で車が停まりました。

長泥地区住民が、長年かけて力を合わせて整備してきた展望公園や、紫陽花の並木。

「晴れた日にはここから海が見えた。みんなで弁当と飲み物をもってきてお花見したんだ」

ひとつひとつの物語を、までいに(丁寧に)語る会長(区長)さん。

「あの海から飛んできたんだな。まともにここへ来てしまったんだな」

海の見える絶好の条件が、裏目に出たというやるせなさがにじんでいました。


▼長泥地区全景。山の向こうに海が見える






長泥地区。

目を疑うような数字が待っていました。

続きは次回に。



代表 辻だいち


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