わが大地のうた♪

NPOグリーンウッド代表理事:辻英之(だいち)が今、南信州泰阜村から発信する炎のメッセージと…日々雑感!

【日本最後の世界自然遺産】 ~ヤンバルクイナと共生する集落~

2017年06月26日 | 全国のなかまたち
沖縄にいる。

島の一番北部に位置する「やんばる(山原)」。

そのままの沖縄が残っている国頭村「安田(あだ)」地区と付き合ってもうかれこれ15年。

この地区が創るNPO法人の役員もつとめているので、年に一度の総会。


▼美しい弧を描く安田の集落




▼安田集落の雰囲気




▼集落で運営する協同売店








▼Iターンの若夫婦が仕切っている






またこの地区の自律心がふるっている。

200人ほどしかいない集落だが、住民自治の意識が非常に高いのだ。

絶滅の危惧にあったヤンバルクイナを保護する施策を、村や、県や国にさきがけて、実際にやってしまう。

その正当性と成果を突き付けられて、国が重い腰をあげていく。

その積み重ねの歴史は、明確に「何を守るのか」「誰を守るのか」を議論して、動いていく自己決定の歴史でもある。

もう、ほんとに、今の政治家に見習わせたいとつくづく想う。


▼NPOの総会




▼懇親会は、まずはオリオン




▼おばあが朝に獲った島タコ








▼無人島のツアーをオブザーブ







絶滅危惧種の「ヤンバルクイナ」がこの集落では頻繁に見られる。

今回も、たった30分で4回も道端に姿を現した。

姿が見えなくとも、夕方~夜はクイナの大合唱が聴ける。


▼ついに写真にとらえた、野生のヤンバルクイナ




▼飛べないクイナは、道路で事故に遭う






▼溝に落ちた小動物が、上がれる階段が、数十mおきに設置してある。






昨年にこの地は国立公園化し、来年には世界遺産に登録されそうだという。

この集落の、自治能力の高さと自律意識の高さがなければ、それはなかったことだろう。

そして、どうやらここは、日本最後の世界「自然」遺産候補らしい。

日本では、もう自然遺産候補はなく、文化遺産候補になってしまうとのこと。

自然遺産なのか文化遺産なのか、その価値は私にはわからない。

でもね、みなさん、その判断には、米軍北部演習場の存歳やら、辺野古基地やら、高江ヘリパッドやらと、複雑に絡み合うらしい。

世界遺産登録に、日本のこの恥ずかしい政治状況が関係するってさ。

言ってはいけないんだろうけれど、もう、アホらしくなる。

お願いだから、当たり前の価値を、当たり前に裁断する社会になってほしい。







自己決定権が著しく低い沖縄。

その沖縄にあって、やんばるの地は、住民の自己決定権を発揮し続けてきた。

そのやんばるの地に立ち、心から願う。

当たり前の価値を、当たり前に裁断する社会になってほしい。



代表 辻だいち