環境と体にやさしい生き方

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中国のレアアース輸出規制と日本の技術流出

2010年10月16日 | 中国
中国は、尖閣諸島沖の漁船衝突事件に絡んで、いまだに日本向けのレアアース(希土類)輸出規制をおこなっています。
それにもかかわらず、WTO(世界貿易機関)の国際ルールに違反しているとの批判を避けるため、政府の関与を否定しています。

レアアースが使われているのは、電気自動車のモーター(ネオジウム、サマリウムなど)や光磁気ディスク(ジスプロシウムなど)、照明などの蛍光体(イットリウム、セリウムなど)、金属加工や医療に使われるレーザー(イットリウムなど)、排気ガス浄化の三元触媒(セリウム)、デジカメ用レンズ(ランタン)などのハイテク製品です。

これらのハイテク製品は日本企業の技術開発によるものが多いにもかかわらず、関連技術の中国への流出によって、中国国内でのレアアースの需要が増えているという現実があります。
現在、日本では官民をあげて中国以外の国からレアアースを調達するための動きを加速していますが、今後はこれに加えて、先端技術の国外流出を防ぐ手立ても必要です。

拙著「覇権大国中国が小日本を消す日」でも、「日本企業のノウハウは何でも手に入れられる」の項で触れましたが、中国は資本参加やM&A(合併・買収)だけでなく、スパイ活動によっても日本の先端技術を入手しています。

2006年に経済産業省が実施した企業アンケートによると、回答のあった製造業関連企業357社のうち、19.3%が明らかな技術流出があり、16.5%が技術流出と思われる事象があったと答えています。また、このうち、技術流出のあった地域の63.5%が中国となっています。

最近では、企業を定年あるいは中途で退職した技術者が高額な給料で中国などの新興国の企業に再雇用される例も増えています。

このように、ハイテク製品に必要とされるレアアースなどの資源は、中国がその有効性を認識し、活用技術を入手したことでさらに問題を深刻化させている面があることも否めません。
日本には、資源の安定確保の他に、技術の流出防止のための戦略も欠かせません。


 覇権大国中国が小日本を消す日―汚染された日本海と日本国土を廃棄せよ!

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