バイオマスエネルギーとは、生物資源を原料として得られる再生可能なエネルギーのことをいいます。
代表的な種類としては次のようなものがあります。
①木質系、農業・畜産・水産系の残さなどの乾燥系
②食品廃棄物、バガス(サトウキビの搾りかす)、家畜ふん尿、下水汚泥、生ゴミなどの湿潤系
③製糸工場の廃液、古紙、糖・でんぷん、廃食用油など
(日経エコロジー 環境経営事典2009 「バイオマスエネルギー」より)
農水省では、「バイオマスは、生物が光合成によって生成した有機物であり、バイオマスを燃焼すること等により放出される二酸化炭素は、生物の成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素であることから、バイオマスは、ライフサイクルの中では大気中の二酸化炭素を増加させない。」(カーボンニュートラル)と説明しています。
そして、地球温暖化を防止し、持続的な循環型社会を構築するためには、バイオマスの利活用が重要だとしています。
しかし、日本ではこれらバイオマスエネルギーの利活用がなかなか進んでいないのが現状です。
前述の湿潤系のバイオマスについては、酸素を遮断して微生物分解させる嫌気発酵によってバイオガスエネルギーを取り出す方法があります。このバイオガスの成分はメタンガスが65%前後を占めるため、メタン発酵と呼ばれることもあります。(その他の成分はほとんどが二酸化炭素で、微量の硫化水素も含まれます。)
ヨーロッパでは、デンマークやドイツを中心に多くのメタン発酵設備が稼動していますが、日本ではまだ数が少ないのが現状です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/04/4e4c14355586b61494cf18375033cc41.jpg)
【ドイツの農家にある小型のメタン発酵施設】(以下4点とも筆者撮影)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/e2/4d2f218fb234b822bb75f4b078a0a380.jpg)
【ドイツの農家にある小型のメタン発酵施設】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/73/5edeaee058d07f359742322ad699cc72.jpg)
【ドイツの農家にある小型のメタン発酵施設】
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/63/c679ca8eeecdda150cf53dbe3c329683.jpg)
【ドイツのコーンスターチ工場にある大型メタン発酵施設】
バイオマスの特徴や日本でメタン発酵が進まない理由には次のようなことが上げられます。
・バイオマスは、広く(広範囲)、薄く(少量ずつ)存在するために、収集コストがかかる。
・初期投資が高い。
・ドイツなどと比べ、バイオガス発電の買い取り価格が安いため、維持費とのバランスがとれない。
・ガスを取り出した後に残る消化液の利用が難しい。
(液体の肥料として使用するには、利用時期や量に応じた貯留設備、耕地面積が必要)
ヨーロッパでは、従来のバイオガスの発電利用から、最近ではガス精製によって純度の高いメタンガスを作り、都市ガス原料として使用するケースが増えつつあります。
日本では、現状特に、バイオマスの利活用に関する国の政策や法律が中途半端であり、たとえ設備ができても長期的に安定した稼動を維持することは困難です。このため、日本ではうまく稼動していない設備も少なくありません。
エネルギー資源の多くを輸入に頼る日本は、もっと国内に賦存するバイオマスのエネルギー利用を検討すべきです。
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①木質系、農業・畜産・水産系の残さなどの乾燥系
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③製糸工場の廃液、古紙、糖・でんぷん、廃食用油など
(日経エコロジー 環境経営事典2009 「バイオマスエネルギー」より)
農水省では、「バイオマスは、生物が光合成によって生成した有機物であり、バイオマスを燃焼すること等により放出される二酸化炭素は、生物の成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素であることから、バイオマスは、ライフサイクルの中では大気中の二酸化炭素を増加させない。」(カーボンニュートラル)と説明しています。
そして、地球温暖化を防止し、持続的な循環型社会を構築するためには、バイオマスの利活用が重要だとしています。
しかし、日本ではこれらバイオマスエネルギーの利活用がなかなか進んでいないのが現状です。
前述の湿潤系のバイオマスについては、酸素を遮断して微生物分解させる嫌気発酵によってバイオガスエネルギーを取り出す方法があります。このバイオガスの成分はメタンガスが65%前後を占めるため、メタン発酵と呼ばれることもあります。(その他の成分はほとんどが二酸化炭素で、微量の硫化水素も含まれます。)
ヨーロッパでは、デンマークやドイツを中心に多くのメタン発酵設備が稼動していますが、日本ではまだ数が少ないのが現状です。
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【ドイツのコーンスターチ工場にある大型メタン発酵施設】
バイオマスの特徴や日本でメタン発酵が進まない理由には次のようなことが上げられます。
・バイオマスは、広く(広範囲)、薄く(少量ずつ)存在するために、収集コストがかかる。
・初期投資が高い。
・ドイツなどと比べ、バイオガス発電の買い取り価格が安いため、維持費とのバランスがとれない。
・ガスを取り出した後に残る消化液の利用が難しい。
(液体の肥料として使用するには、利用時期や量に応じた貯留設備、耕地面積が必要)
ヨーロッパでは、従来のバイオガスの発電利用から、最近ではガス精製によって純度の高いメタンガスを作り、都市ガス原料として使用するケースが増えつつあります。
日本では、現状特に、バイオマスの利活用に関する国の政策や法律が中途半端であり、たとえ設備ができても長期的に安定した稼動を維持することは困難です。このため、日本ではうまく稼動していない設備も少なくありません。
エネルギー資源の多くを輸入に頼る日本は、もっと国内に賦存するバイオマスのエネルギー利用を検討すべきです。
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