環境と体にやさしい生き方

環境の悪化は生物系全体に大きな影響を与えています。環境と体にやさしい健康的な生活を考えるための新鮮な情報を紹介します。

クマの大量出没とTPP

2010年10月27日 | 環境問題
近年、人の生活圏へのクマの出没が急増し、人間が襲われるなどの被害も増えています。
今年は、これまでに2,400頭以上が捕獲され、このうち2,100頭が殺されています。また、人間の負傷は約1,000名、死亡も4名となっています。(朝日新聞 2010.10.25)

また、クマに限らず、シカやイノシシ、サル、タヌキなどが生活圏に出没することが多くなり、農業への被害も目立っています。
人間の生活圏に限らず森の中でも、貴重な植物がこのような動物によって荒らされ、絶滅の危機に瀕しているものもあります。

この主な原因として、次のようなことがあげられています。

・天候不順で、動物の餌となるドングリなどが不作となった。
・里山の崩壊によって、動物と人間との生活圏を隔てる緩衝地帯が消滅した。
・開発により生物の多様性が失われ、生態系のバランスが崩れてきた。
・森林の荒廃
・猟師の高齢化
  など

これらの原因の根幹には、過疎化や農業人口の減少・高齢化などによる農山村の疲弊があります。
資源小国日本はこれまで工業製品の輸出によって発展してきましたが、その間、首尾一貫した農業政策が行われずに、農林漁業の停滞、食料自給率の低下等を招いてしまったのです。民主党が進めている戸別所得補償制度の問題も指摘されてきています。

そして今、政府は、世界の潮流に乗り遅れまいとして、多くの国とのEPA(自由貿易協定)、FTA(経済連携協定)の締結を推進しています。

特に管首相が今力を入れているのが、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)への参加です。
TPPは、当初(2006年)のシンガポール、ニュージーランド、ブルネイ、チリに加えて、豪州、ペルー、米国、ベトナムの計8カ国で交渉を進めている自由貿易協定です。
現在、カナダやマレーシアなども参加を検討しています。

協定が発効すると、品目に例外なく関税が撤廃され、貿易の自由化が促進されます。
貿易立国日本という立場から考えると、少子高齢化が進み国内市場が低迷する現状では、自由貿易の道しかないようにも思えます。

しかし、いたずらに貿易の自由化を推し進めることは、農業とのバランスを欠き、国内農業の疲弊化を促進させます。食料安全保障上も問題です。
そして、これは日本各地で問題になっているクマの大量出没と無縁ではありません。


日本の里地・里山は今、大きな問題を抱え岐路に立たされています。
よくわかる本が出版されました。このブログでも別途とりあげたいと思います。
 ↓↓
里地里山・複合大汚染!―いま日本中の田園で何かが起こっている。
松下 一郎,鈴木 康央
ごま書房新社

このアイテムの詳細を見る



 覇権大国中国が小日本を消す日―汚染された日本海と日本国土を廃棄せよ!

よろしかったらランキングにご協力お願いします。
人気ブログランキングへ