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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

100人

2008-10-16 | フィールドから
・最近、小学校の団体利用が多い(生活科の学習らしい)。本日も近くの小学校の1年生3クラス総勢100名ほどが来演することに・・・。着任したばかりのKさんにも手伝ってもらい、説明と案内。広場に集合してもらって、簡単に樹木とそのタネの説明をした後、試験地内を小さく1周。途中、クヌギのドングリ探しのために野に放つと、子ども達は大喜びである。

・アカマツ、クヌギ、コナラ、モミジ、スギ、カツラなどの樹種を説明して、最後はもう一度広場に戻って虫探し。虫の名前を調べて確認しては逃がす。相変わらず、試験地にはツユムシ、ササキリなど色々なバッタの仲間がいる。種の同定には、学研図鑑のカラーコピーが大活躍。



・1年生だけに子ども達は素直だ。それはいいのだが、何でも持ってきては「先生、なんですかー?」と聞かれるのには弱った。樹木の枝なら何とかなるが(周りに植栽されている樹木は限定されるため)、そのへんの草をむしって届けられても・・・。結果、”ここには「ナゾの草」がたくさんある”ことになってしまった。反省。とにもかくにも怪我なく終了し、喜んでくれたのは何よりだった。

・午後からようやく落ち着いて講義準備にかかる。いよいよ28日に迫った駒場での自由ゼミナール。15分間のビデオを見せることは決まったので、後は残りの時間の流れをどう作るかが問題。スライドを修正していく。必ずしも得意分野ではないところの話になるので、本を揃えつつまとめていく。

・夕方からは12月4日の集中講義の準備。今年も懲りずに投稿論文執筆講座パート2をやることにした。今回は投稿プロセスと審査者から見た視点というお話。Texで読本を作成する作業は楽しい。去年はこの講義をした途端にスランプになったわけだが、”論文を書くことの楽しさ”を伝えるのはやっぱり自分にとって大切なこと、という気がする。今回もスライドと読本の二本仕立てである。

ヒノキ球果の変異

2008-10-15 | フィールドから
・天気予報が変わり、朝から晴天となった。16日になるかと思われたヒノキ球果採取の続きが急遽できることになった。10時半ごろから3人で採取開始。ちょうどお昼前に採取完了。2005年から球果採取を行っているが、総球果数は2005年が4712個、2006年が61個、2007年が59個、2008年が1631個である。個体が成長しているのを考慮すれば、むしろ並の下といったところであろう。



・午後から球果の計量。今回は1個体で256球果が最大。個体によって球果の色や形は相変わらず異なっており、その変異はいつも面白と思う。ガラス室で球果を乾燥させるために皿に並べて一連の作業は完了。今週一杯かかると思っていたのだが、やはり3人でやると早い。

・肝心の標高と球果数の関係だが、230数個体のうちこれを検討できるのが50数個体しかないことが発覚。IDのない個体のデータが使えないのが残念であるが、4年間の球果数のデータは貴重なので何かしらは結果が得られるはず。もう少し検討してみるとしよう。

ヒノキ採種園の球果採取

2008-10-14 | フィールドから
・先週で研修も終了したということで、秩父の天然性ヒノキの挿し木個体による採種園の球果採取。Sさんからの引継ぎである。3人で一列に並んで、球果を残さず採取しては紙袋に入れる。採種園は合計230個体ほどであるが、球果を1つ残らず採取するので慎重に調査する。



・今年は豊作だと思って覚悟していたのだが、実際に採取を始めてみるとそうでもなさそう。ただし、個体によっては”かなり”よくなっているものもある。午前中に3分の2が終了。午後から残りを採取しようとしたところ、予報よりも3時間ほど早く雨が落ちてきた。



・雨には勝てないので、作業室で球果をカウントしつつ、球果生重の測定。地道な作業だが、種子生産量を推定するためにも重要なステップである。



・ところで、本採種園構成個体の種子産地標高は、900、1300、1600、1800mと4標高域からなっている。ここでふと思いついたのだが、900mもの標高差があるということは、ちょうどトドマツの相互移植と同じ標高レンジである。そう考えると、この採種園も産地試験とみなせるわけだ。

・植栽してから毎年種子生産の状況を調査してきたということは、「高標高ほど結実が早くなるか?」という針葉樹の”Reproductive schedule”を探るには格好の材料になるのではないか?というアイデアがひらめいた。今まで測定してきた種子採取データも活きるわけだし、今回はこうした視点で解析を試みることにしよう。そんなこんなで、急に楽しみが増えた種子採取作業。それにしても、こうした球果採取の作業をやっていると、育種家になった気がして何だかちょっと嬉しい。

立川散策

2008-10-13 | その他あれこれ
・親戚と会うことになり、立川へ。西武線で玉川上水まで行き、そこからはモノレールに乗り換える。駅前には伊勢丹、高島屋などのデパートもある。なかなかの賑わいである。



・駅に直結しているデパートでお気に入りのブランド45RPMでショッピング。当方は欲しかったベルトを購入。穴が魚の形になっていてかわいい。



・立川駅前のEcuteは完成したばかり。食材が極めて充実しており、美味しそうなにおいに誘われる。改札口の中はさらにイートインが充実しているよう。Ecute内の花屋で、ちょっとお洒落な花束?を発見。



・そこまで人が多くないところもいい。なかなか素敵な街である。

万国旗

2008-10-12 | その他あれこれ
・今日は幼稚園の運動会。万国旗が秋晴れの空になびいている。かけっこ、組体操など、やはり年長さんは運動会の主役である。親が参加する競技もクラス対抗戦。親の方が燃えたりして・・・。





・運動会のラストは、年長組のクラス対抗リレーである。一人ずつバトンを渡していくのだが、抜き抜かれつの白熱した勝負。子どもはアンカー前の重要な走者だったのだが、こけたりバトンを落とすこともなく”いい走り”をして、最後はぎりぎりで勝利。同じクラスのお父さん・お母さんとともに応援しすぎて声が枯れた。

・全く手をつけていなかった研究室HPも論文業績と担当講義の部分を少しだけ更新。全体的な体裁とかもそろそろリニューアルしたいところである。

きのこゼミ初日

2008-10-11 | フィールドから
・この1週間、実に慌しかった。とにもかくにも、技術職員研修(樹木医学関係)が何とか終了。当方にとって初めてだっただけに、色々と分かっていないことが多くて戸惑った。ずっと自転車操業的だったが(途中で小学生1・2年生の200名が突如来るというハプニングもあり・・・)、最後は終了証が届かないという大トラブル。最後までのドタバタ劇であった。受講者の皆さんから、内容的にほぼ満足していただいたということで、それだけが励みである。

・今日はキノコゼミ初日。珍しく(?)ドタキャンもなく、10名が参加。当方は所用により今日は担当を外れていたのだが、3時から1時間ほど様子を見に行った。先日、Sさんと見回ったときにはまるでキノコが出ていなかったのだが、ここ何日かの雨で一気にキノコが出現!やっぱりキノコが見つかると盛り上がる。



・苗畑ではキツネタケ、ヌメリイグチなどがびっしり生えていた。写真はヌメリイグチでこれは美味しいキノコだそう。



・学生達を林地に放ち、キノコを探させると、案外と色々なキノコが発見される。収穫の本能が騒ぐのか、みんな夢中になっていた。伐採木が積み上げられているところでは、オオゴムタケというキノコが見つかった。指で押してみると、なるほどゴムのようにブニョンとした感触。不思議なもので、学生達は指で押しては一様に”オオーッ”という声を挙げていた。



・最終的には食べられるものから、到底、食べられなさそうなものまで色々なキノコが採れた。名前が分かると、キノコ探しも楽しくなりそうである。

公園日和

2008-10-04 | その他あれこれ
・秋晴れ。再び小金井公園に遊びに行く。途中の坂がちょっときついのだが、解放的な雰囲気が大好きな場所である。今日はフルマラソンも開催されており、マラソンの邪魔にならないように子供と虫探しやらサッカーやら・・・。



・お昼は芝生の中央の3本の木の下で。これほど贅沢に樹木配置を設計するのは最初は大胆な印象があったであろう。ちなみに、これらの3本はムクロジであった。



・お弁当を食べた後で、寝転んでいるといい気持ちである。既にコスモスがちらほらと・・・。秋だねえ。

ヨウシュヤマゴボウ

2008-10-02 | その他あれこれ
・当試験地ではKさん、Mさんがお休み期間に入り、Sさんが北海道に異動になったことで、急に人口密度が低くなった。当方は相変わらず実習、講義準備等でドタバタである。

・本日の朝、富良野からNくんが訪ねてきてくれたので、TさんとともにGIS講習の打合せ。現地を見ながらどのように進めるか検討する。当方たちにとっては、非常に意義深いデータが得られそうな計画となってきた。有難い!

・11時ごろから、今度は富士のSさんとキノコゼミ打合せ。ゼミの初回ガイダンスの教室がよく分からずに教養学部に電話したら、とても丁寧に対応してくれて有難かった。最近は何でもWEBで処理しなければならないので、慣れないと逆に大変である。

・Sさんと試験地をくるりと回ってみたのだが、”どうして?”というくらいキノコが見当たらない。マツ林やブナ科の林床でも”まるきしダメ”で、Sさんはショックを隠しきれない様子であった。キノコは季節ものだと改めて実感。

・ところで、試験地を歩き回っている最中にヨウシュヤマゴボウの実を見つけたので、種子を取り出してみた。すると、森林土壌を蒔きだした中から発芽していた3本についていた種子である。たしかに、こいつらはいかにも埋土種子になりそうなタイプである。それにしても同定できるとやっぱり嬉しい!