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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

ネマガリタケの渡り方

2007-08-06 | フィールドから
・アカエゾマツサンプリングで13林班と11林班に行く。13林班では、クロロフィル用サンプルだけなのと、既に個体位置図が頭に入っているので楽勝であった。GPSを開く必要もないくらい。ふと見ると、倒木上でアカエゾマツが更新している。やはり倒木更新が湿地でもメジャーなんだろうか・・・。”倒木ふぁん”の血が騒ぐところだ。



・あっという間に13林班が終わったので、10時半過ぎに11林班に到着。と、いきなり雨がばらばらと落ちてくる。今日は晴れの予報だったのに・・・なんでじゃあ。11林班はネマガリタケが群生している中に群状にアカエゾマツが分布しているところである。群の中はササの密度が低いが、群から群へと横移動しようとすると、ネマガリダケが圧倒的に侵入を拒んでくる。



・今日は雨で滑ってしまって、さらに過酷な条件である。特に斜め上に移動するのがめちゃくちゃしんどい。手で押さえつけるようにしてネマガリダケを踏んずけながら進む、のが正しい(?)渡り方のようである。結局、昼までに半分が精一杯。昼食後にクマイザサ地帯に入ると、これまた背丈まであるんだけど、もはや”ど楽勝”である。



・明日からの実習に備えて、プロットの下見に。5227は初めていく固定標準地だが、エゾマツ大径木やダケカンバの疎林の下層にコヨウラクツツジとかが生えているちょっと面白いところだ。道からは10分ほどのアクセスで藪こぎだけど、それまたいい経験になるかも。時間があればつれて来たいところだ。


樹木園にて実習説明

2007-07-31 | フィールドから
・3年生の実習対応ということで、樹木園で学生達の到着を待つ。苗畑では炎天下で除草を行っているが、ずいぶん乾燥しており、除草すると大きな穴ができてしまうという問題が発生している。へそ祭りのときの”恵みの雨”もまだまだ足りなかったか・・・。

・10時過ぎから説明開始。苗畑も見るのも初めてであろう学生達がだが、遠景の芦別岳に気をとられて、芦別にわずかに残された雪渓が本当に雪かどうかで盛り上がっている(ちゃんと説明聞けよ・・・)。だが、中には熱心に聞いている学生もいて、思わぬ質問をされたり。林政学実習だけあって、経済的な話には敏感に反応する学生が多い。

・今回はパワーポイントのスライドを印刷して、カラマツの交雑育種を説明。カラマツ類の枝を箱に立てて、その中にネズミを放逐し、食害の程度で抵抗性を検定する写真はインパクトがあったようだ。なんと、グイマツ×カラマツのスーパー雑種F1のことを知っていた学生もいた。

・その後、ブナの産地試験地にぞろぞろと連れて行き、北海道、秩父、天城、熊本のブナの葉を実際に見せて、その違いを体感させる。その上で、最新データを紹介しつつ、産地試験の意義を現場講義。単純にブナの葉が産地によってまるで違うのには、やっぱり驚きがある。九州産ブナを”照葉樹みたい”と評した学生もいた。なるほど。オニグルミのところでは、実際の遺伝解析データを見せながらヘテロダイコガミーの話を紹介する。性表現のややこしい話なんだが、意外と(?)ちゃんと理解している。

・トドマツの標高別相互移植試験では、生存率、樹高のデータとモデルでの解析結果を何枚か印刷し、紙芝居的説明をする。移植試験の面白さ、パワフルさ、利用上の意義が少しは伝わっただろうか・・・。最後に100年生カラマツ造林地の話。北海道におけるカラマツ資源の持続的利用と長伐期施業という背景も含めて、尾張さんから講義。当方にも勉強になった。

・当方はそのまま樹木園に残り、しばらく苗畑の打ち合わせなど。エゾマツ種子は95年産が大量にありそうなので、発芽試験はこちらが担当することに・・・。試験を計画する上でも必要だし、そのデータはそのまま施業でも応用できる。久しぶりにインキュベータを運転させることになりそうだ。

ツタウルシの繁殖生態

2007-07-30 | フィールドから
・3林班の試験地設定のために麓郷方面の現地へ。石ががらがらしているところでの更新補助作業ということで、小面積皆伐して低密度の植え込み(アカエゾマツ)をしてみようという試み。今回の試験では、ブラッシュカッターとユンボによる地拵えを比較するほか、下刈り省略区というのも設定することになっている。当方を含めて3人のチームで測量をしながら外枠を設定し、杭を立てていく。杭に番号をつけ、後で図面と対応できるように。石山なので当然、杭が刺さりにくい。

・ところで、改めて自分で杭を作ろうとすると、鉈の使い方が下手なせいか、妙に時間がかかってしまう。樹種によって簡単に杭ができる種(シナノキとかコブシ)となかなかできない種(カエデなど)がある。一方、杭にしてもすぐに腐ってしまうカバ類がある一方、オンコ(イチイ)のようにずっと腐らない種もあるという話を聞く。



・40×84mの2箇所なので、あっという間に終わるかと思ったが、試験地の中には無立木地帯があり青空が見える、のはいいのだけれどササ丈が高く予想以上に見通しが悪い。お、ふと目を上にやるとツタウルシが繁茂しており、すっごい葉が大きい。その上、種子がなっている。蔓の繁殖生態も面白そうなんだけど、ツタウルシだけは対象樹種にしたくはないねえ。



・こちらが枠を測量している間に、調査チームは後を追いかけるように収穫調査をしている。さすがプロだけあって収穫調査の方は実に早い。全ての調査が完了したのは12時半過ぎ。吾郎の石の家”の山の門から麓郷に戻る。観光名所に、突然降って湧いたように”調査ジープ”が出現するのはさぞや異様であろう。

アカエゾマツ・サンプリング&ロガーデータ回収

2007-07-25 | フィールドから
・北村さん、飯島くんを迎えての3度目のアカエゾマツサンプリング。今日は13林班の湿地林のみフルサンプリングで、11林班はアロザイムとクロロフィル、CN分析用のサンプリング。湿地林では枝が”疎”な感じがする。この湿地林は奥行きはそんなになく、せいぜい1haから2haくらいだろうか・・・。



・今回のサンプリングではDNA解析用とは違い、5年生までのシュートが必要なので少し大きい枝が必要となる。高標高域では各年齢ごとのシュートがあま伸びていないが、低標高では結構大きな枝となる。樹高を3つに大きく分けて、真ん中くらいの日当たりのよい枝を採取しているのだが、それにはいつものカマ付き樹高棒が大活躍。これを最初に考えた人は偉い。



・昼時、やはりミヤママタタビ(?)の色が気になる。もはや花は終わったみたい。雄しか葉の色は変わらないらしいよ(緑に戻るという説も・・・)、というのは北村さん情報。白になるのはディスプレイ効果だとしても、今度はなぜピンクになる必要があるのかが気になる。強くこすると緑になるので、空気が入っていることは間違いなさそうだけど・・・。



・午後から大麓山ロガー回収組と11林班サンプリング組に別れて作業。当方と飯島くんは例によって登山&ロガー回収。パソコンを持って山頂に上がる。有難いことに、ロガーはちゃんと作動しているようで、温度と湿度のデータは無事に取れたようである。ふと遠方に目をやれば、山頂からは大雪山系がくっきりと。雪渓がわずかに残る。これが完全に消えるのはいつごろだろうか・・・。



・前山湿地、27林班のロガー回収も完了し、山部に戻るとちょうど5時。本日は全て順調に完了した。明日は、4人でサンプル処理&測定マシーンと化す予定である。

調査地は今日も雨だった

2007-07-12 | フィールドから
・晴れ男、晴れ女という言葉は好きではない。というのも、もともと天気運が良い方ではない。しっかりと調査を計画すると、大体において、天気がおかしくなる方である。が、ここのところ、ずっと晴天が続いていて、雨が欲しいなあというところで、よりによって本日だけが雨というのはどうしたことか。本日は、飯島君を向かえて、アカエゾサンプリング第二弾である。少々の雨ならば、今日中にサンプリングして明日は室内作業だ、ということで現地に向かうも雨は強まるばかりである。

・前山湿地林(下側)でのサンプリング。既に個体が特定されており、サンプリングは楽勝だったはずなのだが、ピンクテープが付けられていなかったことと、ササと下草が想像以上に伸びており、視界が効かないために湿地林の中で迷子状態。頼りのGPSもVentureだと衛星をすぐに見失ってしまう。どうにかこうにか作業終了し、今度こそはサンプリング忘れがないように並べて確認。などとやっていると、既に11時半。麓郷に戻って昼食。

・ずぶぬれの体を暖めたいと思いつつ麓郷につくと、作事場では既にストーブが焚かれていた。早速、有難く、ストーブの恩恵に被る。お陰で、だいぶましな感覚になった。昼食後、再び現地へ。しっかし、ぬれたロディオに足を入れる瞬間は何ともいえない勇気がいるねえ。

・午後からは27林班のサンプリング。雨は降ったりやんだり。こちらは道沿いにピンクテープがつけられており、個体を見つけるのは楽勝なんだけど、あまりにも成長が良すぎて5年生までの枝を採取するのが一苦労。樹高棒にカマをつけた当方の商売道具がフル回転で活躍する。



・ふと路肩に目をやれば、可憐なオレンジのユリが咲いている。と、その横には小さな甲虫が・・・。クワガタだが小さい。スジクワガタか!?サンプリングに忙しい二人を尻目に、そそくさと、またもや専用ボトルへと入れる。なんとかここでの作業も終了し、室内でアロザイム用とクロロフィル分析用のサンプルの切り分け作業。5時過ぎに無事終了。なぜかサンプリングというのは妙な満足感がある。狩猟時代の血が騒ぐのであろうか、”捕ったどー”って感じである。

石の山

2007-07-10 | フィールドから
・麓郷地域における地拵え方法の検討会。石がごろごろしていて通常の地拵えができないような場所でいかに植え込みを行うか、というのが今回のメインテーマ。なんと、林長を忘れてきたことに気がつき、慌ててUターン。今回のゲートは、北の国からの観光施設の一つ”吾郎の石の家”を抜けたところ。さすがに、”北の国から”ブームもだいぶ薄れたと見えて、観光客もまばらである。

・さて、問題の箇所だが、なるほど林道からして石がごろごろしていて、手ごわそうな感じである。実際、この林道を整備するのは相当厳しかったそうである。現在でも、ジープでぎりぎり通ることができるかどうか、といった感じ。途中、いかにもやばそうな”ぬかるみ”箇所があり、当方が運転していたならば確実にはまっていた・・・。

・今回は、このような石がごろごろして通常の地拵えができないような地域において、特殊な地拵え方法を検討するための試験を行おうとしている。最初はイメージがなかなか湧かなかったが、議論を進めるうちに、地拵えを行う重機としては、”ブラッシュカッター”と”ユンボ”の2つを用いて比較を行おうという方針が固まる。その後の処理と調査としては、アカエゾマツを植栽し、下刈りをして、何年か後に植栽木の生残と成長、ササの回復度、天然更新木の侵入度を調べようということになる。

・林内に入ると案外と土壌があるようにも思える。実際、それなりにササは厚く、少なくとも20cmくらいは土壌が蓄積している。しかし、掘ってみるとガツっと石の層に達する。現場スタッフの言葉通り、たしかに、樹木の根はほとんど下に伸びることができず、根倒れした樹木の根も極めて浅い。



・当方としては、最終的に論文としてまとめるときのデータの統計解析がまず浮かんできて、つい無理難題を言ってしまうわけだが、事業的に展開できることには限界がある。というわけで、そうしたバランスをとりながら試験方法を具体的に決める、ところがこういった応用研究の難しさでもあり、醍醐味であるともいえるのかもしれない。最終的には、各試験区は40m×15m(14m?)、途中に残し幅を入れながら、2箇所×2処理×2反復で行うというデザインにしようか、ということにまとまった。

・こうした事業的な試験では、設定から早い時期に予報的な報告をしておく必要がある。特に、伐採木の量、周囲の森林の林相などは、データがフレッシュなうちに500部以上の印刷物にしておくと確実である。北海道の林木育種とか北方林業とかに載せておくといいんだが、計画から実行まではタイムラグがあるので忘れないようにしなくては・・・。

ハイマツの海

2007-06-28 | フィールドから
・いよいよアカエゾマツ科研に関する現地調査開始。森林総研の北村さん、北大の飯島くんに加えて、同じく北大の城田さん、東北大の富田くん、に当スタッフという実に多彩な混生チーム。まず、前山湿地林にて枝の採取方法などを城田さんの意見を聞きながら検討。と、ここでロガーがセットアップされていないことが判明。ということで、ロガー設置はやめて山頂付近の2集団のサンプリングに集中することに・・・。

・登山道までは車で行くことに成功。ということで早速登るが、蒸し暑いせいか、いきなりばてる。途中の見晴らしのよいカーブ付近からアカエゾマツ矮生個体が出現するので、再び、採取方法、測定項目の確認。横目で風雪に耐え忍ぶアカエゾマツたちを眺めつつ、この辺でサンプリングするかという大体の感じをつかむ。

・バテバテになりつつ山頂へ到達。大雪山系は雪渓が残っていて、実に雄大な眺め。と、山頂付近の集団ではなんだかアカエゾマツの雌花が目立つことに富田くんが気がつく。低山帯では今年は絶望的な着花状況だと思っていたんだけど・・・。ということで、山頂ではどうせなら花がついている個体を選ぶか、という感じになる。



・アカエゾマツはもちろん風媒なんだが、雄花をよく観察していると虫がうろうろと集まっている。こうした高山帯では貴重な餌資源だったりするのかも・・・。案外、風媒だけではなかったりして。針葉樹ではあまり聞いたことないけど。



・いざ、サンプリングを始めると、過去のマイクロサテライト用のサンプリング個体のピンクテープが眼に入り、ついそこまで行ってみたくなる。しかし、この付近ではハイマツがわんさかと生えていて、ハイマツの海を泳ぐといった風情。この綱渡り的歩行に皆さん大苦戦されていたようで(当方もその一人だが・・・)、わずか20個体をサンプリングするのが実に大変であった。



・帰りがけに、今度は目をつけていた歩道沿いとそこから少し奥に入った個体をサンプリングしていく。標高差は100m前後だが、山頂とはまた明らかに違った個体の雰囲気となる。個体サイズや樹形も結構違うので、想像以上に環境差は著しいのであろう。混生チームでは、それぞれが違う観点から高山帯やアカエゾマツたちを見ているので、今までには聞いたことのないような新鮮な意見が聞けた。これをどうやって具体的な研究項目に活かしていくかが問題なんだが、ともかくこうしたベクトルの異なる意見は貴重だ。

シナノキあれこれ

2007-06-13 | フィールドから
・道立林業試験場の道東支場の皆さん3名の林内案内。新得から富良野まではわずかに1時間で来てしまうとのこと、案外近い。樹木園散策。さすが、北海道「樹木図鑑」をお書きになった人だけに、佐藤さんは植物に大変詳しく、こちらが教えてもらうものばかりである。また、緑化樹センターにおられただけに、”緑化樹としてどうか”、という視点で見ているのが非常に新鮮。東山ではスーパー雑種F1を見せる。すくすくと成長しているが、既に花がついているものがあるのを佐藤さんが発見。とりあえずは1個体のみであったが、挿し木、組織培養と枝性、エイジングなどの話になり、福岡時代の培養経験を思い出して懐かしかった。



・こちらの都合に付き合っていただく形で、久しぶりにドロマイト鉱山地そばのシナノキ皆伐地に行く。技術スタッフと合流し、シナノキの切り株を見る。確かに萌芽は発生しているが、机上で考えたように形成層のところにでるのではなく、潜伏芽がシュートになっている。しかも、多いところではわさわさと・・・。これは想定していたようなラベルは無理かも、などと話しつつ、アオダモで研究をされている滝谷さんにアドバイスを頂く。ううむ、調査範囲を決めてしまった方が何も考えずにできて楽かも・・・。



・シナノキの芽吹きの色が目立つなあと思っていたら、あれ、これはシナノキハムグリハバチによる被害ではないか!?3年周期とのことだったが、今年は違うと思ったのだが、こちらの勘違いだったか・・・。そう思ってみてみると、かなりの個体が被害を受けている。一枚の葉には幼虫が数匹は入っている様子。開けてみると、幼虫たちは頭をもたげて実に元気だ。



・昼食後、七曲、前山林道に抜けて、一気に標高の高いところへ。標高別試験地で立ち寄りつつ、一気に標高の高いところへ。1100mを抜けるとあと少しというところで残雪が・・・。車の向きを変えようとしたところ、思ったよりも雪の下が穴になっていて、いきなり車がはまってしまう。3箇所は乾いているのになぜ?と焦っていたら、単に走行モードがあっていないだけで、適切な位置にセットしたらあっさり抜けられた。ちゃんと操作を覚えていないと・・・。



・湿地林を訪れた後、西の沢から再生林へ。焼松峠試験地へ久しぶりに行く。掲載されたばかりの論文片手に説明。どうでもいいけど、遠くから見ると、タラノキの畑に見える。近くからみると、結構多様な広葉樹が更新している。ウダイカンバ、イタヤカエデ、シナノキ、ヤチダモといったところか・・・。こいつらがうまく成林してくれればいいのだが、問題は”シカ”か・・・。

岩魚沢倒木の生残調査

2007-06-11 | フィールドから
・久しぶりに高橋さんと2人で岩魚沢の倒木上実生の生存調査。去年までは週2回くらいのペースで来ていたのだが・・・。それにしても、エゾハルゼミであろうか、実ににぎやかである。本日は、既に親子解析をしているトドマツに加えて、既にサンプルを取り、ラベルをつけているエゾマツ実生の生存もあわせて調査する。積雪前の11月に生存を調べていたのだが、積雪-雪解けの期間にどれだけ消失しているかが今回の興味の対象である。



・午前中はすいすいと進み、快調なペース。存外、一冬越えたことで死亡したものが少ないのに驚く。もう少し雪腐れ病で消失するかと思ったのだが、それらしい状態の実生はあまり見当たらない。むしろ、樹皮が滑り落ちることによって、実生が一緒に滑落して消失するのが多い。どちらかというと、冬よりも夏の乾燥が問題になりそうだ、ということで高橋さんとお話する。



・午後からは実生数が少ない倒木の調査にかかる。これが楽かとおもいきや、実は倒木を探すのからして大変。実生が多い倒木は何となく記憶が残っているのだが、実生が1本しか乗っていないような倒木だと、そもそもの印象が薄い。岩魚沢の場合にはササ丈もかなり高い上に大型草本もかなり繁茂している。結局、2本の実生だけはどうしても発見できず・・・。もう一度、倒木IDなどの確認が必要である。4時過ぎまでかかってようやく終了。



・クマイザサの開花が認められる。同所的に紫色と黄色のタイプが混在している。クローンが違うのか!?不思議!と、さらに鳥の巣と卵も発見。写真だけ撮影させてもらって、そっとしておく。



・帰り道に2人でQooを飲む。今日は、いい汗かいた。この一杯はビールよりもうまい!

林床の花

2007-06-07 | フィールドから
・昨日電話を頂いたKさんを訪ねて、出勤前、通園前にホテルへ。10年ぶりだったが、全然変わっていなくてびっくり。向こうからはどのように見えたのであろうか・・・。寮で一緒だったときの話など、懐かしすぎる。

・今日は林内案内。団体と個人のスケジュールが複雑に交錯し、なかなか大変・・・かと思ったら案外スムーズにいった。樹木園では雨の中、マニアックな説明に付き合っていただく。概して年配の方は知識欲が旺盛で、とても熱心に聴いていただく。

・午後からは全員で一緒に行動。自然観察路を2km半ほど散策。木漏れ日が差してくると風景は一変し、とてもいい感じである。皆さんがナラやカバやカツラなど、生えている木を”いい木だ”と感動しているのをみて、自分がどんなに恵まれている環境に居るのか確認する。梶先生に、マタタビとミヤママタタビの区別の仕方を教わる。うっと、今までマタタビもミヤママタタビも、全て「ミヤママタタビ」として学生に教えていたような気がする。それにしても、なんで(howとwhat)白くなるのか不思議な蔓である。

・林床には草本が可憐な花をつけている。なぜか、ちらちらとした白い、控えめな花が多い。



 こちらはズダヤクシュ。



 今度はマイヅルソウ。花がついていると、必ずのように、「これなんですか?」と聞かれるそうになるので、知らない花が咲いている時には、逃げるように立ち去る(いい加減に覚えろって話も・・・)。突然、ゾウムシを二匹発見。と思ったら、突然、ミヤマクワガタの雄が出現。北海道では虫の発生も急ピッチである。