健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

パンダの糞

2013-09-15 08:30:02 | 日記
ジャイアントパンダの糞には、環境に優しい未来の輸送燃料の開発に寄与する可能性があるそうです(National Geographic)。そこに含まれる腸内細菌には、廃棄植物を効率良くバイオ燃料に転換できる可能性があるそうです。トウモロコシや大豆などの食用穀物から作られるバイオ燃料は、食料の供給量と価格に影響を及ぼす可能性が懸念されているのはご存知の方も多いと思います。また、生産過程を考慮すれば、こうしたバイオ燃料は結局、石油の場合よりも多くの二酸化炭素(CO2)を排出しているのではないかという議論もあるようです。そこでバイオ燃料の原材料として注目されるようになったのが、トウモロコシの軸などの廃棄植物。しかし、これらの原材料を効率的かつ経済的にエタノールに転換できるようにならない限り、セルロース系バイオ燃料は主流とはなりえないそうです。この問題に、パンダの消化器官が有益なヒントをくれる可能性があるというのです。パンダは非常に珍しい動物で、生理的には肉食動物に近いのに、草食動物と同じようなものを食べているところに注目。竹のセルロースからの栄養摂取を可能にしている微生物について研究すれば、バイオ燃料の最大の問題の1つを解決するのに利用できるかどうか確認できるというのです。パンダは体の大きさの割に消化管が短く、ウシなどと違って胃が1つしかないそうです。つまり、バクテリアがそれだけ速やかにかつきわめて効率的に分解していると考えられ、バイオ燃料の生成にも期待が持てるというのです。さて、どうなるでしょうか。
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