健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

大気汚染により胎児の肺機能にリスクが

2014-11-19 08:30:47 | 研究
妊娠4~6か月の期間に自動車の排ガスに高濃度でさらされると、生まれてくる子どもの肺に問題が生じるリスクが高まるとした研究論文が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。スペインのある地方の産科医院に通院中の妊婦1295人を対象に、長期にわたる調査を実施。妊婦らの居住地域で、排ガスに含まれる汚染物質のベンゼンと二酸化窒素の濃度を妊娠期間中複数回にわたって測定して、妊婦および生後1歳の子どもの汚染物質への曝露の度合いをまとめたモデルを作成。また4歳半に達した時点で子どもらの肺活量を測定して620人分のサンプルを収集したそうです。収集したサンプルと曝露のモデルとを照らし合わせた結果、妊娠4~6か月の時に高濃度のベンゼンにさらされた女性たちの子どもには、汚染が少ない地域の子どもに比べて肺機能に問題がある可能性が22%高いことが分かったそうです。二酸化窒素では、同30%高かったとも。アレルギー体質の子どもや低所得者層の子どもでは、この傾向がより強かったそうですが、一方で生後1年間にさらされた大気汚染の「濃度」による肺への影響に違いは確認されなかったそうです。出生前に排ガスによる大気汚染にさらされることで、子どもの肺の発育に悪影響が出る可能性があることが示されたということですが、そのメカニズムは・・・・。どこまでわかっているのでしょう。
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