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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

現代の英国人の歯周炎はローマ時代より多い

2014-11-05 08:30:17 | 研究
現代の英国人の歯周炎はローマ時代より多く、歯ブラシや歯科医の登場にもかかわらず、現代の方が口腔衛生は悪化しているとする研究論文が、British Dental Journalに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。イングランド南西部PoundburyのRomano-British時代の墓地から出土し、英国自然史博物館に収蔵されている紀元200~400年頃の人間の頭蓋骨303個を調査したところ、中程度から重度の歯周炎の痕がみられた頭蓋骨はわずか5%程度だったそうです。 これに対し、現在の英国では成人の15~30%が歯周炎にかかっているすです。現代人の大半は軽度の歯周炎にかかっており、喫煙や糖尿病のような疾患が加わるとより深刻な慢性歯周炎になって歯を失うこともあるとも。一方、ローマ時代の頭蓋骨では歯周病の痕は少なかったが、感染症や膿瘍の痕は多く、また全体の半数に虫歯があったそうです。また大人になるまで生存した人々の寿命は大体40代だったそうですが、若い頃から歯の摩耗が激しかったことが示されており、これは粗粒穀物を主体としていた当時の食生活に原因があると考えられるそうです。ちなみに、歯周炎の痕はエジプトのミイラにもみられるそうで、バビロニア人やアッシリア人、シュメール人、古代の中国人が残した文献でも言及されているそうです。
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