古稀からの手習い 水彩ブログ

人生の第4コーナー、水彩画で楽しみたいと思います

啼き渡る 蝉一声や 薄月夜(芥川龍之介句)(羊毛筆の練習)

2020-08-17 06:59:37 | 書道

啼き渡る 蝉一声や 薄月夜(龍之介句)
(半切1/2大)

ぎこちないながらも、羊毛筆(中筆)の練習を続けております。
この句を選んだのは、“芥川龍之介の句が好きだから”なんて言いたいところですが、
句心も全くない自分には、そんな調子のいいことをいう資格はありません。
ただただ書道上のことで、半切1/2大に2行で書くとして、
羊毛筆の練習になりそうな字が入っており、
左右の行の字が対称(縦長・横広、大小など)になりそうな句を選びました。

前(2020.7.13拙ブログ)にも書きましたが、羊毛筆の運筆のポイントの一つは、
線を書く際、その線の終りや屈折部では、
「筆を立てて筆先を揃える」ようにすることのようです。
すなわち小休止時に筆の態勢を、出来るだけ元の状態に戻してやり、次の線などに進む訳です。

今回はそこから更に一歩進めて、
小休止の後の“再出発の仕方”を課題としました。
細かい話で恐縮ですが、
止めた後、次へ進むため、どう筆先を整えるかがポイントになります。
今回、この休止段階で、筆先がどうなっているかをしげしげと眺めるようになりました。
こんなことは初めてのことです。

また羊毛筆では、同じ線の中での太細の出し方も一工夫がいるようです。
中でも細→太の場合は筆圧を強くすればできますが、
太→細の場合(例えば“夜”の字の最終画)は、墨の量にもよりますが、
途中で筆が丸まってしまい、筆圧だけではなかなかできないのです。
自分なりの手法(細くなる手前で止め、筆先を一旦反対方向に返し(戻ることになります)、
次いで進行方向に細目に整える)で
書いてみましたが、それが正しい書き方なのかは分かりません。

まあ、色々と工夫が必要だから面白いのでしょう。


[補記]
(米中対立)

米中の対立が激しさを増してきています。
直近のトランプ発言としては、
「宮崎正弘氏の国際情勢解題」(配信メール)に次のような内容の紹介がありました。
トランプ大統領はFOXニュースのインタビュー(8月13日)に答えて、
「香港市場は地獄に落ちるだろう。香港市場でドル交換できなければ、
国際金融都市としての市場機能の継続的発展は難しくなる」
と明快に述べた。
また、「香港を中国が統制下におけば市場に自由は規制され、
市場は機能を失うだろう。」
「香港が繁栄して来られたのは米国の特別の恩恵によってであり、
ドルペッグ制が、それを支えたのだ」とも。


金融のことはよくわかりませんが、米中対立の核心を突いているのではないかと。
胡錦濤の時まではまだ公然と米国へ挑戦することはなかったのが、
習近平になり、世界的な野望を抱き、
しかも基軸通貨ドルといういう米国の乗り物に、
(中国も)乗って繁栄してきたにもかかわらず、
国際金融上機微な香港に手を付けた
・・・人民元は、まだまだ世界的な信認を得ていないにも拘らず、です。

米国は、共産党幹部の資産凍結など諸々の手段で対応をしていますが、
その切り札中の切り札が『香港ドルのペッグ制』ということのようです。
このカードが切られれば、
今まで中国経済を支えてきた輸出(外貨を稼ぎ雇用を生む)、
もろもろの投資活動、外貨(ドル)借り入れ(これで人民元の印刷も可能)
・・・こういうドルに裏付けされていたものが総崩れになり、
中国経済は、トランプのいう“地獄”に落ちるのでしょう。
世界情勢の中で当面最も注目すべきテーマに思われます。


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2 コメント

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Unknown (mori)
2020-08-17 07:24:34
相変わらずの研究心、向上心に敬服いたします。
素人目の第一印象は、穏やかな中にも、力強さを感じます。
多分、結節部分での小休止と関係があるのかな~と思ったりしています。
何れにしてもお見事な書だと思います。
習近平の野望には本当に迷惑をしている国が一杯あります。特に周辺国。これにガツンと正面対決できるのはやはり米国、ドルペック制裁期待しています。
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Unknown (サガミの介)
2020-08-17 08:56:12
羊毛筆だからでしょうか、この書は絵画のように感じます、躍動する一字一字もそうですが、全体の構図、バランスも・・・、見飽きることのない書だと思いました。
米中対立の狭間で日和見的に見えてしまう我が国の現状を憂えます、自由・人権・民主主義の価値観を共にする世界と手を携え、覇権・独裁・人権無視の習近平体制と決別・対決してほしいです。
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