古稀からの手習い 水彩ブログ

人生の第4コーナー、水彩画で楽しみたいと思います

田子のうらにうちいでてみれば・・・(展示会出展作品)

2018-03-12 06:59:33 | 書道
先日実施されていた作品展に出した小倉百人一首です。半紙大です。
約十首の歌をみんなで手分けして書きました。
松本芳翠先生のお手本を、教室の先生が我々用にと書いていただき、それをお手本にしました。

私はそのうちの4番歌で山邊赤人の歌を。

田子の浦にうち出でて見れば白妙の冨士の高嶺に雪は降りつつ
(田子能うら尓うちいでて三れ盤白妙農不二乃多可ね耳雪盤ふり徒ヽ)

一番歌(秋の田の・・・)が天智天皇、二番歌(春過ぎて・・・)が持統天皇と、御製で始まり、
三番歌(あしびきの・・・)が柿本人麻呂、四番歌が山邊赤人と、歌聖と言われた人の歌が続きます。

小倉百人一首の中での、本歌の位置づけの高さがうかがえます。

代表的な叙景歌とされていますが、およそ1300年前の富士山はどんな姿をしていたのだろう、
などと思いを馳せながらしたためたことでした。

また素人なりに見るに、この作品(お手本)の大きな構図も、
各行の配し方などから高い富士山をイメージしているようにもとれます。

そしてその山も、漢字や仮名や変体仮名の配置、ひいては濃淡・太細・線質など、
諸々のもので容(かたち)造られており、何やら神々しさすらを感じています。

そんな富士山に畏れながらの一枚であります。

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2 コメント

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Unknown (mori)
2018-03-12 07:13:45
「優雅、のびやか、堂々とした」と言った言葉がぴったりの書だと思います。まるで富士山の様ですね。
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Unknown (相模の介)
2018-03-18 06:39:50
書を解説付きで見せてもらえる機会はなかったので、書そのものと解説に感動してます。
各行の配し方、濃淡、字の太さなど、極め付きは全体が富士のかたちに・・・、
学ばせていただきました。
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